CAT’S 05南北アメリカ
種類 |
シリーズEX
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担当 |
ゆうきつかさ
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
2Lv以上
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難度 |
難しい
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報酬 |
3.9万円
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参加人数 |
10人
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サポート |
0人
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期間 |
02/01〜02/05
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前回のリプレイを見る
●本文
<募集内容>
キャットファイトの出来る女性レスラーを募集しています。
<参加資格>
女性のみ参加する事が出来ます。
間違って男性が参加した場合はセコンドなどに限ってOKします。
<詳しい内容>
正統派プロレスではなく、ショープロレスです。
試合の勝敗は実力ではなく、その場のノリで決まります。
基本的にはベビーフェイス(正義)とヒール(悪)の戦いになるため、自分がどちらのチームに所属するかを選んだ上で、試合に参加してください。
試合は全部で4試合(タッグマッチがある場合は別扱い)。
対戦相手を選んだ上で一試合だけ参加してください。
複数の試合に参加した場合は、こちらで適当に割り振られてしまうため、望むような試合は出来なくなります。
また健康的なお色気を前面に押し出しているため、あまりにも卑猥すぎた場合はオーナーのワイズマン・ウォルター・エルマン(通称:WWE)から試合の中止を宣言されます。
<選択可能な試合一覧>
・追い剥ぎマッチ
対戦相手の服を脱がして水着姿にする事が出来たら勝利です。
専用のコスチュームを着て試合に参加してください。
・ローションマッチ
全身にローションを塗りたくった上で試合をします。
リング上にもローションが塗られているため、とても技が掛けにくくなっています。
・キャラクターマッチ
レスラーのキャラクター性を強調した試合運びが可能となっており、架空の設定などを持ち込んで対戦相手と試合します。
・ガチンコマッチ
ストーリー重視の試合になります。
筋書きなどを決めた上で、魅せるプロレスを心掛けておきましょう。
・タッグマッチ
今回から新しく導入されたジャンルです。
所属の同じ者同士が組んで試合をします。
<テンプレート>
所属:
リングネーム:
試合形式:
対戦相手:
登場シーン:
登場時の台詞:
コスチューム:
アピールポイント:
得意技:
苦手技:
決め台詞:
<説明>
所属:ベビーフェイス側(正義)かヒール側(悪)のどちらを選んでください。
リングネーム:未記入の場合はPC名になります。
試合形式:追い剥ぎマッチ、ローションマッチ、コスチュームマッチ、ガチンコマッチのうち、どれかひとつを選んでください。
対戦相手:対戦相手の名前とPCIDを記入してください。
登場シーン:登場の仕方を教えてください。
登場時の台詞:キャラクターの口調でお願いします。
コスチューム:コスチュームの説明をお願いします。
アピールポイント:一番アピールしたいポイントは?
得意技:得意な技を教えてください。
苦手技:苦手な技を教えてください。
決め台詞:勝利した場合の決め台詞。
●リプレイ本文
●第1試合 『追い剥ぎマッチ エリシュカVSミズチ』
「みなさま、エリシュカです。今日は思う存分楽しんください〜☆」
南北戦争時代のドレスを優雅に纏い、エリシュカ(fa2880)が日傘を差して会場に入ってくる。
エリシュカは当時の作法に則り観客達に挨拶しながら、ゆっくりとリングに上がっていく。
「皆さぁ〜ん、年上のお姉さまを脱がす子は嫌いですか〜?」
ぶかぶかの服を着てパタパタと手を振りながら、ミズチこと滝川・水那(fa0836)が観客達にむかって愛嬌を振り撒いた。
ミズチの名前はCATS内でも知れ渡っているため、彼女のファンが横断幕を掲げて立ち上がる。
「それじゃ、よろしくお願いしますね♪」
スカートの裾を指で摘まんでゆっくりと持ち上げ、エリシュカがミズチにむかって頭を下げた。
「みんなに嫌われないように頑張りますね」
満面の笑みを浮かべながら、ミズチがファイティングポーズを取る。
ふたりともマイペースな雰囲気を漂わせているため、観客達が遠慮する事もなくパシャパシャと写真を撮っていく。
「何だかテンポが狂いますね」
警戒した様子でミズチを睨み、エリュシカが間合いを詰める。
「それはお互い様ですよ♪」
ほんわかとした雰囲気を漂わせ、ミズチが素早く蹴りを放つ。
「う、嘘っ!?」
‥‥一瞬の出来事だった。
彼女の蹴りが刃物の如くエリュシカのドレスを切り裂き、続けざまにカマイタチの如く鋭い一撃が飛んでくる。
「いつまでもボーッとしているようなら、どんどん剥いちゃいますからね」
短パンからすらりと伸びた美脚を自慢し、ミズチがえっへんと胸を張って微笑んだ。
「それじゃ、こちらも遠慮なくっ!」
トップロープに飛んで勢いをつけ、エリュシカがミズチを狙ってラリアートを放つ。
しかし、ミズチは身を屈め、彼女の攻撃を軽々とかわす。
「さすがに戦い慣れているようですね」
そのまま虚しく空を切り、エリュシカがクルリと回ってミズチを睨む。
「そんな事はないですよ♪」
恥ずかしそうに頬を染め、ミズチがニコリと微笑んだ。
「今度こそっ!」
気合を入れてトップロープに飛んだ後、エリュシカが助走をつけてフライングキックを炸裂させた。
「きゃあ!?」
エリュシカの一撃をモロに喰らい、ミズチが悲鳴を上げて尻餅をつく。
それと同時にエリュシカが彼女に飛びかかろうとしたが、寸前でミズチが横に転がり攻撃をかわす。
「今度はこっちの番ですよっ!」
エリュシカが立ち上がったのと同時にドレスの裾を引っ張り、ミズチが彼女の事を押し倒し馬乗りになって服を破っていく。
「に、逃げられないっ!?」
青ざめた表情を浮かべながら、エリュシカが必死になって抵抗する。
しかし、ミズチが関節技を決めているため、なかなか技から抜け出せない。
「せっかくだから、そのおっきい胸もご披露しますか?」
水着のブラに手を掛け、ミズチが妖しく囁いた。
わざとスカートだけを残して勝利せず、含みのある笑みを浮かべながら‥‥。
「ううっ、ギブアップします」
このままだと恥ずかしい姿を観客達に曝してしまうため、エリュシカが諦めた様子でギブアップを宣言した。
『勝者:ミズチ(ヒール) 決め技:エリュシカのギブアップにより勝利』
●第2試合 『ローションマッチ ????VSゴルゴーン桐谷』
「えーっと、よろしくお願いしますッス!」
緊張した様子で花道を駆け抜け、飛鳥・雅がオドオドしながらリングに上がる。
今回も出場する予定だったレスラーが急遽会場に来れなくなったため、雅が代役としてリングに上がる事になったのだが、直前になってローションマッチという事を知り、魂の抜けた表情を浮かべている。
「此処から先は通行止めよ。それでも先に行くって言うんなら、全身の骨を砕かれるか、胸を揉み倒されるか、好きな方を選ぶといいわ」
漆黒のローブを身に纏い、ゴルゴーン桐谷(fa2699)がガスマスクを被って登場した。
「ううっ、勘弁してくれよ。オレだって好きでリングに上がっているわけじゃないんだぞ!」
青ざめた表情を浮かべながら、雅がダラリと汗を流す。
元々、雅はプロレスをしてくれと言われているため、ゴルゴーン桐谷と戯れるつもりはないようだ。
「‥‥どっち? いますぐここで選びなさいっ!」
威圧的な態度で雅に迫り、ゴルゴーン桐谷が胸を押しつけた。
「どっちも嫌だっ!」
納得のいかない表情を浮かべ、雅が激しく首を横に振る。
「‥‥えっ? 両方がいいの? あなたも好きねぇ〜」
雅の話を全く聞かず、ゴルゴーン桐谷がニヤリと笑う。
身体にベットリとローションを塗りたくり、獲物を狙う蛇の如く眼差しで雅の事を見つめている。
「け、喧嘩を売っているのか、コン畜生っ!」
恥ずかしそうに頬を染め、雅がゴルゴーン桐谷の胸倉を掴む。
それと同時に豊満な胸がぷるんと揺れる。
「うぐっ‥‥」
ゴルゴーン桐谷のはちきれんばかりの胸に驚き、雅が顔を真っ赤にしながらゴクリと唾を飲み込んだ。
「何をそんなに怯えているの? それとも興奮しているのかしら?」
含みのある笑みを浮かべて雅の腕を掴み上げ、ゴルゴーン桐谷がそのままダンスを踊るようにして彼女の背後に回り込む。
「は、離せっ! この野郎っ!」
いきなり胸を触られたため、雅が悲鳴を上げて肘鉄を放つ。
よほど胸を触られたのがショックなのか、逃げるようにして彼女から離れる。
「ふふっ、恐ろしいくらいにペッタンコね。でも、感度の方は良さそうだわ」
雅の羞恥心を刺激するため、わざと大きな声を出しながら、ゴルゴーン桐谷がクスリと笑う。
「な、な、な、な、な、何の話をしているんだよっ! つーか、ペッタンコで悪かったな! これからデッカクなるんだぞ!」
恥ずかしそうに胸を隠し、雅がゴルゴーン桐谷をジロリと睨む。
心の中ではスイカ並みに大きな胸をした自分をイメージしているため、こうやって現実を突きつけられてしまうとショックがデカイ。
「最初はみんなそう言うのよ。だから新しい世界を教えてあげる。‥‥後戻りする事が出来なくなるようにね」
妖しく耳元で囁きながら、ゴルゴーン桐谷がニタニタと笑う。
「そ、そ、そ、そんな世界はお断りだっ! 貧乳をナメるなよっ! ‥‥って、そういう意味じゃねえよっ! わ、笑うなああああああああああああああああ!」
ハッとした表情を浮かべた後、雅が顔を真っ赤にした。
自分の頭をポカスカ殴り、自爆した事を後悔する。
「‥‥本当は興味があるんじゃない? こっちの世界にね」
妖艶な笑みを浮かべながら、ゴルゴーン桐谷が雅の羞恥心を刺激した。
「NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!! 駄目、駄目、駄目だァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」
アメリカンパンツをモッコリとさせ、ワイズマンが我慢の限界に達してリングに上がろうとする。
別に下心は無いのだが、いつでも戦闘OKらしい。
「仕方ないわね。お遊びはここまでよ。これ以上、妙な事をしたら、あっちのオジサンがうるさいから」
面倒臭そうに溜息をつきながら、ゴルゴーン桐谷がローブを脱ぎ捨て、ワイズマンにむかって放り投げる。
「NOOOOOッ!」
顔面にローブがブチ当たり、悲鳴をあげるワイズマン。
そのまま足を滑らせ、リングの外で気絶した。
「邪魔者はいなくなったわ。それじゃ‥‥、イクわよ」
ワイシャツのボタンをゆっくりと外し、ゴルゴーン桐谷がほとんど裸と変わらない黒のランジェリー姿を披露し、雅にローリングレッグシザーを仕掛けSTFに移行する。
「うがっ‥‥」
ステップオーバートーホールドとフェイスロックの複合技が決まり、雅が悲鳴を上げてそのまま意識を失った。
「どうしたの? もう終わり? もっと可愛い歌声を聞かせてよ」
粘液のまみれた指を舐め、ゴルゴーン桐谷がクスリと笑う。
雅の身体をマジマジと見つめ‥‥。
『勝者:ゴルゴーン桐谷(ヒール) 決め技:STF』
●第3試合 『キャラクターマッチ ベリル・ザ・ゴールデン・レオVSリン紅原』
「喧嘩上等! 逝きなさい!!」
映画撮影用のパトカーに乗ってサイレンを鳴らし、ベリル・ザ・ゴールデン・レオことベリル・ライアン(fa2585)が婦人警官の格好で撮影用の銃を構える。
「あんたもホントにしつこいな。痛い思いしたくなかったらさっさと帰りな」
黒塗りのアメ車に乗って入場し、リン紅原(fa1326)が撮影用の銃を乱射した。
「そうはいきませんよっ!」
パトカーのドアを盾にしながら、ベリルが隙を見て銃を撃つ。
さすがに本物の銃を使用する事が出来ないため、裏でスタッフが装置を作動させ、音を出したりしているのだが、観客達は何も知らされていないため、本当に銃撃戦が行われているかのような錯覚を受けている。
「おらっ! くたばりやがれっ!」
大声をあげてスタッフ達に合図を送り、リン紅原が銃の引き金を引く。
「クッ‥‥!」
それと同時にパトカーが炎に包まれ、ベリルが横に飛んだのと同時に爆発した。
「どうやらリングの上で決着をつける必要がありそうですね」
銃を投げ捨てリングに上がり、ベリルがファイティングポーズを取る。
「いい度胸をしているじゃねぇか。‥‥かかってこいよっ!」
サングラスを外してニヤリと笑い、リン紅原が黒のライダースーツのジッパーを下ろし、勝ち誇った様子で胸元を強調した。
「それじゃ、いきますよっ!」
すぐさまチョップを叩き込み、ベリルが続けざまに蹴りを放つ。
しかし、リン紅原には効いておらず、背後に回られ関節技を仕掛けられた。
「ていっ!」
リン紅原の腕を掴み取り、ベリルが背負い投げをお見舞いする。
「‥‥やるじゃねえか。だが、俺だって負けるつもりは無いんでな。とっとっと地獄に落ちやがれっ!」
次の瞬間、リン紅原が身体を大きく回転させ、クレイジーサイクロンを炸裂させた。
「クッ‥‥」
胸元を殴られ息が出来ず、ベリルが前のめりに倒れ込む。
「‥‥勝負あったな。はっ、俺を捕まえようなんざ100年早いんだよ!」
ベリルの顔面をグリグリと踏みながら、リン紅原が高笑いをあげた。
「ま、まだ終わってませんよっ!」
リン紅原の足を掴んで捻り倒し、ベリルがふらりと立ち上がる。
「しっ、しまった!?」
ハッとした表情を浮かべながら、リン紅原がジロリと睨む。
「これで最後ですっ!」
それと同時にリン紅原の両手を絞り上げ、ベリルが首4の字固めを仕掛けてトドメをさす。
「お、覚えていろよ」
捨て台詞を吐きながら、リン紅原がそのまま意識を失った。
「パーフェクト!!」
コーナーポストに上って高らかに勝利を宣言しているベリルの姿を見る事なく‥‥。
『勝者:ベリル・ザ・ゴールデン・レオ(ベビーフェイス) 決め技:ハングドマン・ホールド』
●第4試合 『タッグマッチ リスフィア&南 優香VS霧夜マイナ&白炎』
「アメリカでの初試合! 勝たせていただきます!」
ガウンを羽織って入場口から登場し、リスフィアことリスフィア・マーセナル(fa1879)が観客達に笑顔で手を振った。
今回からテストの意味も含めてタッグマッチが導入されたため、ここで観客達に惨めな姿は見せられない。
「今日も負けないですからねっ!」
ロープを飛び越えリングに上がり、南 優香(fa2464)がリスフィアと一緒に気合を入れた。
「優香さん、今日は私が勝たせていただきますわよ?」
それと同時に会場を照らしていた照明が急に落ち始め、テーマ曲に合わせて霧夜マイナ(fa0936)が登場すると、ブーイングの嵐に包まれリングに上がっていく。
「ニイハオ」
続いて現れたのは、白炎こと竜華(fa1294)。
彼女はいくつものスポットライトを浴びながら、大きな扇子を豪快に扇ぎ、余裕タップリの態度でリングに上がる。
「お久しぶりですね、マイナさん」
彼女の前に立ち塞がり、優香が拳を構えて彼女を睨む。
「あら、誰かと思えば優香さん。ひょっとして、わざわざ負けに来たのですか?」
勝ち誇った様子で胸を張り、マイナがクスクスと笑う。
「‥‥リスフィアさん。少しだけ私に時間をくれますか」
マイナと決着をつけるため、優香がリスフィアにむかって声をかけた。
「分かりました。くれぐれも無茶はしないでくださいね」
心配した様子で優香を見つめ、リスフィアがロープを飛び越えリングを降りる。
「だったら私もリングから降りるかな。このまま一緒にいても邪魔でしょ?」
含みのある笑みを浮かべながら、白炎がマイナの肩を叩いてリングを降りた。
「これで思う存分、戦う事が出来ますわね」
紫色のガウンを脱ぎ捨て同じ色のワンピース姿になり、マイナがファイティングポーズを取って優香を睨む。
「‥‥望むところですっ!」
ガウンを脱ぎ捨て白と青を基調としたワンピースの水着姿になった後、優香がマイナと間合いをつけてケンカキックをお見舞いする。
「腕が落ちたようね。それとも、この場合は足かしら?」
まったくダメージを受けていないのか、マイナが腰に手を当てクスリと笑う。
「笑っているのも今のうちですよ。必ず後悔しますからっ!」
ハイキックを放つフリをして滑り込み、優香がマイナの足を絡めとって転ばせた。
「‥‥やるわね。ちょっとビックリしたわ」
フォールを決めようとしていた優香の鳩尾を殴り、マイナがニヤリと笑って立ち上がる。
「トドメよっ! このまま逝きなさい」
優香を逆さまにして抱え上げ、マイナがパイルドライバーをお見舞いした。
「だ、大丈夫ですかっ!」
すぐさまリングに上がり込み、リスフィアが優香の助けに入る。
「‥‥そろそろ祭りの始まりね」
邪悪な笑みを浮かべて合図を送り、白炎がリスフィアを狙って蹴りを放つ。
「それじゃ、わたくしは休憩しますわね。ショーはまだ始まったばかりですわ」
白炎とタッチをした後ロープを潜り、マイナが妖しくニヤリと笑う。
「‥‥勝負は‥‥まだ終わってません!」
フラフラとしながら立ち上がり、優香が荒々しく息を吐く。
「‥‥優香さん。もっと強くなりなさい。わたくしを満足させるためにもね」
ロープの向こう側から優香を見つめ、マイナが含みのある笑みを浮かべる。
「ゆ、優香さん。今は休んでください」
白炎の攻撃から逃れて優香に駆け寄り、リスフィアが彼女に肩を貸す。
「‥‥試合中にお喋り? 随分と余裕があるようね?」
プロレス技と八極拳をミックスした技を繰り出し、白炎が背後からリスフィアを攻撃する。
「クッ‥‥」
優香を守るようにして盾になり、リスフィアがゆっくりと振り向いた。
「かかってきなさいっ! 私も戦いたくてウズウズしていた所だからっ!」
中国拳法の構えを取りながら、白炎がリスフィアを挑発する。
リスフィアは関節技を仕掛けてきたが、白炎がするりっと攻撃をかわしてしまい、なかなか技を掛けられない。
「良かったら、こっちの世界に来ない? ベビーフェイスと違って、こっちはやり放題よ。足枷のない生活って魅力的だと思うから‥‥」
高笑いをあげながら、白炎が華麗なステップを踏んだ。
「お、お断りしますっ!」
不機嫌な表情を浮かべ、リスフィアが白炎を捕まえる。
「そんなにぎゅうっと抱きつかれたら、変な気持ちになっちゃうわ」
わざと胸を押しつけ、白炎がクスクスと笑う。
「そ、そんな事を言っていられなくなりますよっ!」
恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら、リスフィアがコブラクラッチを仕掛け、コブラツイストの体勢に入ってコブラストラングルを炸裂させた。
「ぐあああああっ!」
それと同時に白炎の首と腰に凄まじい激痛が走り、彼女が苦痛の顔を歪ませる。
「‥‥大丈夫?」
すぐさまマイナが助けに入り、リスフィアに回し蹴りをお見舞いした。
「あ、危うく落ちかけたわ」
ポンポンと自分の頭を何度か叩き、白炎が恨めしそうにリスフィアを睨む。
「‥‥そろそろ決着をつける時ですね」
優香がリングに上がってきたため、リスフィアが白炎達と対峙した。
「それじゃ、1、2、3で送ってあげる♪」
妖艶な笑みを浮かべながら、白炎が優香の腕を掴んで投げ飛ばす。
「一体、何をするつもりですかっ!」
優香は派手に尻餅をつき、彼女に反撃するため立ち上がる。
それと同時にマイナが優香の頭を両足で掴み、フランケンシュタイナーを炸裂させた。
「ゆ、優香さん!」
気絶した優香を助け出すため、リスフィアが駆け寄ろうとする。
しかし、白炎が八極拳の構えを取って鉄山靠を放ってきたため、バランスを崩して後ろに倒れ、そのままフォールを決められた。
「どうやらスタミナ不足のようね」
ホッとした表情を浮かべながら、白炎がコーナーポストに手を掛ける。
場合によっては立場が逆転していたかも知れないからだ。
「今回の勝利は竜華さんのおかげですわ♪」
白炎(竜華)の活躍を絶賛しながら、マイナが彼女と抱き合い勝利の喜びを分かち合う。
自分達に対して微笑みかけた、運命の女神に感謝して‥‥。
『勝者:霧夜マイナ&白炎(ヒール) 決め技:フランケンシュタイナー&鉄山靠』
すべての試合が終わり、複数の役職を掛け持ちしているWWEことワイズマン・ウォルター・エルマンがリングに立って挨拶した。
『帰れえええええええええええええええええええええええ!!!!』
途端に『帰れコール』が辺りを包み、リングめがけて空き缶のシャワーが降り注ぐ。
観客達にとってワイズマンは数々の試合を中止してきた悪党なので、誰ひとりとして彼の話を聞いていない。
そのためワイズマンは空き缶と格闘しながら、次回の開催予定日を伝え、DOG’Sの開催決定を報告した。
トドメの一撃が後頭部を直撃した、その時まで‥‥。