CAT’S 07南北アメリカ
種類 |
シリーズEX
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担当 |
ゆうきつかさ
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
2Lv以上
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難度 |
難しい
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報酬 |
3.9万円
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参加人数 |
7人
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サポート |
0人
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期間 |
03/05〜03/09
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前回のリプレイを見る
●本文
<募集内容>
キャットファイトの出来る女性を募集しています。
<参加資格>
女性のみ参加する事が出来ます。
間違って男性が参加した場合はセコンドなどに限ってOKします。
<詳しい内容>
正統派プロレスではなく、ショープロレスです。
試合の勝敗は実力ではなく、その場のノリで決まります。
基本的にはベビーフェイス(正義)とヒール(悪)の戦いになるため、自分がどちらのチームに所属するかを選んだ上で、試合に参加してください。
試合は全部で4〜5試合(タッグマッチがある場合は別扱い)。
対戦相手を選んだ上で一試合だけ参加してください。
複数の試合に参加した場合は、こちらで適当に割り振られてしまうため、望むような試合は出来なくなります。
また健康的なお色気を前面に押し出しているため、あまりにも卑猥すぎた場合はオーナーのワイズマン・ウォルター・エルマン(通称:WWE)から試合の中止を宣言されます。
<選択可能な試合一覧>
・追い剥ぎマッチ
対戦相手の服を脱がして水着姿にする事が出来たら勝利です。
専用のコスチュームを着て試合に参加してください。
・ローションマッチ
全身にローションを塗りたくった上で試合をします。
リング上にもローションが塗られているため、とても技が掛けにくくなっています。
・キャラクターマッチ
レスラーのキャラクター性を強調した試合運びが可能となっており、架空の設定などを持ち込んで対戦相手と試合します。
・ガチンコマッチ
ストーリー重視の試合になります。
筋書きなどを決めた上で、魅せるプロレスを心掛けておきましょう。
・タッグマッチ
今回から新しく導入されたジャンルです。
所属の同じ者同士が組んで試合をします。
<テンプレート>
所属:
リングネーム:
試合形式:
対戦相手:
登場シーン:
登場時の台詞:
コスチューム:
アピールポイント:
得意技:
苦手技:
決め台詞:
<説明>
所属:ベビーフェイス側(正義)かヒール側(悪)のどちらを選んでください。
リングネーム:未記入の場合はPC名になります。
試合形式:追い剥ぎマッチ、ローションマッチ、コスチュームマッチ、ガチンコマッチのうち、どれかひとつを選んでください。
対戦相手:対戦相手の名前とPCIDを記入してください。
登場シーン:登場の仕方を教えてください。
登場時の台詞:キャラクターの口調でお願いします。
コスチューム:コスチュームの説明をお願いします。
アピールポイント:一番アピールしたいポイントは?
得意技:得意な技を教えてください。
苦手技:苦手な技を教えてください。
決め台詞:勝利した場合の決め台詞。
●リプレイ本文
第1試合 『キャラクターマッチ ミナVSゴルゴーン桐谷』
「ふぁああああああああ〜、はむ‥‥」
大きな枕を抱えてアクビをしながら、ミナこと滝川・水那(fa0836)が可愛いパジャマ姿でリングに上がる。
リングには既に布団が敷いてあり、ミナがモゾモゾと中に入っていく。
「‥‥リングに上がって、いきなり寝込みか? まぁ、試合が始まれば嫌でも寝る事になるのだがな」
全身黒タイツの戦闘員を引き連れ、ゴルゴーン桐谷(fa2699)が悪の女幹部としてリングに上がる。
「起きるつもりはないようだな。‥‥やれっ!」
すぐさま戦闘員を嗾け、ゴルゴーン桐谷がニヤリと笑う。
戦闘員達は強引に布団を剥ぎ取り、ミナのまわりをズラッと囲む。
「ふわぁ‥‥、うるさいなぁ?」
眠そうに目を擦りながら、ミナが大きなアクビをする。
まわりには全身黒タイツの戦闘員。
「えっ? ‥‥だ、誰?」
キョトンとした表情を浮かべ、ミナが不思議そうに首を傾げる。
自分がリングにいる事すら忘れているのか、未だに自分の置かれている状況が分かっていない。
「‥‥教えてやれ」
含みのある笑みを浮かべながら、ゴルゴーン桐谷が戦闘員に指示を下す。
それと同時に戦闘員達が奇声を上げ、一斉に襲い掛かってくる。
「きゃあああああああああああああああああああああ!!!!」
悲鳴を上げて枕をブンブンと振り回し、ミナが次々と戦闘員を倒していく。
「ば、馬鹿な‥‥。私の戦闘員が一分も経たないうちに倒されてしまうとは‥‥。まぁ、雑魚じゃ相手にもならないか」
唖然とした表情を浮かべ、ゴルゴーン桐谷がダラリと汗を流す。
ミナはよほど機嫌が悪かったのか、気絶した戦闘員をポカスカと殴っている。
「今度、昼寝の邪魔をしたら許さないからねっ!」
大きく頬を膨らませ、ミナが布団の中に潜り込む。
「そんなに眠っていたいのなら、ゆっくりと眠らせてあげるわ。貴女が悶絶して、涙と涎と鼻水を流しながら許しを請う姿を想像するだけでゾクゾクするし‥‥」
胸元から腹部にかけて貼ってある黒い蛇のタトゥーシールを撫でながら、ゴルゴーン桐谷がニヤリと笑って布団の中に入っていく。
「きゃあっ! 駄目ぇ!」
布団の中でモゾモゾと動きながら、ミナが悲鳴を上げてゴルゴーン桐谷をポコスカ殴る。
しかし、彼女は怯む事無く、ミナの唇を強引に奪う。
「ちょっ、ちょっと! いきなりナニをするのっ!?」
突然の出来事に驚きながら、ミナが枕を持って逃げ出した。
「とっても美味しいわよ、あなたの味‥‥。もっと欲しくてたまらないわ!」
愛おしいほど自分の唇を撫でた後、ゴルゴーン桐谷がミナに迫る。
「それ以上、こっちに来たら、許さないんだからねっ!」
ジロリと睨んで枕を構え、ミナが警告まじりに呟いた。
「‥‥どう許さないのか詳しく説明して欲しいわね。手取り腰取り教えてちょうだい‥‥」
妖艶な笑みを浮かべながら、ゴルゴーン桐谷が自分の指をぺろりと舐める。
「うっ‥‥、目が怖い‥‥」
嫌な予感が脳裏を過ぎり、ミナがダラダラと汗を流す。
ゴルゴーン桐谷の視線があまりにもいやらし過ぎるため、まるで襲われているような気分になっている。
「さぁ、どうするの? このまま私に襲われるか、必死で抵抗した上で、私に襲われるのか、どちらか好きな方を選ばせてあげるわ」
二の腕まである黒革の手袋を外し、ゴルゴーン桐谷がニヤリと笑って妖しく指を蠢かす。
「どっちを選んでも駄目じゃないっ! 両方ともお断りよっ!」
いまにも泣きそうな表情を浮かべながら、ミナがゴルゴーン桐谷に文句を言う。
「‥‥分かったわ、両方ね」
最初からミナの答えを聞くつもりがなかったのか、ゴルゴーン桐谷が鳩尾へとギロチンドロップを放ち、呼吸困難に陥っているミナに抱きつき動きを封じ、彼女の唇を強引に奪って窒息させた。
「フフフ‥‥、可愛かったわよ。続きはベッドで、ね」
気絶したミナをお姫様抱っこで抱き上げ、ゴルゴーン桐谷が妖艶な笑みを浮かべてリングを去っていく。
試合の続きを自分のベッドでするために‥‥。
『勝者:ゴルゴーン桐谷(ヒール) 決め技:ときめきメモリアル』
●第2試合 『キャラクターマッチ EstrellaVS霧夜マイナ』
「せぇーの‥‥、いっっっっち番星ぃ〜〜〜〜〜っ!!」
観客席にむかって呼びかけた後、Estrella(fa2979)が張りぼての鎧兜を纏った姿で登場し、花道からコーナーポストまで一気に駆け抜けリングに上がる。
「みんなぁ〜、応援よろしくねぇ〜☆」
満面の笑みを浮かべて鎧兜を脱ぎ捨て、Estrellaが小さな白い羽で飾ったセパレートの水着姿を披露した。
それと同時に会場の照明が一斉に落ちていき、霧夜マイナ(fa0936)が黒いマントを羽織って空中から現れる。
「今宵、宙に舞うのは私かあなたか‥‥ふふふ」
テーマ曲とブーイングが響く中、マイナが優雅に舞うようにしてリングに降り立った。
「今までの悪行三昧! 今日という今日はこのボクが成敗してあげるよ!!」
ビシィッとマイナを指差しながら、Estrellaが拳をギュッと握り締める。
「やれるものなら、やってみなさい。私の攻撃に耐える事が出来るのなら‥‥」
妖艶な笑みを浮かべた後、マイナが素早くマントを脱ぎ捨てた。
彼女のコスチュームは悪魔をイメージした紫色のワンピースで、背中とお腹の部分が開いており、肩には小さなコウモリの羽がついている。
「どうせボクの事を動揺させて、騙まし討ちをするつもりでしょ! そんな事くらい全部お見通しなんだからっ!」
思いっきり不機嫌な表情を浮かべ、Estrellaが腰に手を当てマイナを睨む。
「そんな事を言って、本当は怖いんじゃありませんか? こうやって見ているだけでも、緊張しているのが丸わかりですよ。敗北して惨めな姿を晒すのがオチなのに、それでも戦うつもりですか?」
獣化している事を気づかれないように指を鳴らし、マイナが翼を広げて飛び上がる。
そのため観客達にはマイナがスタッフの力を借りて飛んでいるように見えるが、実際は半獣化して空を飛んでいるため動きが軽い。
「ひ、卑怯じゃないかっ! そうやって空を飛んだら、こっちが攻撃できないでしょっ!」
悔しそうな表情を浮かべ、Estrellaが必死で抗議した。
「ふふっ‥‥、そんな事は知りませんわ。まぁ、私を捕まえる事が出来たら、リングで戦ってあげても構いませんが‥‥」
嬉しそうに辺りを飛び回り、マイナが高笑いを響かせる。
「無理だよ、そんな事っ!」
納得のいかない表情を浮かべ、Estrellaがマイナを睨んで文句を言った。
「それじゃ、こちらから行きますわよっ!」
空中からリングを見下ろし、マイナが一気に急降下してマイナを襲う。
「いまだっ!」
それと同時にEstrellaがマイナに飛びつき、関節技を仕掛けて動きを封じ込めた。
「仕方ありませんわね。最初の約束通りリングの上で戦ってあげますわ」
Estrellaの関節技をするりと逃れ、マイナが指をパチンと鳴らして合図を送り、効果音に合わせて背中の翼を引っ込めていく。
「それじゃ、行っくよぉ〜!!!!」
ロープの反動を使って助走をつけ、Estrellaがマイナにドロップキックをお見舞いする。
「ふふっ‥‥、甘いですわ」
彼女の攻撃を右腕で防いで受け流し、マイナが倒れたEstrellaに蹴りを放つ。
「甘いのはそっちの方だよっ! えいっ!」
マイナの両足を掴んで捻りを加え、Estrellaが雄叫びを上げて彼女の事を転倒させた。
「ば、馬鹿なっ!? こんな事って‥‥あり得ませんわ!」
ハッとした表情を浮かべて前のめりに倒れ込み、マイナが納得のいかない表情を浮かべて何とか立ち上がろうとする。
「逃がさないよ、絶対に‥‥!」
マイナの腕を掴んで自らの身体を回転させ、Estrellaがラ・マヒストラルの体勢に入って彼女の自由を奪ってフォールを決めた。
「ふぅ‥‥、一時はどうなるかと思ったけど、何とか勝つ事が出来たなぁ。それじゃあ、みんなぁ〜。例のアレ、行くよぉ〜。せーのぉ! 成敗!♪★♪!」
そう言ってEstrellaが観客達にむかって合図を送り、可愛らしくポーズを決めて微笑んだ。
『勝者:Estrella(ベビーフェイス) 決め技:ラ・マヒストラル』
第3試合 『ローションマッチ ベリル・ザ・ゴールデン・レオVSリン紅原』
「喧嘩上等! 逝きなさい!!」
暴走族風に爆音を響かせながら、ベリル・ザ・ゴールデン・レオことベリル・ライアン(fa2585)が黒地に赤で『喧嘩上等』と金の獅子がプリントされた特攻服を身に纏い、集団で改造バイクを走らせガンガン進む。
ベリルの後ろには特攻服を着込んだレスラー達が改造バイクに跨り、殺気だった表情を浮かべてリングをジロリと睨みつけている。
「ふっ‥‥、敵は全て殲滅するのみだ」
漆黒の軍服を身に纏い、リン紅原(fa1326)が平隊員のエキストラを連れて花道を行進し、含みのある笑みを浮かべてロープを飛び越えリングに降り立った。
それと同時に外野にいたレスラー達がリング上にローションをぶっかけ、リン紅原達にもローションの入ったバケツを渡す。
「殲滅‥‥ですか。随分と甘い考えをしていますね。それとも簡単に私を倒す事が出来るとでも思っているのですか? もしそうなら‥‥すぐにでも、その考えを改めさせてあげましょうっ!」
自信に満ちた表情を浮かべ、ベリルが特攻服を脱ぎ捨てた。
「ふっ‥‥、面白い。本当か、どうか試してみるか?」
すぐさま軍服を脱ぎ捨て、リン紅原が頭からバケツに入ったローションを被る。
「試す‥‥ですか? 私も馬鹿にされたものですねぇ。試す‥‥だなんて‥‥。言葉の使い方には気をつけた方がいいですよ」
ゴングが鳴ったのと同時にマットを滑り、ベリルがリン紅原の腹にスライディングキックをお見舞いした。
「それはお互い様‥‥だろ?」
ベリルの攻撃を気合で受け止め、リン紅原が何度もパンチを打ち込んだ。
「クッ‥‥きゃあっ!?」
彼女のパンチをモロに喰らい、ベリルが悲鳴を上げて尻餅をつく。
「‥‥イイ顔だ。見ているだけでもゾクゾクするな。この場ですぐに剥いてやろう‥‥」
ローションを指で弄び、リン紅原がニヤリと笑う。
まだまだ本気を出していないのか、その表情には余裕があり、まるでベリルの事を挑発しているようだ。
「力づくで‥‥と言う訳ですか。いいでしょう。何処からでも掛かってきてくれて構いませんよ」
ファイティングポーズを取りながら、ベリルがリン紅原をジロリと睨む。
両者の間には何とも言えない緊迫感が漂っており、観客達の間にも時代にその空気が伝わってくる。
「それじゃ、ショーの始まりだ。いまさら泣き言を言っても止めないからな‥‥」
妖しく指をペロリと舐め、リン紅原が獲物を狙うハンターの目になった。
途端に観客席から歓声が上がり、リン紅原コールが会場を包み込む。
「‥‥聞こえるか、この声が? 観客達もあんたが剥かれる事を望んでいるぞ」
ベリルの身体を舐めるようにして見つめた後、リン紅原がチョップを繰り出し、彼女をリング際まで追い詰める。
「ほらほら、さっきまでの強気はどうした? そんな事じゃ、あっという間に素っ裸になるぞ」
刃物のような一撃を放ってベリルの服を引き裂き、リン紅原が高笑いを上げて後ろに下がる。
「‥‥もう終わりですか? 意外と呆気なかったですね」
リン紅原が大技を仕掛けると思ったため、ベリルがタックルを食らわせ転倒を狙う。
「ほうら、何処がいいんだ? ‥‥答えてみな。観客達だってあんたの返事を待っているんだ。何も言わなきゃ質玲だろ? さぁ、可愛い声で泣いてみな」
それと同時にリン紅原がベリルの背後に回り込み、乱暴に彼女の胸を揉みしだく。
「何かと思えばそんな事ですか。答える必要もありません。‥‥ですが悪い子にはお仕置きが必要ですね」
すぐさまリン紅原の背後を奪い、ベリルが彼女を抱きかかえてその場に座り、座ったままの姿勢でリン紅原の胴を片手で持ち、『ヒップ・スラップ』と叫びながら彼女の尻をパンパンと叩く。
そして、リン紅原が立ち上がろうとした瞬間、サソリ固めでトドメをさした。
「クッ、これで勝ったと思うなよ。俺は絶対に認めないっ! ‥‥いくぞっ! もう一度基礎から鍛え直しだ!」
悔しそうな表情を浮かべながら、リン紅原が平隊員を引き連れ会場を去っていく。
必ずベリルを倒すと宣言を残し‥‥。
『勝者:ベリル・ザ・ゴールデン・レオ(ベビーフェイス) 決め技:サソリ固め』
第4試合 『ローションマッチ ダイナマイト・アスカVS???』
「‥‥まさかこんな事になるとはね」
試合当日になっても対戦相手が見つからなかったため、ダイナマイト・アスカ(fa0383)が疲れた様子で花道を歩いていく。
仕方が無いのでワイズマンを対戦相手にしようと思っていたが、CATSのルール上、リングに男性レスラーが上がる事を禁じているため、代わりの対戦相手が用意されているらしい。
「よっしゃ、ひさしぶりに頑張るッスよぉっ!」
ローションをペタペタと塗りたくり、雅・飛鳥がリングの上でニカッと笑う。
飛鳥はCATS以外の仕事がないため、ここで自分の顔を売っておき、新しい仕事を得ようとしているらしい。
「どうでもいいけど、胸に入れているものを取りなさい。妙なものがはみ出していて目立つわよ」
苦笑いを浮かべながら、アスカが飛鳥の胸を指差した。
「うっ、うるさぁ〜いっ! アスカ先輩は胸が大きいからいいけど、オレなんて寄せても上げてもないんだぞ! シャツ一枚でそこらへんを歩いていても、オトコと勘違いされて相手にされないんだから、ローションマッチの時くらいオトメになってもいいだろう!」
あざとい演出を狙っていたのか、飛鳥が恥ずかしそうに胸を隠す。
「‥‥ごめんね。今回の試合はワイズマンとやりたいの。例えルールを捻じ曲げたとしても‥‥」
一応、飛鳥に謝った後、アスカが手刀を放って水着の紐を切り裂いた。
「うわああああっ! ば、馬鹿っ! いきなり何をするんだよっ! このレオタードは一張羅なんだぞ!」
両方とも肩紐が切断されてしまったため、飛鳥が大粒の涙を浮かべてアスカを睨む。
それと同時にレオタードの中に仕込んであった詰め物がバウンドし、リングの外まで虚しくコロコロと転がった。
「まったく同じ名前じゃ、観客達が混乱するでしょ。私はワイズマンとの対戦を要求するわ」
観客達に聞こえるようにわざと大声を出しながら、アスカがクスリと笑って腕を組む。
『早く出て来い、ワイズマンッ! アスカさんがリングでお待ちだぞぉ〜っ! オラオラ、どうしたワイズマン!』
途端に観客達が立ち上がり、ワイズマンの名前を連呼した。
「観客達を味方につけてしまうとは面白いコトをしてくれマスね。‥‥ですが、ルールはルールでぇーす。ただでさえ次回の放送が危ういというのに、主催者自らそのルールを破ってしまったら、CATSが終わってシマイマァース!」
色々と大人の事情があるのか、ワイズマンが気まずい様子で口を開く。
男レスラーVS女レスラーのローションマッチという時点で問題視する団体もいるため、場合によっては試合自体が打ち切りになる可能性が高い。
「そのくらい私だって分かっているわ。だから純粋の試合をしようっていう事よ。いくらローションマッチをやるからって、えっちな事ばかり考えていちゃ駄目よ、ワイズマン」
含みのある笑みを浮かべながら、アスカがワイズマンを説得する。
「それならば構いマセンが、ルールを違反した場合、とっても大変な事になりマァース」
見えない圧力でも掛けられているのか、ワイズマンが警戒した様子で辺りを睨む。
「それじゃ、始めましょうか。なるべく健全にね」
バケツに入ったローションを頭に被り、アスカがファイティングポーズを取ってワイズマンがリングに上がってくるのを待つ。
「仕方がありませんネ。ちょっとだけデスよ」
困った様子で上着を脱ぎ捨て、ワイズマンが渋々リングに上がっていく。
「あっ、ローションを忘れてますよ」
それと同時にアスカがバケツに入ったローションをぶっかけ、いきなり攻撃を仕掛けてくる。
「HAHAHAHAHAッ! 残念デシタネ。不意討ちされるのは慣れてイマァース!」
上半身の筋肉をムキムキと隆起させ、ワイズマンがアスカにコブラツイストを炸裂させた。
現役時代からワイズマンは数多くの試合を経験し、『PET SHOP』の社長になったため、その表情にも余裕がある。
「どうシマシタかぁ〜? このままじゃ、試合が終わってシマイますよぉ〜!」
無駄に爽やかな笑みを浮かべ、ワイズマンがグイグイと締め上げていく。
既にローションマッチである事を忘れているのか、ワイズマンは試合に勝利する事だけを考えている。
「まさかこんなに強いなんて‥‥」
悔しそうな表情を浮かべ、アスカが技から逃れようとした。
しかし、ワイズマンの関節技が完璧に決まっているため、どんなに頑張っても逃れる事が出来そうに無い。
「HAHAHAHA! ワタシも楽をして社長になったワケではありませんからネ! 申し訳ありませんが、負けるわけにはいかないのデェース!」
そう言ってワイズマンがニカッと笑い、一気に締め上げトドメをさした。
『勝者:ワイズマン・ウォルター・エルマン(ワンマン社長:何) 決め技:ワイズマン・ゴールデン・スペシャル(単なるコブラツイスト)』
●お知らせ
「皆サァーン、お疲れサマーでぇーす。ワタシもイイ汗を掻いたので、帰ってシャワーでも浴びたい気分デスYO! おっと‥‥、想像しちゃイケマセンYOぉ〜。ワタシはフリーですが、ちょっぴり恥ずかしいのDE〜」
すべての試合が終了し、ワイズマンがマイクを握り締めてニカッと笑う。
観客達はワイズマンの寒いトークに嫌気が差しつつ、呆れた様子で彼の話を聞いている。
「さぁーて、次回のCATSですが、しばらく時間を置こうと思いマァース。一応、告知予定日は20日となっていますが、何らかのトラブルがあった場合は遅れてしまうかも知れまセェーン」
秘書からタオルを受け取り顔を拭き、ワイズマンがゆっくりとリングを降りていく。
観客達から吹き矢でブスブスと攻撃されながら‥‥。