隠者南北アメリカ

種類 シリーズ
担当 ゆうきつかさ
芸能 3Lv以上
獣人 3Lv以上
難度 普通
報酬 9.4万円
参加人数 6人
サポート 0人
期間 01/25〜01/29
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●本文

<ドラマの内容>
 タロットカードの力を封印(もしくは解放)するために世界を回るアメリカンドラマです。
 基本的には何でもありの世界観になっていますが、現時点ではメイド役か執事役しか選べません。

●メイド派として参加する場合
<募集職種>
 清純派のメイド役からドジッ娘メイド役まで幅広く募集しています。

<基本設定>
 主人公はお坊ちゃまと、お嬢様。
 彼らの家は大金持ちで隣同士の許婚。
 ただし、屋敷の敷地が広いため、家の距離は離れている。
 ふたりとも年頃になって、相手が気になっているようが、意地っ張りな性格とプライド、気恥ずかしさのせいで、いつもトゲトゲしい態度をとってしまい、それが原因で、いつも喧嘩になってしまう。
 お坊ちゃまはタロットカードの力に危険なものを感じたため、選ばれた者達だけが使用できるように封印を施して行こうと思っています。
 そのため、お嬢様と対立する事に‥‥。

<お坊ちゃまの設定>
名前:御剣・翔(みつるぎ・しょう)
容姿:東洋系の顔立ちをしており、喋らなければ美男子。
   普段は眼鏡を掛けており、髪の色は銀色。神経質そうな雰囲気。
性格:現実主義でナルシスト。成績優秀で運動神経抜群。エリートタイプ。
口調:僕、君、だね、だろ?
年齢:17歳

●執事派として参加する場合
<募集職種>
 正統派の執事役から邪道な執事役まで幅広く募集しています。

<基本設定>
 主人公はお坊ちゃまと、お嬢様。
 彼らの家は大金持ちで隣同士の許婚。
 ただし、屋敷の敷地が広いため、家の距離は離れている。
 ふたりとも年頃になって、相手が気になっているようが、意地っ張りな性格とプライド、気恥ずかしさのせいで、いつもトゲトゲしい態度をとってしまい、それが原因で、いつも喧嘩になってしまう。
 お嬢様はタロットカードの力を素晴らしいと思い、その力を解放して行こうと思っています。
 そのため、お坊ちゃまとは敵対する事に‥‥。

<お嬢様の設定>
名前:パトリシア・ローズ
容姿:西洋系の顔立ちをしており、金髪、碧眼、縦巻きロール。
   見た目は育ちのいいお嬢様風。
性格:我侭で高飛車。好奇心旺盛で甘えん坊。
   寂しがり屋で意地っ張り。自己中な性格で口が悪い。
口調:わたくし、あなた、ですわ、でしょう?
年齢:17歳

●決めて欲しいもの
 自分の演じる執事がどんな設定なのかを教えてください。
 アンドロイド型や魔物型でも構いません。
 ただし、実在する歴史上の人物や有名キャラクターなどを使用しない事ようにお願いします。
 著作権の関係上、色々と問題が出てくる場合があります。
 執事達はタロットカードを使用する事で魔法を使う事が出来ます。
 最初に配布されるカードは一枚。
 キャラクターの性格によって、正位置か逆位置で使用する事が出来ます。
 どちらかいいか希望を書いた上で、自分が所有するカードを教えてください。

<テンプレート>
役名:演じる役名を記入。
性格:演じる役の性格を記入。
特徴:演じる役の特徴を記入。
見せ場:自分の見せ場を記入。
所有カード:所有しているタロットを記入(表か裏のみ)。
特殊能力:カードを使用した時に発動する能力を記入。
(注意:内容によっては修正される場合があります)。

●今回のシーン説明
・シーン1 メイドパート
 愚者に対抗する力を得るため、隠者のカードを探すメイド達。
 しかし、隠者のカードを持っていたのは、スラム街に住むホームレス。
 しかも、スラム街には能力者が沢山いるため、翔は隠者と接触する事に躊躇する。

・シーン2 執事パート
 メイド達が隠者を探している事を知り、パトリシア達が先回りしてスラム街にむかう。
 しかし、隠者と思しき人物は単なるスケベジジイ。
 隠者に協力してもらうためには、機嫌を取らねばならないのだが、パトリシアがキレかけている。

・シーン3 隠者パート
 愚者の命令を受けて、能力者達が隠者の掘っ立て小屋を襲撃する。
 そのため、パトリシアと翔達は能力者の相手をする事になるのだが‥‥。

[愚者:ジョニー]
能力:相手の能力をコピーする力を持っています。
性格:自分勝手で自己中心、無鉄砲な風来坊。
口調:俺、お前、だ、だぜ

[魔術師:所有者:スミス(24歳)]
能力:地水火風の能力を自由に使う事が出来る。
性格:覚醒前なので不明。所有者の性格は真面目。
口調:(所有者)私、君、だろ、だ

[女帝:キャサリン]
能力:何者かの支配下に置かれている者達を呪縛から解き放つ。
性格:何事にも無関心で冷淡。
口調:私、あなた、です、ですね

[皇帝:ワイズマン(45歳)]
能力:不明
性格:横暴で自己中。
口調:ワタシ、アナタ、デス、デスネ

[隠者:スケベイ]
能力:不明
性格:スケベ
口調:わし、お前、じゃ、じゃろう?

「法王、恋人、戦車、力:封印済」

●今回の参加者

 fa0043 皇・皇(21歳・♂・一角獣)
 fa0918 霞 燐(25歳・♀・竜)
 fa1695 羅蓮華(23歳・♀・狐)
 fa1828 鐘下べる(20歳・♀・小鳥)
 fa2668 大宗院・慧莉(24歳・♀・狐)
 fa3090 辰巳 空(18歳・♂・竜)

●リプレイ本文

●メイド・キャスト
 プラナス役:霞 燐(fa0918)
 ベル役:鐘下べる(fa1828)
 エリー役:大宗院・慧莉(fa2668)

●メイド・パート
「はやや‥‥、ホームレスさんの中にいるですか〜」
 驚いた様子で目を丸くさせ、ベルがモニターを確認する。
 翔達は『愚者』に対抗するための力を得るため、『隠者』の居場所を捜していた。
 そして、突き止めた場所がスラム街。
 ‥‥翔が最も嫌う場所。
「よりにもよってスラム街か。‥‥面倒な事になりそうだな」
 険しい表情を浮かべながら、翔が溜息を漏らす。
 現在、スラム街は能力者の巣窟と化しており、警察ですら踏み込む事の出来ない禁断の領域となっている。
「何を心配しているの?」
 心配した様子で翔を見つめ、エリーがボソリと呟いた。
「そこまでの危険を冒して『隠者』と接触する価値があるのかな、と思ってね。最悪の場合、これが『愚者』の罠である可能性もあるだろ? まだ『隠者』が味方と決まったわけじゃないんだから‥‥」
 『隠者』の情報を得た経緯を確認しながら、翔がモニターを眺めている。
「『愚者』の事を気にしているなら問題ないって。私だって強くなっているんだから、能力者達に襲われても問題ないよ!」
 自信に満ちた表情を浮かべながら、エリーが意味なく腕をめくって力瘤を見せつけた。
 それに『隠者』が味方であった場合、『愚者』に狙われる可能性も捨てきれない。
「だが、しかし‥‥」
 ‥‥最後の決断が出来ない。
 能力者の大半は『力』のタロットカードの影響を受け、いままで眠っていた能力に目覚めたのだが、大半の者は力の扱い方を誤って自滅していった。
 しかし、『愚者』や『魔術師』が手助けをしていったため、能力者達の数は着実に増えている。
「‥‥ならば、お止めになられますか? 今回の一件、翔様に非はございません。責めるとするならば、こちらの忠告を聞かず封印を解いたパトリシア様一行でしょう」
 涼やかな目で翔の事を見据え、プラナスが彼の答えが出るまで待つ。
 もちろん、それは翔自身の信念と決意を引き出すのが目的であって、彼を追い詰めているわけではない。
「だからと言って能力者を無視する事は出来ないよ。ただでさえ僕らだけの問題じゃなくなっているからね。‥‥分かったよ、スラム街に行こう。ここで悩んでいても仕方が無いからね」
 メイド達の気持ちを察し、翔がコクンと頷いた。
「御意に」
 満足した様子で笑みを浮かべ、プラナスが移動用の車を用意する。
 運転手は執事のセバスチャン。
 若かりし頃はレーサーをしていた実力者だ。
「それじゃ、頑張るですよぉ〜」
 そう言ってベルがセバスチャンの車に乗り込み、翔達と共にスラム街へとむかうのだった‥‥。

●執事・キャスト
 マコト役:皇・皇(fa0043)
 リャン役:羅蓮華(fa1695)
 村井 琢磨役:辰巳 空(fa3090)

●執事・パ−ト
「ここに‥‥、隠者が隠れている訳ですか。‥‥てっきり中国やインドの秘境にいるかと思いましたよ。これも、何かあるのかも知れませんね」
 警戒した様子で辺りを見回しながら、村井 琢磨がスラム街を進んでいく。
 『隠者』のタロットカードと接触するため、パトリシア達は翔達よりも先回りをしてスラム街にやって来た。
 スラム街は能力者の巣窟になっているため住民達が怯えており、物陰からコッソリと琢磨達の様子を窺っている。
「まぁ‥‥、メイド達がこの辺りを調べていたんだから、間違いはないと思うわ」
 全く悪びれた様子もなく、パトリシアが裏ルートを通じて、メイド達から情報を盗んだ事を告白した。
 そのため、情報の信憑性に関して裏づけなどは取っていない。
「‥‥たくっ! 相変わらず、いい加減だな。そんなんじゃ、罠だった場合はシャレにならないぞ」
 ジト目でパトリシアを睨みつけ、マコトが呆れた様子で溜息をつく。
 迷路パズルをやっている途中で呼び出された事もあり、色々な意味でやる気がなくなっている。
「そ、そんな事を言ったって仕方がないじゃない。こっちだって色々と忙しかったんだから‥‥。とにかく『隠者』に会いましょう。文句を言うのはそれからよ」
 不機嫌な表情を浮かべながら、パトリシアが『隠者』の住む掘っ立て小屋にむかう。
「‥‥おや? わしに何か用かのぅ?」
 とぼけた表情を浮かべながら、『隠者』がヒョッコリと顔を出す。
 それと同時に異様な臭いが辺りに漂い、パトリシアがゲホゲホと咳き込んだ。
「ちょっ、ちょっと、ちゃんとお風呂は入っているんでしょうね!」
 青ざめた表情を浮かべながら、パトリシアが後ろに下がる。
「‥‥ん、フロか? そんなもんには入っとらん」
 ニンマリと笑みを浮かべ、『隠者』がキッパリと答えを返す。
 その一言でパトリシアは凍りつき、あまりのショックに気絶した。
「あ、あの〜。君って『隠者』なんだよね? もしも本物なら証拠を見えて欲しいんだけど‥‥」
 早くこの場から立ち去りたかったため、リャンがさっそく本題に入る。
「ほっほっほっ、何を言うかと思えば、そんな事か。いかにもわしは『隠者』じゃ」
 胡散臭い雰囲気を漂わせ、『隠者』がゴクリと酒を飲む。
 その酒はスラム街で出回っている密造酒。
 違法なドラッグが混入されていても分からない。
「あっはっは、聞き分けの悪いおじいさんは嫌いだなあー、俺」
 にこやかな笑みを浮かべ、マコトが『隠者』の頭を掴む。
 しかし、『法王』の力が封じられ、それ以上の事は出来ない。
「無駄じゃ、無駄。ここはわしのフィールドじゃからな。お前達の能力は封じさせてもらったよ」
 のんびりと酒を飲みながら、『隠者』がケラケラと笑う。
「だったら話が早いわ。『愚者』に対抗するための力を頂戴!」
 目覚めたのと同時に飛び上がり、パトリシアが切羽詰った様子で『愚者』の胸倉を掴む。
「ほっほっほっ、そう急かすな。そうじゃな、おぬしの乳を触らせてくれたら考えてやってもええぞ」
 いやらしい笑みを浮かべ、『隠者』が妖しく指を蠢かす。
「お嬢様は駄目ですよ。勿論、ボクもね。どうしてもって言うのなら、マコトの乳でも触りなよ」
 パトリシアを守るようにして立ち塞がり、リャンがマコトをビシィッと指差した。
「お、俺は関係ないだろ!」
 青ざめた表情を浮かべながら、マコトが激しく首を横に振る。
「‥‥来ましたね。準備は済んでますか? では、行きますよ」
 次の瞬間、、琢磨が『運命の輪』を使って能力者の襲撃を感じ取り、仲間達を連れて掘っ立て小屋を飛び出した。

●隠者
「チィッ‥‥、気づかれたか。だが、そんな事はどうでもいい。そのジジイをこっちに渡してもらおうか!」
 掘っ立て小屋のまわりを囲み、能力者達がニヤリと笑う。
 彼らは『愚者』に差し向けられた刺客。
 そのため、琢磨達がどう答えても、やる事は変わらない。
「‥‥お断りします。どうせ私達を始末するつもりでいるのでしょう?」
 含みのある笑みを浮かべ、琢磨が『力』のタロットカードを解放する。
 それに合わせて能力者達も力を解放し、束になって琢磨に攻撃を仕掛けていく。
「うわわわあ! シャレにならねぇ! たった1ヶ月でここまで強くなっているのか!? は、早く『隠者』を避難させろ!」
 能力者達が琢磨と互角以上に戦っていたため、マコトが迷路パズルからヒントを得て、法の壁を用いた迷路を作る。
 しかし、能力者達の力は強く、このままでは勝ち目がない。
「うん、分かった! ‥‥って、何処にもいない!?」
 ハッとした表情を浮かべ、リャンが辺りを見回した。
 それと同時に聞きなれた悲鳴が聞こえ、『隠者』のいやらしい笑い声が辺りに響く。
「こ、このおじいちゃんが、あたしのお尻を触ったですよぉ〜」
 大粒の涙を浮かべながら、ベルが『隠者』から逃げようとする。
 その拍子にペタンと尻餅をつき、スカートの中身を見られてしまう。
「ほっほっほっ! 良いものを見させてもらったぞ!」
 満足した様子で笑みを浮かべ、『隠者』が能力者達の攻撃をヒョイヒョイとかわしていく。
「お礼に『愚者』に対抗する事の出来る力を授けてやろう。まぁ、簡単な事じゃ。2枚の異なるタロットカードを同時に発動する事じゃ。その事によって強大な力が生み出される。だが、肉体に掛かる負担が大き過ぎるため、ふたりで実行せにゃならんが‥‥」
 落ちていた鉄パイプを掴み取り、『隠者』が能力者達の攻撃を受け止める。
「‥‥って、おじいちゃん。いま、エリーのお尻を触ったでしょ!? 痴漢は立派な犯罪だよ」
 驚いた様子で悲鳴をあげ、エリーが優しく注意した。
 『隠者』の気配をまったく読む事が出来なかったため、恥ずかしさよりも驚きの方が強い。
「ほっほっほっ、冥土の土産じゃ」
 ニンマリとした笑みを浮かべ、『隠者』が鉄パイプを地面に突き刺す。
 それと同時にエリー達の身体が光に包まれ、スラム街から飛び立った。
「こ、これは‥‥」
 信じられない様子で辺りを見つめ、パトリシアがダラリと汗を流す。
 気がつくとパトリシア達は別の場所に転送されていた。
 ‥‥何が起こったのか分からない。
 しかし、あのまま戦っていたら、全滅していたのも事実である。
「‥‥満足ですか? 世の中は貴女様がお望みになられた通りになりつつあります。これが‥‥現実です」
 そう言ってプラナスがクールな表情を浮かべるのであった。