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はい、ちゅうもーく。
新入生のあなたに私が学園のなんたるかを教えてあげましょう。
できるだけ簡単に説明するから、今はわからなくても、ざっと目を通しておいてね。

争いの始まり

庇護時代の終焉

争いの始まり 「並行世界(パラレルワールド)」
それは物語の中だけの存在と思われていました。しかし人類に文明と呼ばれるものがあらわれて数千年の間「天使」「悪魔」と形容されていたものは、これまで並行世界をわたる形で時に力を貸し、時に災いをもたらす存在として私たちの世界の表舞台に登場してきていたのです。

長い間、私たちの世界は、天使と悪魔、両陣営の戦いの中で積極的にかかわらない「緩衝地帯」としての役割を担っており、天魔達から積極的には「手を出されない」ことでバランスが保たれていました。しかし、神魔の戦いがより激化していく中で天魔両界の方針は「弱い平行世界から力を吸収し尽くす」事へと変貌を遂げてしまいました。そして、その影響は私達の世界へも波及しています。

私達の世界は今、まさに「異世界」からの侵攻を受けているのです。


世界の対抗

世界の対抗天使と悪魔(天魔)は我々がそれまで知らなかった『並行世界を行き来する技術』と『空間を閉鎖する方法』を保持していました。彼等はそれらの技法を用い『半径数キロ程度の空間を閉鎖』して、閉じ込めた生物から魂や感情を吸い取ることで、自らの力と眷属とを増やしています。

天魔に通常の攻撃は通用せず、通常兵器では人類は太刀打ちできませんでした。故に各国はそれまで「オカルト」として見向きもしなかった(事実オカルトである割合は非常に高かった)『退魔文化』と呼ばれるものの結集と研究に勤しみました。これはかつての天魔との接触で培われたものだと言われています。

一方で、ゲートの出現によって、天魔の力に親和性の高い一部の人間は両世界の影響を受けはじめ、天魔に対抗できる力、「アウル」と呼ばれる能力に目覚める者が増え始めました。

「アウル」は天界・冥界いずれか、あるいは両方の影響を受けた者が発現できる能力であり、かつては「神の力」や「魔力」など、超常めいた名前で呼ばれていたものです。

地球世界の各国は、アウルの力を持った人間を効率的に育成するために、教育機関を設立し、天魔への対抗手段としました。

キャラクターたちが入学することになる久遠ヶ原学園は、日本に在する、世界でも最大級のアウル能力保持者育成機関であり、2011年9月、第10期となる入学式が開始されることになりました。