どんな信じられない事だろうと、一ヶ月過ぎれば現実として受け入れざるをえなくなる。 受け入れられない者は朽ち滅んでいくだけだ。 ここに来たということは、お前は受け入れたんだろうな。 仕事ができる人間であることを期待するぞ。 裏町の実力者・恵ヴィヴァルディ |
並行世界からゲートを通じて現れ、我々の生活圏を脅かし「収穫」をしていくもの、それが「天魔」です。
彼らは人知を超えた力を持ち、アウルの力を介さないあらゆる打撃を無効化します。
天魔といっても大きく分けて『天界』『魔界・冥界』の2つは明確に違うものですが、我々に大抵の場合敵対的行動をとってくるそれらの勢力をひとくくりに「天魔」として呼称しています。
△ゲート。
並行世界を結ぶワープ装置のようなものらしい
天魔が人間界にやってきている目的は「対立する陣営への対抗戦力を得ること」であり、そのために天界の陣容は感情を、冥界・魔界の陣容は魂をそれぞれ搾取しています。
天魔は決して話が通じない相手ではなく、人語についても介することができますが、彼らにとって我々の世界から搾取することは「当然」であり、対話や議論といったものは大抵無意味に終わってしまいます。
並行世界をつなぐゲートと呼ばれる装置によって現れる彼らは、まず半径数十メートル~数十キロ程度の結界をつくりだし、エリア内部の人々を閉じ込めることから支配を始めます。
一度結界が形成されてしまえば、気体などの例外を除き、天魔が通すと許可設定したもの以外は、脱出することはできなくなり該当エリアに閉じ込められてしまいます。
撃退士はV兵器を用いて攻撃をあてる事により、あてた箇所を数時間無効化することが可能であり、無効化している間は一般人であっても脱出可能です。
△人類社会に帰属する天魔も少数ながら存在する
一方で、ごく少数ではありますが、天魔の上層部の方針をよしとせず、人間界に所属することを選ぶ天使・悪魔も存在します。
彼らが人間界に属する理由はまちまちですが、人間側の状況に同情したということは前項の理由にもある通り、一般的な感性の天魔であるなら珍しいケースであり、敵対する陣営への対処よりも収穫に力を入れることへの憤りや、あるいは個人的な嗜好によるケースが多いようです。
とはいえ、天魔ともに人間側につくということは彼らの支配体系からの離脱を意味し、それまで味方であった陣営からも徹底的に命を狙われるということが多いようです。
学園に所属する堕天使・はぐれ悪魔は、ゲートからの感情・魂共有を受けられなくなるため、相対的に弱体化しています。
また、上位天使・悪魔になればなるほど組織内に属して得られるメリットも大きく監視も厳しいため、上位の堕天・はぐれ化はほぼおこなわれていません。
△物理攻撃
アウルによって物理攻撃を通す。
天魔は通常の攻撃をすりぬける『透過能力』という能力を保持しています。
これは『無制限にすり抜ける能力』であり、その中から『自分に触れられるものを選択し、その物のみ透過を解除する』能力です。
撃退士や天魔からの行動を除き、天魔は自分に触れられるものを選択することができます。
したがって、天魔が鋼鉄製の金庫の中に入り込むことは容易であり、仮に不意をつかれたとしても撃退士や天魔以外からの攻撃でダメージを受けることはありません。
●透過能力の欠点
一見万能にも見える透過能力ですが、決して無敵の能力というわけではありません。
1.天魔といえども酸素は吸わなければならず、長時間物質の中に入ったまま待機することはできません。
2.物質の内部に入り込んでいる際は視界がさえぎられるので、無防備になります。
3.物質内部に入り込んでいる際でも、物質ごとV兵器などで攻撃された場合にはダメージを受けます。
4.V兵器および天魔・撃退士からの霊的(アウル・光纏)な力を帯びた攻撃に対しては効果を発揮しません。
5.天魔・人間とも、透過能力を一定範囲で防ぐアイテムが開発されています。
6.透過能力はあくまで『能力』ですので、死亡・あるいは能力が使用できない状況下になれば使用することができなくなります。
●阻霊符(アイテム)
阻霊術を撃退士ならば誰でも使用可能にしたアイテムを一般にそう呼びます。
光纏した撃退士が所持することで、天魔の透過能力を無効化する領域を展開することができます。
範囲は所持者や対抗する天魔の能力にもよりますが、半径500m程度。
札が破損したり、撃退士の身体から離れたり、光纏をやめると効果はなくなってしまいます。
また、効果は撃退士の任意で発動・非発動を選択することができます。
●阻霊陣(アイテム)
阻霊術を撃退士ならば誰でも使用可能にしたアイテムを一般にそう呼びます。
光纏した撃退士が持ち、透過を防止したい構造物にあてることによって、そこから途切れる事なく連続して接触している物質に対し、透過能力無効化の気を纏わせることができます。
術者が所持した阻霊陣が地球上の構成個体(壁・地面など)に接触していないと効力は霧散します。
阻霊術の最大範囲は術者やアイテムの能力で変化しますが、平均は使用者より半径500m程度です。
天魔が大地やコンクリート等の物質内を透過中に能力範囲に巻き込まれた場合、地表に押し出されるように出現します。(物体がV兵器になるわけではないので、弾き飛ばすことはできるが、ダメージが与えられるわけではありません)
また、阻霊術は基本的に透過能力を駆使しての不意打ちなどを行ってくる知能の高い天魔に対しては必須に近いアイテムですが、透過能力を十分に生かせるだけの戦術知能を持たないサーバントやディアボロとの戦いにおいては必要度は相対的に低下します。
天使・悪魔について、翼が生えているという身体的特徴のほかにもいくつか人間と違う部分が存在します。
以下によく寄せられる質問を掲載します。
A:天界・魔界(冥界)にいる間は集積装置から力が送られてくるため、食事をとる必要はありません。
とる必要がないだけであり、娯楽としての食事は存在します。
(この場合食事によって得た栄養は吸収されず、そのまま排出されます)
ただし人間界に身を移した場合は、エネルギーを得られないため通常の食事をとる必要があります。
A:基本的には違うものとして考えられています。
現代において信仰されている神は、もちろん教義によって違いますが平行世界に存在するものでなく、我々を守護し、あるいは死後の別世界を統一的につかさどる存在であり、少なくともこうして気軽に人類世界に顔を出すような存在ではないからです。
一部名前がかつての教義による名前と同一になっていることも、数千年の歴史の中でどちらかの文化がどちらかに入り込み、同一化されたものであると考えられています。
<エリュシオンでは、ゲームとして宗教を扱ったシナリオは原則取り扱いません>
A:発信機のついたアクセサリを常時着用すること及び久遠ヶ原に入学する義務があります。
これは純粋に戦力や知識として彼らの協力を受け入れた方がメリットがあるという現実的視点や、監視を容易にするため、いざ反乱を起こされたとしても絶対数として撃退士の方が多い学園内ならばなんとかなるであろうという希望的観測、そして両者を住まわせるにも、受け入れ地が非常に苦労するという現実的側面から成り立っています。
A:我々と同じように食事をとることによって通常通りの生活をしていくことも可能です。
能力向上も意識して経験を積むことで担っていくことができます。
A:世界的に両者を受け入れ、協力者として活用する、迎え入れる方針のため公に悪い反応をする人間はあまりいません。
しかし肉親が被害にあった人、そもそも人類以外が存在することが許せない人などにとっては怨恨の対象になるでしょう。
A:人間と同様に、死体は消えず、肉体はそのまま残存します。
A:YES。
天魔と伝承の存在とはあくまで『別』と考えられており、行事などは変わりなく行なわれています。
A:ゲートを破壊すれば「魂を完全吸収される前のディアボロ」および「天界に運ばれる前の人間」であれば元に戻すことはできますが、それ以降のものについては元に戻りません。