桐野菖蒲（キリノアヤメ）。菖蒲はショウブとも読み、勝負と尚武に通じる。

九州鹿児島の旧家の出で、箱入りに育てられたため、世間知らず。

……という一言では済まされない発言が多々あり、本当にリアルブルー出身なのか、現代の鹿児島の出なのか、そもそも実在したことのある鹿児島なのか、かなり疑いが持たれる。

彼女が『国許』とか『くにさと』とか言うとき、それは現実の鹿児島とは何ら関係のない（こともないが）殺伐世界サツマワールドであることは注意すべきである（彼女の国許では依然として参勤交代が行われ、肝練り、ひえもんとりというった行事が平然と催されている）。

剣は示現流。達者とは言わずともそれなりのレベル。毎朝白木を前に絶叫をあげながら打ち掛かっている。

女と接触したならば（目を合わす、言葉を交わす程度でも）死罪が当然の薩摩の掟により、国許を離れてもやや女性は苦手。それとはまた別の理由で、女性らしい女性が苦手。

一方で男に苦手意識はなく、臆することなく接し、腹を割って話すことに躊躇いはない。なぜ性別が女なのかという疑問は当然。

乱暴な芋侍で、本気でしゃべると言葉が通じず、冗談を言えないでムキになり、すぐに殺しに来るし、毎日何かしら命を散らそうとする。また戦場でなくとも叫び、平日でも朝から叫ぶ。酒は焼酎しか飲まない。また犬を食う。まさに殺伐世界の殺伐さを一身に引き受けた薩摩者。


一方で意外な面がないことも……？