吹き荒れる嵐 〜アーレアン〜
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■シリーズシナリオ
担当:天田洋介
対応レベル:11〜lv
難易度:難しい
成功報酬:16 G 29 C
参加人数:8人
サポート参加人数:4人
冒険期間:08月27日〜09月06日
リプレイ公開日:2009年09月05日
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●オープニング
ドレスタットから離れた北東の方角には巨大な湖が佇む。北海に面する海岸から非常に近く、いずれは繋がって湾になると思われる湖には島が存在していた。
人々はそれを精霊とドラゴンが住まうイグドラシル遺跡の島と呼んだ。
島を治めるのはオーディンの名を持つ高度な知性を備えたウィザード・ゴースト。
精霊の代表はヴァルキューレのブリュンヒルデ。ドラゴンの代表はミスティドラゴンのペルル。その他にも多種に渡るビーストマンの集落が存在する。
イグドラシル遺跡の島はデビル・ダバのドステリィーアから度々襲撃を受けていた。ノルマンの地を支配するにあたり、イグドラシル遺跡の島はデビルにとって許し難い存在のようである。
様々な事情が絡み合う中、青年ウィザード冒険者アーレアン・コカントは、ドレスタットを統治するエイリーク辺境伯からイグドラシル遺跡の島への立ち入り許可を得る。
最初は精霊のフィディエル・クールネと共に舞踊の横笛を運ぶ為であったが、結果として人の世界とイグドラシル遺跡の島との架け橋を双方から望まれる立場となった。
精霊とドラゴンとの話し合いは比較的簡単に済んだものの、多様な考えを持つビーストマン達との信頼を築くには相応の時間が必要だった。しかしアーレアンを含めた冒険者達は様々な事件を経て、ビーストマン達との絆を深めてゆく。
イグドラシル遺跡の島に住まう者達と人々との共通の敵であるデビル。ドステリィーアを中心とするデビルの軍団が今、本格的に動きだそうとしていた。
「オーディン様‥‥」
イグドラシル遺跡の島に建つ、かつて城だった廃墟。中央に位置する塔の中でヴァルキューレのブリュンヒルデは天へと伸びる光の柱を見上げていた。
三日前から今朝にかけて、しばらくなかったデビルの本格的な攻撃がイグドラシル遺跡の島を襲ったのである。
精霊の力を利用したイグドラシル遺跡の島を覆っている魔法障壁のおかげで撤退させたものの、被害は甚大だった。
特に湖を守るドラゴンの多くは怪我を負う。亡くなった個体こそいなかったものの、安静を要するドラゴンは十体にのぼる。ペルルを含めて動けるドラゴンは五体となってしまった。
魔法障壁に関しても不安が残っていた。デビル側は魔法攻撃の一点集中による障壁突破を実行しようとしていた。今回は退けたが、次の機会にはどうなるのか誰にもわからなかった。
ブリュンヒルデはアーレアン宛ての手紙にしたためる。内容は主にエイリーク辺境伯への要望についてだ。
湖周辺までに限定していた島の者達の行動範囲の拡大。治療薬などの物資補給の要請。そして湖近くの海上に海戦騎士団の常時配置の希望。
細かい事柄はまだあったが、これらを通す交渉が希望されていた。
数日後、アーレアンからの手紙がフェアリー達によってブリュンヒルデの元に届けられる。
行動範囲の拡大については、暫定合意として湖の外縁一・五キロまで許容。湖近くの海上には海戦騎士団五隻の派遣。物資についてはアーレアンと仲間達が近々運び入れる予定だ。
アーレアンはブリュンヒルデの期待に応えてエイリーク辺境伯から好条件を引きだしてくれたのである。
ブリュンヒルデは塔を出て大空を見上げた。澄んだ空だが遠くには黒雲が広がる。
嵐の前触れをブリュンヒルデは予感するのであった。
●リプレイ本文
●出航
夜明け前のドレスタットの船着き場。
海戦騎士団のエグゾセ号の船内では運ぶ物資の確認が行われていた。
「木箱は二十個入り‥‥OK、全部あるよ」
「この辺りにあるのは終わりましたね」
アーレアンが数え、壬護蒼樹(ea8341)は持っていた木片に印をつけてゆく。
「私はこれで」
見送りのアニエスは諫早似鳥(ea7900)に武器を貸与すると、愛馬とペガサスを連れて下船した。
まもなくエグゾセ号は出航する。
「これは荒れそうやね」
シフールのルイーゼ・コゥ(ea7929)はエグゾセ号のマストの天辺に立ち、湖のある黒雲に覆われた方角を望んだ。
ルイーゼがエグゾセ号の騎士から聞いた話によると、湖周辺の天候はここ数日間崩れたままだという。自然の営みなのか、それとも魔法による変化なのかまでは今のところわからない。もし魔法によるものならば、デビルの策略の一つなのだろう。
「思い出すな。駆け出し冒険者時代をよ」
リュリス・アルフェイン(ea5640)は潮風に吹かれ、海原を眺めながら思いだす。
かなり以前になるが、イグドラシル遺跡の島が関わるデビノマニとの戦いに身を投じていた時期がある。世界樹も含めてその頃の記憶を後でアーレアンにも伝えておこうと考えたリュリスであった。
(「何やら大変な事態のようですわ」)
シャクリローゼ・ライラ(ea2762)は、周囲を警戒した上で連れてきたミスラのルーミスにサンワードを使ってもらった。そしてデビルの容姿をした何者かが近くにいないかを探らせる。
臭いや目視による警戒も怠らないシャクリローゼだ。特に物資に関しては並々ならぬ注意を払っていた。
(「今のところ、海中から追跡はされていませんね」)
リーマ・アベツ(ec4801)はバイブレーションセンサーで海中から追跡されていないかを探った。加えてスクロールのフォーノリッヂで未来予知も行うが、これといったビジョンを見ることは叶わなかった。
「ちゃんとついてきてね〜。きな臭くなってきたけど、一緒にがんばるにゃ〜」
パラーリア・ゲラー(eb2257)は、エグゾセ号上空を飛んでいる若いロック鳥のちろを見上げて手を振る。
「デビルの追撃が来るのは確実‥か」
諫早似鳥は甲板にあった樽の上に座って腕を組んでいた。そしてアニエスとの会話を思いだす。作戦の骨子に穴は見つからなかったが油断は禁物である。
「島に到着したら、まずは治療ですね。運ぶ薬類は緊急用にとっておき、まずは俺のリカバーで治療しましょう」
「回復が足りない時にはメタボリズムをドラゴンのみなさんにかけるつもりでいます」
雀尾嵐淡(ec0843)と壬護蒼樹は島に到着してからのドラゴンの治療についてを相談する。
徐々に天候は崩れてゆく。
雨風で荒れる中、冒険者一行は目的の海岸へと上陸した。
海に視線を向けてみれば、薄暗い景色に帆船六隻が浮かんでいた。一隻はエグゾセ号だが、残りすべては島からの要請によって海上警備を行う海戦騎士団の帆船である。
これ以上天候が悪くならないうちにと、冒険者一行は湖畔の係留所まで物資を運ぶ作業に取りかかる。
最初は時間がかかると思われたが、フライングブルームなどの空飛ぶ道具や、飛翔騎乗動物を用意してきたおかげですんなりと運び終わった。エグゾセ号の騎士達の手も殆ど煩わせずに済んだ程だ。
アーレアンは仲間の許可を得た上で別行動をとる。パラーリアからフライングブルームを借り、海岸線付近にあるセイレーンの集落へと飛んだ。まずは最初の協力要請である。
一行は一晩、係留所近くで過ごす。
「転覆の危険があるようなら、ウインドレスで風が吹かないようにしときます〜」
翌日になっても天候は回復しなかったが、ルイーゼの指揮により湖に浮かぶ中型帆船で出航した。
ゆっくりと航行し、イグドラシル遺跡の島に上陸したのは二日目の夕方頃であった。
●戦い前の緊張
中型帆船はルイーゼのウインドレスで周囲を凪の状態にしてしまう形で島岸に係留された。湖面の揺れはあるものの、これで帆船が沈没する状況には陥らないはずである。
ブリュンヒルデとクールネと合流し、物資の運び入れが終わっても、冒険者達はまだ休めはしなかった。
雨風が吹き荒ぶ真夜中であったが、ドラゴンが休むいくつかの洞窟に雀尾嵐淡と壬護蒼樹は歩を進める。到着すると傷の症状に合わせて魔法や回復薬を選択して癒してゆく。
その他の冒険者達は、デビルとの戦いに備えて各ビーストマンの集落へ協力を要請しに散らばった。
道案内としてそれぞれの冒険者に島の精霊達が同行してくれる。普段なら平気だろうが、悪い天候の暗闇の中だからである。
島中央にある城のような廃墟に冒険者達は再び集まった。びしょ濡れになった服を暖炉で乾かしながら男女に分かれて衝立ごしに報告しあう。
どのビーストマン集落も協力を受け入れてくれた。
傷ついたドラゴン達の体力回復も終了する。
ただし、鱗などのひどい欠損で療養の必要なドラゴンは四体。結果、活動可能なドラゴンは最初から大丈夫な個体と合わせて計十一体となる。
ブリュンヒルデはデビル・ドストリーアが軍団を率いて再び攻撃してくるだろうと考えていた。冒険者達も同様に考え、すでに作戦を立ててある。
作戦の骨子はドストリーアを狙うと見せかけてウィザードのノームを石化で捕獲する事だ。それによって戦意を喪失させて敵側の撤退を誘う。
中型帆船を防衛しながら群れで襲ってくるインプやグレムリンを倒す役目が掃討班である。
担当は諫早似鳥、ルイーゼ、リーマ、雀尾嵐淡。ドラゴンはムーンドラゴンを含む七体。他にもワーウルフとワーリンクスからの選抜者にも手伝ってもらう。
ドステリィーアを目標とする天魔班はリュリス、パラーリア、壬護蒼樹が担当する。ミスティドラゴンのペルルの背中には壬護蒼樹が乗る予定だ。
湖内からの島への侵入を防ぐのが海魔班。こちらはアーレアンとクールネが担当する。加えてウォータードラゴンが三体、そしてワーシャークとラーミアにも協力してもらう予定だ。
ノームを捜しだして捕らえる役目がノーム班である。担当はシャクリローゼ、そしてワータイガーとセイレーンから選抜された者達だ。他班のリーマと壬護蒼樹は後で合流して協力する手はずとなっていた。
ブリュンヒルデを含む精霊達は魔法障壁の維持と島内の警備にあたる。
服を乾かせて、身体も暖まってから冒険者達はベットで眠りに就く。シャクリローゼはライトの魔法を唱え、一日持つ光球をいくつか作り上げてから横になるのだった。
●大規模戦
酷い天候は続いた。
六日目の朝方、デビルの軍団が北東の空から飛来してくるのを偵察のムーンドラゴンが発見する。姿は確認出来なかったものの、まずドストリーアが率いているとみて間違いなかった。
酷い状況下での戦いが始まる。
ブリュンヒルデから聞いた通り、デビル側は魔法障壁の一定範囲に攻撃を集中させた。
使われていた魔法は主にブラックフレイム。インプやグレムリンであっても個体差はあるので、必ずしも初級魔法とは限らない。それにデビル側もレミエラを活用している可能性もあった。
イグドラシル遺跡の島を護ろうとする各班は、即座に抗戦を開始するのだった。
●掃討班
「デビルの気をこちらに引きつけるんだ! 少しでも魔法障壁を攻撃しようとするデビルを減らすのさ!」
諫早似鳥は中型帆船の甲板でワーウルフとワーリンクスの者達に声をかける。ビーストマン達に手渡されているのは接近戦用の剣と盾、そして遠隔攻撃用の魔法弓と矢である。
「諫早さん、これを!」
ソルフの実による魔力補給が終わった雀尾嵐淡が諫早似鳥にレジストデビルをかけた。ひとまずこれで仲間達への付与は最後となる。
諫早似鳥は礼をいいながら船縁から飛び降りてムーンドラゴンの背に飛び乗った。そのまま急上昇し、ムーンドラゴンに乗って先にデビルと戦っていたリーマと合流する。
諫早似鳥自らは手裏剣を飛ばしてデビルの動きを威嚇する。まとめて蹴散らす時にはムーンドラゴンにフラップストームを巻き起こしてもらった。
同士討ちをしない目印としてシャクリローゼが用意してくれた光球が活用される。
「ノームはんはこの辺にはいないようやな‥‥。めぼしい呼吸は見あたらんし」
ルイーゼは中型帆船の甲板室で情報の中継を任されていた。
デビルは自発的にしないのなら呼吸は行わない。つまりはブレスセンサーを活用すれば、仲間の冒険者やビーストマンの位置が手に取るようにわかる。
掃討班のムーンドラゴン達はテレパシーが使えるので、容易に連絡がルイーゼへ届いた。
ルイーゼから一方的に何かを伝えたい時には、ヴェントリラキュイを使えば大抵が間に合う。ちなみにウインドレスはかけ直されて、中型帆船の周囲は無風状態になっていた。
掃討班は群れるデビル等を蹴散らしてゆく。その様子をダバ・ドストリーアは黙って見ているはずもない。
このすぐ後、天魔班はドストリーアの位置を特定して攻撃を開始するのだった。
●海魔班
アーレアンはクールネと共に湖中の比較的浅いところで待機する。
クールネによるウォーターダイブの魔法によって、アーレアンは水中でも自由な行動が行えた。いつでも魔法攻撃を行える心構えでデビルの来襲に備える。
ウォータードラゴン三体は手分けして湖中を巡回。ワーシャークとセイレーン達も水中内で散らばって警戒中である。
かつては隙間があった湖中の魔法障壁は完全に塞がれていた。こちら側の隙をついてデビルが島の近くにたどり着いたとしても、簡単には突破出来ずにしばらくは立ち往生するはずである。
(「ヴェパールか‥‥」)
アーレアンは仲間と一緒にデビル・ヴェパールにさらわれたセイレーンの娘達を助けた事がある。
水中での戦いとなれば、ヴェパールが乗り出してくる可能性は非常に高い。セイレーン達も同様に考えているようで、あの時の屈辱を晴らすのだと興奮気味だ。
しかし魚に化けて偵察をしていたインプを何体か退治したものの、ヴェパールは島周辺に姿を現さなかった。
行動していないとは考えにくいので、ヴェパールは水中からではなく別の侵入計画を考えているのではとアーレアンは想像する。
(「ヴェパールはみんなに任そう。もしここを離れたのならデビルに大きな隙を作ってしまう‥‥」)
アーレアンは水中下の島周辺を離れずに警戒を続行するのだった。
●ノーム班と天魔班
「あれはもしかして‥‥」
シャクリローゼは高い木の枝に座り、クレアボアシンスとエックスレイビジョンを駆使してノームを探していた。
やがて湖畔に近い森の中でノームが潜んでいるのを発見する。
「でも、もう一人誰かいるような‥‥」
何者かがわかった瞬間、シャクリローゼは驚きのあまり枝から落ちそうになる。ノームの側にいたのは以前に海で戦った事があるデビル・ヴェパールであった。
シャクリローゼはジニールのネフリティスと一緒に、地上のワータイガー達の元へ急いで戻る。ノームとヴェパールが何かを企んでいたとすれば一大事である。
シャクリローゼはノーム監視の指揮をワータイガーのストッシュに任せるとネフリティスと一緒に仲間の元へと飛んだ。風は強いがネフリティスと一緒なら平気である。
「なるほど、その程度か!」
その頃、天魔班の冒険者達はドストリーアとの戦いの最中にあった。
空中でドストリーアの技量を測る為に受けに徹していたリュリスだが、頃合いを感じて反撃を開始する。一旦地上へと戻り、ウィングシールドを再び発動させた。
そして一気に急上昇し、槍先をドストリーアの右肩に深く突き刺す。
「今だ!」
「ちろ、旋回お願いね〜」
リュリスの言葉に呼応し、若いロック鳥のちろの背中に乗っていたパラーリアが三つの矢を同時に放つ。二矢はグレムリンがかばってせいで外れたものの、一矢はドストリーアの腕へと深く突き刺さった。
次の瞬間、空飛ぶ白く輝いた巨大な存在がドストリーアに急接近する。ミスティドラゴンのペルルである。その背中には壬護蒼樹が乗っていた。
ミスティドラゴンは水中を得意とするドラゴンなので本来は空を飛べない。しかし今は竜の精霊魔法『竜の翼』によって一時的な能力を獲得していた。
ペルルは吹雪の息を吐き、ドストリーアを護ろうとしたデビル等をまとめて氷漬けにしてしまう。
「大変ですわ! ノームとヴェパールが一緒に!!」
シャクリローゼがペルルの背中へとしがみつき、事情を壬護蒼樹へと伝えた。
「わかりました。ノームの元へ向かいしょう」
元々ノーム班と合流するつもりだった壬護蒼樹は、指輪で付与したテレパシーでペルルと話し合う。
ペルルはドストリーアを狙うと見せかけながら素通りした。
その様子をノーム班と合流しようとしていたリーマが目撃する。そしてムーンドラゴンに頼んでペルルが消え去った方角に飛んでもらう。
ペルルはすぐにノームとヴェパールがいる森の上空へ辿り着いた。ノームの正確な位置は魔法道具の力を借りてストッシュが放ったムーンアローで判明する。
(「ペルルさん、あの二人の動きを止めてください」)
壬護蒼樹の願いを聞き入れたペルルは、翼を大きく動かして強い風を巻き起こし、敵を疲弊させながら時間稼ぎをする。
そうこうするうちにリーマが騎乗するムーンドラゴンが到着した。
「石化しなさい!」
リーマが放ったストーンの魔法がノームを捉える。足下から徐々に石化してゆくノームだが、荒れる風のせいで対処は不可能であった。
ヴェパールは湖に飛び込んで逃げたものの、冒険者達はノームを石化させて捕らえる事に成功する。
インプによってノームが捕らえられた事実がドストリーアに伝えられる。即座に撤退の合図が出され、デビルの軍団は引き返してゆくのだった。
●そして
ノームの石化は雀尾嵐淡のニュートラルマジックによって解かれる。
どうやらノームは、ヴェパールにアースダイブをかけて島の真下に魔法障壁があるかどうかを確かめようとしていたようだ。
事実、地中深くの島の真下まで魔法障壁は張られていなかった。
泳ぎが得意なヴェパールならば、そこまで潜ることは、あるいは出来たかも知れない。それが実現し、さらにイグドラシル遺跡の島側が知らなかったとすれば、大変な事態を引き起こすところだった。
ノームの尋問はブリュンヒルデに任される。
ドレスタットへ戻った冒険者達はギルドでエイリーク辺境伯からの報酬を受け取る。アーレアンは残りの借金分を諫早似鳥に返した。
「ノームは捕まえられたし、島への侵入も阻止出来てよかったけど‥‥。きっとまた襲うつもりだろうね。ドストリーアの奴は」
アーレアンは窓から晴れた空を眺める。
しばらくの間、ギルドで今後の相談をしてから冒険者達は解散するのであった。