復讐する理由・3――真意

■シリーズシナリオ


担当:葉月十一

対応レベル:4〜8lv

難易度:難しい

成功報酬:2 G 88 C

参加人数:8人

サポート参加人数:2人

冒険期間:11月30日〜12月07日

リプレイ公開日:2005年12月09日

●オープニング

 少年は、一人で生きていこうとしていた。
 誰の手も借りず、己一人の力だけで。周囲の言葉に耳を貸さず、頑なに心を閉ざしたままで、誰にも心を開こうとすることはなかった。
 それは、失うことを怖れたが故の少年なりの防衛本能だったのかもしれない。
 心を通わせなければ――心を委ねなければ、それを喪失した時の身を切るような嘆きを味わう事もないと考えたのか。
 癒しきれなかった心の傷は、ほんの小さな痛みですぐに血を流すだろう。こびりついた瘡蓋は、不安定に揺れる少年の心を守ろうと必死だったのかもしれない。
 だが、既に賽は投げられた。
 記憶の扉が開かれたその時、彼は果たして何を思うのだろうか――。

●父親
「逃げろ!」
 今まで聞いたことのない父の激しい怒声。ビックリして身を竦ませていると、横から浚うように腕の中に巻き込まれる。
 近くで響く剣戟に怯えていると、音が止んだ瞬間にそっと頭を撫でられた。
 指にあるゴツゴツした感触。それは父がいつも付けている青い指輪で、母のペンダントと対になっていると、さっき話してくれたのを何故かその時に思い出した。
「フェイ‥‥今の内に行け」
「と、父さんは‥‥?」
「俺は大丈夫だ。さあ、早く母さんのところへ」
 トン、と背中を押されて一歩踏み出す。殆どわけも解らずに少年はただ走った。
 父の言葉を信じて。
「――二人には手は出させん!」
「全ては神の試練だ。無事、生き残れればな」
「ふざけるなっ」
 背後から聞こえてきた声の意味も判らず、少年は一瞬振り向いた。
 父の前に立ち塞がるのは、野盗と呼ぶにはえらく身なりの整った格好だったと記憶している。
 まるで。
(「‥‥まるでこの前の街にいた神父さんみたいだ‥‥」)
 次の瞬間。
 父と相手の持つ剣が十字に交わって競り合うのを、少年は見た。

●熱情
 呻き声を上げて血を吹く男を、女はただクスクスと微笑みながら見ていた。信じられない、そんな愕然とした表情が苦悶へと変化する。
 床に倒れ転げ、何度も身悶えてから数刻。
 最後に小さく痙攣を起こし、口から泡を吹きながらやがて男は絶命した。
 その様子を楽しげにずっと見ていた女は、おもむろに立て掛けてあった鉈を手に取る。そのままゆっくりとした動きで事切れた男に覆い被さり、刃を首元へと当てた。
 そして――。
「‥‥残念ね。貴方も違ったみたい」
 物言わぬ『相手』に対して、女は静かに溜息をつく。
「結局貴方も、私の言葉に答えてくれなかったのね」
 残念な呟きが静寂に響く。
 そして、チャラリと音を立てて胸元のチェーンを引っ張った。女の前に翳されたペンダントの宝玉部分は、血のような赤から次第に蒼穹の青へと変わる。
「ねえ、どこにいるの? 私の運命の人は‥‥」
「――ここにいたのか」
 その時、扉を開けて男が入ってきた。
 その部屋の惨状を目の当たりにしながら、男は平然としている。女もまた、慌てる様子もなく男の方へ振り向いた。
「仕方ないでしょう。いないんだから‥‥私の試練を超えるような運命の人が」
「あまり派手に動くと、また余計な邪魔が入るぞ。ただでさえ、そのペンダントが見られているんだ」
「いいじゃない。これはね、あの方がずっとずっと大切にしてた物なのよ。十年前、やっと取り戻したんだから。憎っくきあの女から」
 ぎゅうっと大切そうに握り締める。
 その様子に多少呆れながらも男は特に口を挟まない。ただ、部屋を出る段になって、最後に一つだけ釘を刺すことを忘れなかった。
「どちらにしても程々にするんだな」
「ええ、分かったわ――お頭」
 そして一人残された女は、うっとりとした顔で『それ』を眺め続けた。滴る血にそっと頬を寄せながら。


 数日後。
 姿を消していた官吏の若者の居場所が判明する。キャメロットから遠く離れたオクスフォードの街に彼はいた。
 居場所が特定された理由は簡単だ。
 街の警護にたずさる者から問い合わせがあったからだ。首のない無残な死体が発見された、所持品からキャメロットの官吏ではないかと思われるが心当たりはないか、と。
 同期の人間が、腕に傷があったのを覚えており、そこからその死体が姿を消していた若者だと断定された。
 当然事件は、そのままオクスフォード側で調査する運びとなった。キャメロット側としては出来る限り協力するとの受動の姿勢を示し、ギルドもまた同様である。
 そもそも、依頼がなければ冒険者ギルドとしては何も出来ないのだ。
「‥‥じゃあ、依頼する人間がいればいいんだな?」
 事件を聞いて急いでやってきたフェイは、受付の親父の説明にそう問いかけた。
 いまだあちこちに傷を残す身体は、全快からは程遠い。それでもここまでやってきたということは、彼なりに何か思うところがあってのことだろう。
 だが、ここで頷く事は出来ない。
 ギルドの人間は、あくまでも公平な立場でいなければならないからだ。それは、たとえ自分が育てた者の頼みでも例外ではない。
 男が黙ったままでいると、少年は意を決したように口を開いた。
「冒険者、劉飛龍。依頼を一つお願いしたい。オクスフォードで起きた事件の犯人を突き止めて欲しい」
「――理由は?」
「両親を殺した連中が関わってるかもしれないんだ。俺はなんとしてでも、この手でそいつを見つけたいんだ。だけど、一人じゃ限界があるから‥‥どうか他の冒険者達の協力が欲しい」
 一言、一言。
 力強くゆっくりと、まるで自分に言い聞かせるように――フェイは言葉を並べる。
 それは、今まで誰の手も借りようとしなかった少年が見せた、確かな一歩だったかもしれない。
「‥‥知りたくないものも知るかもしれないぞ」
 躊躇いがちに男が呟くと、
「解ってる。前の調査の時に知ったよ。俺が覚えてた母さんのペンダントの模様が、オクスフォードの紋章にどことなく似てるって」
 フェイは少しだけ笑って見せた。
 いつまでも子供だと思っていた相手の、それは一瞬だけ垣間見えた大人びた貌。上に立つべき人間が持つ独特な雰囲気。
「俺は知りたい。どうしてあの日、襲われたのか。何故、父さんや母さんが殺されたのかを」
 知りたいんだ。
 最後に強く――彼は言う。
 それを聞いた瞬間、受付に座る男は厳かに頷いた。
「了解した。劉飛龍の依頼を冒険者ギルド、確かに承った」

●今回の参加者

 ea1679 丙 鞘継(18歳・♂・武道家・エルフ・華仙教大国)
 ea1685 皇 荊姫(17歳・♀・僧侶・エルフ・華仙教大国)
 ea4287 ユーリアス・ウィルド(29歳・♀・ウィザード・人間・イギリス王国)
 ea5210 ケイ・ヴォーン(26歳・♂・バード・シフール・ノルマン王国)
 ea5635 アデリーナ・ホワイト(28歳・♀・ウィザード・エルフ・イギリス王国)
 eb2238 ベナウィ・クラートゥ(31歳・♂・神聖騎士・パラ・ビザンチン帝国)
 eb2628 アザート・イヲ・マズナ(28歳・♂・ファイター・ハーフエルフ・インドゥーラ国)
 eb3532 アレーナ・オレアリス(35歳・♀・神聖騎士・人間・神聖ローマ帝国)

●サポート参加者

ロア・パープルストーム(ea4460)/ ルネ・スカーレット(eb3855

●リプレイ本文

●知りえる理由
 少し足を引き摺るフェイを気に留めながら、彼の隣でアザート・イヲ・マズナ(eb2628)は負担にならないよう歩く。
「‥‥大丈夫か?」
「平気だ」
 事前に仲間内で回復をしたといえ、まだまだ病み上がりの状態。本調子でないのは、傍目から見てすぐに判る。
 だが、彼の気持ちを慮り、アザートはそれ以上の追求を避けた。
 多くの者は事前に先行し、今一緒にオクスフォードを目指しているのはフェイとアザート、そしてバックパックにちゃっかりと乗っかっているシフールのケイ・ヴォーン(ea5210)。
「本当に無理をしないでくださいね」
 キャメロットに残るよう説得したものの、やはりフェイの意思は変わらなかった。
 ならば、これ以上彼に無理をさせない為にも、ぴったりと付き添う他ない。それにこれならば、単独行動は避けられる。
「それにしてもオクスフォードに行くのも久しぶりです」
「そうなのか?」
「はい。以前、街の復興のお手伝いをしました。アリアさん、お元気でしょうか?」
 懐かしそうに呟くケイ。
 そんな彼を後目に、アザートはこの依頼を受けた時から気懸かりだった事をフェイに確認する。
「なんだ?」
「先日会った女だが、また眼前に現れたら‥‥どうする?」
 重苦しい問いかけ。
 一瞬、彼は目を見開いた。


 ダン、と激しく机を叩く。
 自分よりは遥かに年上の男に対し、一切物怖じしない様子でユーリアス・ウィルド(ea4287)が更に詰問した。
「答えて下さい。あなた方は――マオさんもそうですけど、フェイさんの無事を入念に確認するのは、何故ですか?」
 だが、どれだけ声を荒げようが、目の前の男は先程から一切を喋らない。
 さすがに苛立つユーリアス。
 しかし、ここで切れては何も始まらない。まずは彼らが知っている事を開示してくれなければ。フェイがあれほど必死で、そして覚悟を決めた真摯の様子を見ては、協力したくなるのが人情だ。
「フェイさんは覚悟を決めたのです。そのような人に不必要な情けは‥‥侮辱ではないですか?」
 懸命に、心へ訴えかけるユーリアス。
 今、こうしている間にもフェイは狙われているかもしれないのだ。時間は一分一秒でも惜しい。一連の事件の流れはフェイに対する――或いは、彼の血脈の因縁によるものか、と彼女は推察している。
 だからこそ、彼女は知りたかった。
 少しでも敵の手掛りを掴むために。
「どうぞ‥‥彼のご両親の事を包み隠さず教えてください」
「――もう、いいんじゃないかな?」
 突然聞こえた声に振り向くと、開いたドアのところに凭れ掛かるような格好でマオが立っていた。
「マオ、お前」
「貴方だって解ってる筈だよ。フェイは、もう小さな子供じゃない。そちらの彼女の言うように、覚悟を決めて前へ進もうとしているんだ」
 視線を向けられ、ユーリアスは同意とばかりに頷く。
 そして、二人の強い視線に晒された男は、数秒の沈黙の後、重苦しい何かを吐き出すかのような溜息をついた。
「‥‥わかった。全てを話そう」

●見つめる理由
「この辺りでしょうか?」
「そうですね。さっき聞いた話だと、この辺に間違いないみたいです」
 注意深く周囲を見回すアデリーナ・ホワイト(ea5635)に、ベナウィ・クラートゥ(eb2238)がそう応える。
 街での聞き込みを重ねていく内に、紅いペンダントを持つ女性の噂を耳にした。外れにある教会近くで時折姿を見かける、と。
「ここは以前訪れた修道院とは、少し違う場所ですね」
「そういえば‥‥アリアさんはお元気でしょうか?」
 ふと二人は、以前の依頼でオクスフォードに訪れた事を思い出し、少しだけ感慨に耽る。その時の記憶はまだ新しいものだ。
 それよりも、とベナウィが尋ねた。
「どうです? 何かわかりました?」
 その言葉にアデリーナはただ首を横に振る。
 なんとか水溜りを探して情報収集を試みてみたが、生憎と有力な事柄は得られなかった。最近雨が降っていないという事なので、そもそも水溜り自体を探す方が困難ではあったが。
「駄目でしたわ。やはり、一旦夜まで待った方がいいのかも知れませんわ」
 言いながら、彼女は先日の屈辱を思い出す。
 あと少しで辿り着くかもしれないというのに、未だその影すら見えないのがもどかしい。もし見つけたら、なんとしてでも一矢報いてやりたいものを。
「‥‥どうせならあの女性の顔面を凍らせたいものですわ」
「は?」
「あ、いえ。なんでもありません」
 ゾッとする冷たい呟きに思わず後退りするベナウィ。慌ててアデリーナは苦笑で誤魔化そうとした。
 ちょうどそこへ、オクスフォード騎士団のもとへ出向いていたアレーナ・オレアリス(eb3532)が戻ってきた。彼女は今回の依頼を受けるに当たって、ギルドの報告書に目を通している内に気になる依頼を見つけたのだ。
「‥‥どうかしたか?」
「いえ、なんでもありませんわ。そちらの首尾はどうでしたか?」
「駄目だな。さすがに団長ともなれば、忙しいを理由に門前払いだ」
「そうですか」
 仕方ない、とばかりにアレーナは肩を竦める。
 件のペンダントがオクスフォードの紋章に似ている事から、オクスフォード家に何らかの関わりがあると踏んでいたが、その確認までは至らなかった。
 アデリーナもその点を確認したくて、領主へのお目通りをお願いしようと考えていたのだが。
「生憎と領主は現在不在のままだな。例の戦争の事、覚えてるだろ?」
「あッ」
「先の当主が処刑されて以来、色々とごたついてる様子ですね」
 アレーナの説明に対し、ベナウィも先程仕入れた情報を語る。
 そして。
「あと、一つだけ気になる情報が」
 オクスフォード城からの帰り道。
 アレーナが聞き込んだのは、かつて何人かの東洋人がこの地に流れ着いたとのこと。逃亡者だったのではないかとの噂もあったが、大人達はすぐに亡くなり、残された孤児は教会へ預けられたという話だった。
「教会?」
「ああ。ほら、あそこの教会だという話だ」
 彼女が示すその建物を、アデリーナとベナウィが視線を向ける。
 三人が教会を眺めている姿を、物陰からひっそり見つめる視線があった事を――彼らはまだ知らない。

●嘯く理由
「‥‥そうですか。ありがとうございました」
 落胆を表に出さず、皇荊姫(ea1685)は丁寧にお礼を述べる。そのまま相手の姿が見えなくなったところで、彼女は一つ溜息をついた。
 その様子を見て、丙鞘継(ea1679)が心配げに声をかける。
「姫、大丈夫か?」
「ええ、平気ですわ。鞘継こそ、体はもう大事ないですか?」
「この程度、特に問題もなく」
 本来なら、主である荊姫に聞き込み等はさせたくない鞘継だったが、彼女の熱意に根負けする形で共に聞き込みを行っていた。
 エールハウスや停車場など、人の出入りが多い場所をメインに調査を続ける二人。
「やはりあのときの人物は」
「‥‥おそらくジャパンの忍者、かと」
 使われた術からの推測。更には、今回発見された官吏の死に纏わる毒の知識などから忍の者である可能性が高い。
 並んで歩きながら、互いの推測を語り合う二人。
 その時、どこからともなく彼らを呼ぶ声がした。
「え?」
「よーリン! 今日はまた、別の男を連れてんのかい?」
「何者?」
 いきなり話しかけてきた男に、鞘継は素早く背後に荊姫を庇う。
 が、そんな彼に構わずなおも話しかけようとした男だったが、ふと人違いに気付いてバツの悪い顔になった。
「‥‥と、悪ぃ。勘違いだったぜ」
「あ、あの‥‥」
「あんたら、東洋の人かい? どうも向こうの人間は、おんなじ顔に見えてしょうがねえや」
「ちょ、ちょっと待って下さい。どなたかと人違いをなさったとか」
 一方的に捲し上げる男の言葉を遮って荊姫が問うと、ますますバツが悪そうな顔をした。少し照れたように顔を紅く染める。
「あ、ああ悪かったな。リンって言ってな、随分前からオクスフォードに住んでる東洋出身者だ。なかなかの別嬪さんだぜ」
「そう、ですか。あの、その女性はどこにいらっしゃいますか? 同じ東洋の方として、お会いしてみたいのですが」
 荊姫がそう言った時、鞘継がハッと彼女を見た。
 その動揺を視線で制してから、彼女は男の言葉を待つ。
「ああ、街の南西にあるセント・マーティン教会近くに住んでるみたいだぜ」
 そして、得られた回答に二人は互いの目線を合わせた。

●試される理由
 夜も更け、中天には月明かりのみ。
 集まった冒険者達の視線は、ある家屋に集中している。
「あそこに‥‥」
「犯人と思われる女性がいるのですか?」
 フェイの言葉を引き継いだアデリーナの問いかけに、鞘継が小さく頷いた。
「他の方々にも一応確認しましたが、今この街でジャパン人と思われるのは彼女だけだそうです」
 続く荊姫の説明に、否が応でも緊張が高まる。
 まさに追い求めているだろう存在が目と鼻の先にいるのだ。
「それで? どうしますか? このまま乗り込みますか、それとも‥‥」
「決めるのは‥‥フェイ、お前だ」
 ベナウィが確認するように仲間を見渡すと、アザートがポツリと呟いてフェイの方を見た。
 今回の依頼人はあくまでもフェイ自身。どうするか判断するのも、彼の言葉次第だ。
「そうですよ、フェイさん。貴方が考えて――決めてください」
 彼の肩の上に乗っかったケイが、道中何度も繰り返した言葉を思い出すように促す。
 感情で行動しないよう。
 あくまでも冷静に。
 決して身体に無理をすることのないよう。
 そして。
「決めたか?」
 最後に問うたアレーナの言葉に、フェイは僅かに顔を上げる。そこには、以前までの頑なだった雰囲気はなく、どこか澄んだ空を思い起こさせる表情をしていた。
 かくして、少年の選んだ選択は――。


「‥‥あら。残念ね、帰ってしまうの」
 こぼれた女の呟きは、家屋の外――死角ともいうべき物陰から聞こえた。彼女の視線の先、冒険者の姿が徐々に遠ざかって行くのが判る。
「不用意に飛びこまないなんて、なかなか見所あるじゃない」
 妖艶に笑う唇が、闇の中で紅の三日月を作った。
「それでこそ、あの方の――」


「えっ!?」
 聞かされた言葉に驚愕するユーリアス。
 予想していなかった訳ではないが、それでも改めて知ると驚きを隠せない。
「そうだ。フェイの父親は、先日処刑になったオクスフォード領主メレアガンスの兄だ」
 男が語る。
 マオはそれをただ黙って聞く。
 そして、もう一度確かめるようにユーリアスが質問する。
「それではフェイさんは‥‥」
「ああ。オクスフォード領主一族の――ただ一人の後継者だ」