ギュンター君と遊ぼう〜さよなら‥‥〜

■シリーズシナリオ


担当:久条巧

対応レベル:6〜10lv

難易度:やや難

成功報酬:4 G 34 C

参加人数:8人

サポート参加人数:-人

冒険期間:12月15日〜12月24日

リプレイ公開日:2004年12月22日

●オープニング

──事件の冒頭
 それは唐突にやってきた。
 いつもの冒険者ギルド。
 そこにフラリと一人の吟遊詩人がやってきた。
 彼の名は、『エモン・プジョー』。
 時折冒険者ギルドや酒場に姿を表わしては、依頼を持ち掛けてくる。
 その彼が血相を変えて、冒険者ギルドのカウンターにて息を切らせつつ、こう呟いた。
「後生です‥‥ギュンター君を助けてください」


──さて、何が起ったのか説明しよう。
 トールさん殺害される。
 数日前の夜。
 トールさんが自宅で殺害されていた。
 犯人であるギュンター君を、自警団が追跡任務に付いた模様。
 自警団の隊長である『アザートゥス』と、それに従う自警団員総勢10名による大規模追跡任務。
 ギュンター君が逃げた方向には大きな森が広がっている。
 そのため、自警団としてもギュンター君を見つけるのがなかなか困難らしい。
 先日からは夜にも篝火を焚いての追跡が行われているらしい。

 そして、この話にはもう一つの真実らしきものが隠されていた。
 それは、村の少年の証言。

「ギュンター君は犯人じゃないんだ、僕は見たんだ!! 夜にオシッコに行くとき、二人の大人がトールさんの家から出て行く所を。でも、誰も信じてくれないし、すぐ後にギュンターくんが森に向かって走っていくところを見たんだ。それは鍛冶屋のおじさん達も見ていたし、それなのに誰も信じちゃくれない。あんな畜生を庇う必要はないって‥‥ヒックヒック‥‥」

 そのため、吟遊詩人のエモン・プジョーは冒険者ギルドに救いの手を求めてやってきたのであるが。

──という事で
「判りました‥‥グスッ。ギュンター君を助けましょう」
 涙を流しながら新人受付嬢が依頼書を作成する。
──スパァァァァン
 と、激しい突っ込みが新人受付嬢に炸裂。
 そのまま他の係員に連れられて新人受付嬢は退場。変わって『薄幸の受付嬢』がプジョーの元にやってくるが。
「真に申し訳ありません。この依頼はお受け出来かねます」
 その受付嬢の言葉に、プジョーは唖然。
「何故ですか?」
「今の話を聞いている限りでは、ギュンター君は犯罪者として扱われています。最悪、犯罪者を庇うという事にも繋がり、ギルドとしてもそのような依頼はお受けできないのです‥‥」
 その言葉の後、プジョーは依頼内容を変更する。
「では、今回の依頼について。犯罪者として追われているギュンター君が本当にトール氏を殺害したのか、その真実を確認してください。その上で別の真犯人がいるのであれば、それを捕らえてギュンター君の無実を証明してください」
 それで依頼は成立した。
「記録者として、今回は私も同行します。それはよろしいでしょうか?」
「記録係は別にギルドで同行させます。貴方は依頼者としての同行でよろしいのでは?」

 そして静かに時間は経過する‥‥。
 

●今回の参加者

 ea1782 ミリランシェル・ガブリエル(30歳・♀・鎧騎士・人間・ノルマン王国)
 ea3063 ルイス・マリスカル(39歳・♂・ファイター・人間・イスパニア王国)
 ea3972 ソフィア・ファーリーフ(24歳・♀・ウィザード・エルフ・ノルマン王国)
 ea4004 薊 鬼十郎(30歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 ea4335 マリオーネ・カォ(29歳・♂・ジプシー・シフール・ノルマン王国)
 ea4677 ガブリエル・アシュロック(38歳・♂・神聖騎士・人間・神聖ローマ帝国)
 ea5603 ユーウィン・アグライア(36歳・♀・ナイト・ジャイアント・モンゴル王国)
 ea6561 リョウ・アスカ(32歳・♂・ファイター・人間・イスパニア王国)

●リプレイ本文

●時間がない!!
──冒険者ギルド
「何故ですか? ギュンター君は優しい心を持ったオーガなんです。私達冒険者は彼と友人として接してきました。このギルドだって、彼のことを冒険者として扱ってきてくれていたのに‥‥」
 受付カウンターで叫ぶのはユーウィン・アグライア(ea5603)。
 ギュンター君の無実を証明し、彼を特例措置として冒険者ギルドに登録できるように頼み込みに来ていたのである。
 受付嬢はユーウィンの提案に困り果ててしまい、とうとうギルドマスターがカウンターに姿を表わしたのである。
「貴方のおっしゃる事は判りますし、お気持も察します。ですが、ギュンターをパリ冒険者ギルドでは特例措置として迎え入れることは出来ません」
 はっきりと、歯に衣着せぬ物言いでそう告げるギルドマスター。
「予算はあります。初期登録費用と手数料、それに必要であれば私達が保護者となってギュンター君と共に生活もします‥‥御願いです‥‥こんな事件が起こった以上、誰かがギュンター君を助けてあげないと‥‥殺されてしまいます‥‥」
 頬を伝う涙は、ユーウィンの優しさ。
「まず。ギュンター君の冒険者ギルド登録については無理です。彼はコモンローに基づく保護対象ではないのです。それに、この冒険者ギルドは私が一人で運営しているのではありません。商人や貴族など、大勢の出資者達の力も借りています。彼等に今回の事件のすべてを説明し、全ての出資者達が『特例措置』を承認してくれなくてはなりません」
「私達がその方たちを説得します!!」
「それは無理です。彼等の中には、姿を表わすのを拒んでいる方もいらっしゃいます‥‥」
 道は閉ざされた。
 そしてカウンターを離れるユーウィンに、ギルドマスターは静かに話し掛けた。
「もし、彼を保護したければ‥‥彼のような珍しい存在を認めるような物好きな貴族でも探してみたらどうですか? まあ、『好事家』でもない限りは無理でしょうけれど‥‥」
 好事家‥‥。
 以前、ルイスから聞いた事のある人物に、一人だけ心当りが有った。
 そしてユーウィンは走った。


●事実は一つ
──トール宅
「つまり、殺されたトールさんの家からは、彼の仕事道具である宝石や銀細工が全て無くなっていたのね?」
 トール宅で無くなったものがないか調べていたのはミリランシェル・ガブリエル(ea1782)。
 ミリーは一人の自警団青年を伴ってトール宅にやってきた。
「はい。そしてギュンターの冒険者道具も無くなっていましたし、あいつが家から飛び出す所を見ているものもいます。あいつがトールさんを殺して宝石を奪って‥‥うわっ!!」
──グイッ
 そう呟いた瞬間、ミリーは青年の首根っこを捕まえて引き寄せる。
「ギュンターは私の大切な友達よ。あの子の悪口を言わないほうがいいわ‥‥」
 ギリッと首が締め詰められる。
「わ、判りました‥‥ハアハア‥‥」
 そのまま細かいところまで調べていくミリー。
 と、家の中が不思議なぐらい『荒らされている』事に気かづいた。
「もしギュンターなら、トールさんの仕事道具の場所とかも判っている筈。ここまで家の中が荒らされているなんて不思議と思わない?」
「はぁ‥‥そう言われれば確かに‥‥」
 これは何か手掛りがあると踏んで、ミリーはそのまま調査続行。

──少年
「二人組の人。一人は細くて背が高くて、もう一人は背が低くてふとっちょの人だよ」
 リョウ・アスカ(ea6561)は、第一発見者である少年や鍛冶師に、当時の様子を聞き出していた。
「それで?」
「少ししてから、ギュンター君が家から飛び出して‥‥その二人組を追いかけていったんだ。僕はオシッコにいきたかったからそれ以上は見ていなかったんだ。そしたら、次の日、トールさんが殺されたって」
「私は、少年が見た場所とは別の場所で見ていました。備蓄していた薪が足りなくなったので、外にある小屋まで取りにいったときですね」
 少年に続き、鍛冶師もそう証言する。
「なぜ、あなたは自警団に証言しなかったのですか?」
 アスカがそう問い掛けると、鍛冶師は言葉を濁らせる。
「少年と同じ様に信じてはくれませんでした。私はギュンター君が好きでして。あの子が使っているハンマーも、私が特注で作ったものです。自警団の中には、私や少年の証言を信じている人も居ますが、自警団長の『アザートゥス』はその事に耳を傾けることはありませんでした‥‥」
 そう告げた時、話を聞いていた自警団の一人が、アスカにこう話し掛ける。
「少年と鍛冶師さんの見た人物ですが、実は心当りがあるのです」
 その自警団員の証言に耳を傾けるアスカ。
「詳しく教えて下さい」
「ええ。実は一ヶ月前から、トールさんの家に彫金の仕事を頼んでいる3人組の人物がいまして。妖艶な女性と細身で背の高いエルフ、そしてずっしりとした体格のドワーフです。確か頼んでいたものは10日程前に取りには来ていた筈ですから、只の客だとは思いますが‥‥」
 それで十分。
 トール達の住んでいた場所は、お世辞にも開けている所ではない。
 そんな場所に、そんな判りやすい特徴の人物がそうそうやってくるとは思えなかったのである。
「男二人がトールを殺害し、その罪をギュンター君に被せたという訳ね?」
 ミリーも家の調査が終り、ここに到着。
「その女の居場所、判るかしら?」
「いえ。知っているのは仕事を受けていたトールさんしかいないと思います‥‥」
 ミリーはトール宅を調べていたものの、仕事に関する資料は殆ど見つかっていない。
 まるで、正体が露見するのを恐れて処分したように。
「取り敢えず、その二人組が居るという事実は確認できました。あとは、その真犯人を捕まえるだけです!!」
 アスカの言葉に、ミリーは静かに肯いた。


●事件発生
──森の中
「‥‥いない‥‥」
 ギュンター君を保護する為、冒険者一行は森の中に飛込んでいった。
 広大な森。
 何処から調べるとよいか見当すら付かない。
 そんな中、ソフィア・ファーリーフ(ea3972)はグリーンワードを酷使し、手掛りを一つ一つ探していてた。
「ありがとう‥‥この辺りを自警団の人たちが通ったのは、つい先程らしいですね。ギュンター君はこの辺りを通っていませんわ」
 質問の方法で、グリーンワードは強力な力を発揮する。
「なら、別の方向から入ったということですか。兎に角急いだ方が良いみたいですね」
 ルイス・マリスカル(ea3063)が一行にそう告げる。
「どうですか? ギュンター君の姿は見つかりましたか?」
 上空を飛んでいるマリオーネに向かい、薊鬼十郎(ea4004)がそう問い掛ける。
 兎に角ギュンター君を助け出したい。
 そんな気持ちで胸が張り裂けそうな鬼十郎であるが、ルイスが彼女が走りだすことを制したのである。
 今の彼女は、ギュンター君の為ならば犯罪すら犯してしまいそうであるから。

──上空
「テレスコープ!!」
 まだ日が傾いていない為、マリオーネ・カォ(ea4335)は精霊魔法テレスコープを酷使して周囲を見渡した。
(ギュンター君、無事でいてくれよ‥‥)
 ぐるりと周囲を見渡した時、マリオーネは一人のシフールと視線があった。
 それは彼と同じ様に、上空からギュンター君を探している自警団らしい。
 視線があった‥‥つまり、彼女もまた、テレスコープを使用しての探索を行なっている模様。
「自警団も何か探している!! 急がないと‥‥」
 そう下にいる一行に向かって叫んだとき、マリオーネの視界に見慣れた人物が映った!!
──ポーーーッ・ポーーーッ
 合図のオカリナを吹くと、マリオーネはその人物‥‥戦闘中のギュンターの方向に一気に飛んでいく。
(駄目だギュンター君。そんな事をしたら!!)
 マリオーネの視界に映ったギュンター君は、ハンマーを片手に戦っていた。

「北だ!! ギュンター君は北に!!」
 そのルイスの言葉に、ガブリエル・アシュロック(ea4677)は我を忘れて走り出す。
「急がないと‥‥」

「‥‥ギュンター君。どうして‥‥」
 マリオーネがギュンター君の元に到着したのは、同じくテレスコープでギュンター君を発見したシフールと同じ時間。
 既に戦闘は決着がついていた。
「た‥‥助け‥‥俺がわるかっ‥‥」
 そう呟いて、息が残っていた背の高い男も絶命。
 その側で、ギュンター君は男の荷物からトールさんの大切な仕事道具と彫金細工を取り出した。
「ぎゅんたー、とりかえした!!」
 まったく悪びれずにそうマリオーネに宝石を見せるギュンター。
 やがて足音が大量に聞こえてくると、自警団員の『ニャルラとテップ』、そしてレザーアーマーを着込んだ自警団長のアザートゥスが姿を現わした。
「待ってくれ!! ギュンター君はトールさんの元から盗まれた荷物を取り返しに!!」
 そんな言葉に耳を傾ける男ではない。
 いきなり剣を引き抜くと、表情一つ変えずにギュンター君に向かって切りかかる。
──ドシュッ!!
 右腕を切り付けられて、ギュンター君は其の場に倒れる。
「人間を殺したのか‥‥この化け物め!!」
 すかさずもう一撃を叩き込もうとするアザートゥス。
「冗談じゃない、お前たち、ギュンター君にも理由があって!!」
 そう叫んで飛び出すマリオーネを、自警団が取り押さえる。
──ドシュッ
 今度は右足。
「ヴア!! ぎゅんた、なんできられる? ぎゅんた、なにもわるいことしてない‥‥」
 そう叫びつつも、ギュンターは無抵抗。
「貴様達オーガは存在自体が悪なんだよ‥‥」
 ギリッと剣を持つ手に力が込められる。
 それがスマッシュだと、マリオーネは気が付いた。
「やめろぇぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
──ガギィィィィン
 振りおろされた剣。
 それはギュンターには届かない。
 間一髪。
 ギュンターとアザートゥスの間に、ガブリエルが飛込み、その必殺の一撃を受止めていた。
『武器を納めろ!! 自警団長殿っ』
『その皮鎧の紋章。神聖ローマの騎士か。何故邪魔をする!!』
 ラテン語によるやり取り。
「貴様も神聖ローマの騎士なら判っている筈だ。オーガは駆逐すべき対象だという事を!! それでも、貴様はオーガを救うのか? 祖国の誓いを捨てるというのか?」
 アザートゥスの叫びがゲルマン語に変わる。
「大切な友を切る為の誓いなど、私は祖国と共に捨てる!!」
──ドドドドドッ
 そして後方より、鬼十郎がギュンター君の元にたどり着く。
「ギュンター君、もう大丈夫よ。恐い人たちは私が退治してあげるからね‥‥」
 そう微笑むと、鬼十郎は懐より取り出した短刀を構えて走ろうとした。
──ガシッ
「だめ。きじゅろ、たたかうだめ。おなじひと、たたかうだめ。ぎゅんただいじょぶ」
 走り出す鬼十郎の手を掴むと、ギュンターがそう呟く。
「ソフィアさん、ギュンター君の手当をお願いします‥‥」
「はい。さあギュンター君。もう大丈夫。痛いのなんてすぐによくなるからね‥‥」
 ソフィアがギュンターに手当を行なっているさ中、ルイスが一歩前に出ると、アザートゥスに対して口を開いた。
「ギルドから事件の再捜査の依頼が出ており、彼は重要な証人である。ギュンター君の身柄はこちらで預かります」
 その言葉の最中、アザートゥスの耳元では、一人のシフールが何かを耳打ちしている。
「さて、それは出来ない相談だな。トール氏殺害の真犯人が二人という事、そしてそこの糞オーガ・ギュンターはトールの元から取られたものを取返しにやってきたという事は判った」
 その言葉に安堵の表情を浮かべる一行。
「だが、ギュンターは真犯人である人間を殺害した。まだ取り調べることもあったし、なによりもその背後で何かが動いている可能性もある。残念だが、人間を殺した凶悪なオーガという事実には代わりはない」
「なんですって!!」
 鬼十郎が立ち上がり、アザートゥスに向かって叫ぶ。
「貴方の言い分も判るが、真犯人が判った以上、ギルドの依頼は終了している筈。私達はトール氏殺害班の背後関係を洗う必要が有った。にも関らず、その重要な手掛りを失うこととなったオーガの罪は許されるはずが無い!!」
 自警団が全員抜刀。
「速やかにギュンターを渡せば、貴方たち冒険者は罪を咎められることはありません。ですが、抵抗するならば、それ相応の覚悟をしていただきます。いいですか? 冒険者としての資格剥奪程度ではすみませんよ」
 アザートゥスが務めて冷静に告げる。
「なら、やって見なさい。私達は、最後の最後まで抵抗を続けるわよ」
「胸騒ぎがして、馬を走らせてきましたが、なんとか間に合いましたね‥‥」
「この状況、血で血を洗うような事になるのは問題があるのではないかしら?」
 ミリー、アスカ、そしてユーウィンの3名が後ろから声を掛ける。
 と、アザートゥスの耳元でシフールが何かを告げる。
「ふむ。ならば、我々はこの地を納める領主から与えられている権限を発動しよう。強制だ、速やかにオーガを渡せ。但し、それで君達が納得するとは思えないから、こちらからも幾つか譲渡してみよう」
 そしてアザートゥスは、また冷静な表情で口を開く。
「オーガのギュンターは我々自警団が牢に閉じこめておく。その間、食事と安全は『人間の犯罪者』と同じ扱いとしておく。だが、期限は一ヶ月のみ。来月の月末には、ギュンターは法の元に裁かせて頂く。死刑だな‥‥。もし貴方たちがオーガを助けたければ、こいつが仲間だというのであれば、『存命嘆願書』を作って私の元に提出しろ」
 雲行きが怪しくなる。
「存命嘆願書?」
 ガブリエルがそう問い掛ける。
「ああ。必要な署名はパリ冒険者200名。駆け出し程度のサインは署名として認めない、作成者は‥‥そこの着物を着たお前が責任を持って作れ。それが提出された時、そのオーガが冒険者として人間世界に解けこむことができるか幾つかのテストを行なわせて頂く。それをクリアしたら、ギュンターは冒険者として、主であるトールの仇を取ったと認めてやろう。この件に関しては拒否は認めないがどうだ?」

 冒険者酒場ならば大勢の冒険者が集る。
 そこのテーブルを一つ占拠し、『存命嘆願書』を持って座っていれば、興味を示した冒険者ならば席について話を聞いてくれるだろう。

 そしてそのアザートゥスの言葉の後、鬼十郎はギュンターの手を取る。
「必ず助けてあげるからね‥‥それまで辛抱してて」
「うあ。ぎゅんただいじょぶ。みんなもむりしない」
 そのままギュンターは、自警団の元に捕われて連行されてしまった。
 残された時間は一ヶ月。
 それまでに、存命嘆願書を作らなくては‥‥。

〜〜To be continue