12の関門5〜戦士の野望(ゆめ)

■シリーズシナリオ


担当:マレーア

対応レベル:7〜13lv

難易度:難しい

成功報酬:4 G 55 C

参加人数:12人

サポート参加人数:5人

冒険期間:06月01日〜06月06日

リプレイ公開日:2005年06月07日

●オープニング

「20人にまで絞れましたか? 予定通りとはいえ、上出来です」 との自警団団長の慇懃な言葉に試験官一同は冒険者ギルドの応接室に迎えられた。
「次の試験は牛、未、申担当の方々にお任せします」
 と、予め組み上げられたスケジュール通り、次回の試験会場の設置を一同に依頼した。
「後、船を試験の舞台にしたいという申し入れがあったようですが、これは何らかのアクシデントで、船自体が破損して帰港できなくなるか、判らないため、遠慮させていただきます。今までの様に船団ならば、多少無理してでも分散して乗り組む事が可能な為、フォローは利いたのですが‥‥」
 どうしてもやりたければ、総計100GPの資金を積み立てて貰いたいという。これは万が一、予定通りに帰港しなかった場合の、捜索費用や、船の運航費に充てられる、と自警団長は説明した。
 少々整備されたとはいえ、島は未だ岩だらけの場所である。
 競技の危険性も、かなりの数のクレリック、僧侶、神聖騎士、僧兵が振るい落とされたため、前回のように互いに癒やし合うという事が出来なくなっている事を考慮してもらいたいという。
「場数を踏んだ皆様の事です。その辺の加減は十二分に判っている事でしょう」
 では、最後にと言い置いて、魔法使用の問題に関しての団長の見解を付け加える。
「自警団では魔法の様に、通常では出来ない事を可能とする方も活躍の余地はある、と判断しています。まかり間違っても、拘束期間の為の給料等という方向で予算を使用するつもりはありませんので、その辺を含み置き頂きたい」
 裏を返せば、予算を何らかの形で補填するつもりがあるなら、そこは冒険者の自由裁量にしても構わない、という事である。
「では、そろそろ船が出ますな。皆様方が無事帰港される事をお祈りしております」

●今回の参加者

 ea1274 ヤングヴラド・ツェペシュ(25歳・♂・テンプルナイト・人間・神聖ローマ帝国)
 ea2100 アルフレッド・アーツ(16歳・♂・レンジャー・シフール・ノルマン王国)
 ea3738 円 巴(39歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 ea3866 七刻 双武(65歳・♂・志士・人間・ジャパン)
 ea4744 以心 伝助(34歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea5970 エリー・エル(44歳・♀・テンプルナイト・人間・神聖ローマ帝国)
 ea5985 マギー・フランシスカ(62歳・♀・ウィザード・エルフ・ノルマン王国)
 ea6151 ジョウ・エル(63歳・♂・ウィザード・エルフ・ビザンチン帝国)
 ea6905 ジェンナーロ・ガットゥーゾ(37歳・♂・ファイター・人間・神聖ローマ帝国)
 ea7482 ファング・ダイモス(36歳・♂・ナイト・ジャイアント・ビザンチン帝国)
 ea8851 エヴァリィ・スゥ(18歳・♀・バード・ハーフエルフ・ロシア王国)
 eb1259 マスク・ド・フンドーシ(40歳・♂・ナイト・ジャイアント・イギリス王国)

●サポート参加者

アリシア・ルクレチア(ea5513)/ リセット・マーベリック(ea7400)/ アルフレッド・アルビオン(ea8583)/ オイゲン・シュタイン(eb0029)/ 服部 肝臓(eb1388

●リプレイ本文

●苦労譚
 ヤングヴラド・ツェペシュ(ea1274)、以心伝助(ea4744)、円巴(ea3738)の3人は、自警団団長からきつい文句をくらう羽目になった。
「困るじゃないか。頼んだ仕事そっちのけで、頼んでもいない仕事をやってもらっちゃ」
 もしや受験者の中に他国の隠密などが混じってはいないかと、素行調査に励んだヴラドと伝助。桃太、震電、氷華など腕の立つ受験者たちは、ドレスタットでも何かと噂の種になっていた。曰く、長い鎖を振り回して特訓中だとか、光る鎧を着て夜道を徘徊しているとか、海に入って鮫と格闘しているとか‥‥ただしあくまでも噂だ。
 しかし噂以上の情報収集となると、自己申告の裏取をするのは難しい。ジャパン人など月道経由で来た者たちは、身元を確認されているはずだが、確かめる時間がない。それでも情報収拾に精を出していると、それが自警団々長の耳に入り、呼び出しをくらった。
「そういう仕事は他の者に任せてある。君たちには仕事は受験者の選抜と、そのための試験場作りを頼んだはずだが、一体何を考えているのだね?」
 一方、巴は試験のための資料作りにかかりっきり。次の依頼からは別の試験管に仕事を引き継ぐことを考え、せっせと記録を纏めていたのだが、これも自警団団長の不興を買った。
「肝心の試験場作りがさっぱり進んでいないじゃないか」

●船中の団欒
 目指す島への海路は、ちょうど半ばに差し掛かったあたり。
「この前はおつかれさまぁ」
 暇が出来たら親孝行。エリー・エル(ea5970)は養父のジョウ・エル(ea6151)の肩を揉む。
「おお、そこじゃ。気持ちがええのぉ」
 船の中でもまめまめしく掃除に励んでいたマギー・フランシスカ(ea5985)が、顔をほころばせた。
「仲良きことは良きこと哉、じゃな」
 100名近い受験者を抱えた最初の頃は、船の中でもてんやわんやだったが、少人数に絞られた今は、船の仕事にもかなり余裕が出来た。
「さて、試験の魔法解禁も近いことであるし、教えを授けておくかのぉ」
 試験管たちの中には魔法に疎い者もいる。船にいる間、ジョウは彼らに魔法の注意点を教えることにした。ちなみに試験ではスクロール魔法も許可される。予想される魔法の弊害についてもみっちりアドバイス。
「魔法は強力な力故に、弊害も多きものじゃ。その一つ目は魔法に頼り過ぎること、二つ目は魔法の効果を見誤ること。極言すれば、弊害はこの二つに尽きるじゃろう。要は必要な時にだけ必要な強さの魔法を使えばよいのじゃが、初心者にはそれがなかなか難しいものじゃ」
 翌日、船は港に到着。巴から託された水と食料品をエリー達は冥途神社に運び込み、試験管一同はその振る舞いで士気を上げた。

●到着
 十分に鋭気を養った後、彼らは試験場設営の為、それぞれの持ち場へと散って行った。エリーはテキパキと片付けを終え、冥土神社の準備に取り掛かる。
「なんかぁ、前回はぁ、私がいないために大変だったみたいだねぇん。大丈夫、今回はぁ、このうら若い女神が癒してあげるよぉん」
 エリー、腕まくりで大張り切りだ。魔法の癒しだけでは足りないと感じた彼女は、応急処置用に包帯や傷薬など、治療用具も取り揃えた。一度に全員が怪我人になっても、よほどの重傷でない限りは対応出来る筈だ。巴が用意してくれた食料や水も運び込んで、受け入れ準備は完了。
「いいですね、こういうの‥‥」
 鉢植えが並んでいるのを見て、アルフレッド・アーツ(ea2100)がにっこり微笑む。
「ここって、殺風景なんだよねぇん」
 小さな如雨露で水をやると、花も輝いて笑っているよう。行ってくるね、と花にも手を振り元気に出かけて行くアルフレッドを見送ってから、エリーはもう一仕事と、荷物を取りに船に戻る。と、船室の隅で毛布を頭から被り、ガタガタ震えているエヴァリィ・スゥ(ea8851)に気が付いた。
「どうしたのぅん?」
「み、皆さんどうして平気なんですか!? こんなオソロシイ事が起こっているというのにっ!」
 真っ青な顔で縋りつくエヴァリィ。
「だって、マ、マスクさんが服を着てるんですよ‥‥ あ、あんなのマスクさんじゃない! きっと想像もつかない転変地異の前触れなんです。ほら、大地震の前には深海魚が浜に打ち上げられるって言うじゃないですかっ!」
 かなり錯乱している様子。エリーはエヴァリィの肩に手を添えて、大丈夫、と頷いて見せた。
「ああ、気付いてしまったのねぇん。そう、あれはマスクさんのフリをしたデビル。でも、そのまま泳がせて試験に利用するの。本物は、もう既にこの島の何処かに潜んでいる筈よぅん?」
 そうなんですか!? と、ショックを受けつつも納得した様子のエヴァリィ。お母さんのテキトーなウソ話も、時に子供には必要なのです。

「やっぱり随分、変わってるな‥‥」
 アルフレッドが溜息をつく。試験の度に、障害物を作ったり壊したり。せっかく彼が作った地図との齟齬も、けっこう大きくなってしまった。地道に島を巡り、手直しをしていた彼なのだが。

 どど〜ん ずどど〜ん

 なんだか、どえらい音と地響きが。大慌てで飛んで行ってみれば、ファング・ダイモス(ea7482)が岩場の斜面を粉砕している真っ最中だった。
「や、アルフレッドさん。近寄ると危ないですよ」
 さわやかな汗と笑顔で気を遣われ、頑張ってますね、と労うアルフレッド。
(「地図、無駄かも」)
 はは、と笑いながら、心の中でがっくりと膝をつく彼なのだった。

●午の試験場
 とにもかくにも、試験場の設営は始められた。午の試験場を担当するのは、マスク・ド・フンドーシ(eb1259)。試験内容は、事前の通達なく突然『能力アピールを兼ねた3分程の自己紹介スピーチ』をさせるという物だ。更に、アピールした内容を実演させ、最後に自らの技や魔法を今後どう生かすのか、など試験官から質問して、終了となる。ここでの試験官は彼の他、ジョウ・エルと七刻双武(ea3866)が勤める予定だ。
「事前に内容を知らせないのは、『咄嗟の対応力』を見定める為である。身体能力や知力も大事であるが、自警団の責務で必要なものは冷静さ。慌てて支離滅裂な答弁をする様では、どんな能力も生かしきれぬよ」
 視察に現れた自警団の担当者に、彼はそう説明した。常日頃の奇行に似合わぬ至極真っ当な返答を受けて、担当者殿、甚く感心。
「披露する技は何でも良い。剣技、魔法、見せられるものなら専門的な技能でも。スクロールなど道具を使ったものも可だ。そう、補助魔法なら我輩がこの身に受けて評価しよう。さすがに致死魔法は御免被るが!」
 はっはっは、と笑いながら、ばんばんと担当者の背中を叩くフンドーシ。軽く命の危機を感じ、愛想笑いをしながら距離を置く担当者。
「それはそうと、随分と暇そうですね」
「ふふ、良い所に気付いた。よくよく考えてみたら、この試験内容で事前の準備などさして必要無かったのだ。記録用の羊皮紙を用意し、試験官用の机と椅子を置いたら、もう何もする事が無くなってしまったのだよ!」
 はーっはっはっは、と反り返って笑う彼。担当者は先程の高評価を取り消し、やっぱり本場イギリスの変態、と胸に刻み込んだのだった。

●未の試験場
 未の試験場。試験を担当するマギーの指示の下、準備は着々と進んでいる。
「簡単に言えば宝探しじゃな。島に隠してある20分割した金色鎧の部品を探し出し、制限時間内に持って来るのじゃ。アイテムは他に、探索に役立つ道具や金目のものもある。アイテムは使っても良いが、全て申告し、後で返却せねばならん。使い捨てのものは相当の料金を払ってもらう。探索能力と同時に道徳心も見ようという訳じゃ」
 ふぇっふぇっふぇ、と笑う彼女。何だかとても楽しそうだ。
(「ファングさん、僕、恐いですっ」)
(「大丈夫ですよ、取って食われる事はない‥‥と、思いますから」)
 アルフレッドとファングのヒソヒソ話も気にする事なく、鼻歌など歌いながら用意したアイテムを並べるマギー。金箔の貼られた未の鎧、ロープにスコップ、占術用品一式、リカバーポーション、鍋や銅鏡、銀のネックレスなどなど鎧パーツのダミー、金貨、シルバーナイフ、酒といった、誘惑アイテム。これらには皆、小さく印が刻まれている。
「さ、後はこの鎧を20程に分けるだけ‥‥」
 うきうき気分で鎧を分解していた手が止まる。普通に分解したのでは、パーツは10個程にしかならなかった。
「何、革の鎧なんぞ切り刻んでしまえば幾つにでもっ」
「ああっ、それでは鎧のパーツかどうか見分けがつかなくなってしまいますよ」
 ファングに指摘されて渋々、仕方ないこれで良しとするかのう、とマギーも妥協。彼女はウォールホールの呪文を使って狭い岩の間など、普通に考えたのでは有り得ない場所に鎧の部品を隠して回る。アルフレッドはというと、自前の翅を生かして高い場所へと運んで行く。‥‥行こうとしている。
「わ、わわ、うわ〜〜っ!!」
 ごろんごろん。斜面を転がり落ちてくる彼。大きな物(彼からすれば、だが)を抱えたまま飛ぶのは、これでなかなか難しい。
「それは私が隠しましょう。あなたはこっちにするといい」
 ファングに手渡された小さなパーツを抱え、はーい、と気を取り直すアルフレッド。照れ隠しに咳払いなどしながら埃を払い、気合を入れて再び空へ。今度は無事『お宝』を隠し果せたのだった。飛べる彼は、下から見ていたのでは盲点となる、簡単には気付き難い場所にパーツを仕込む事が出来る。他にも数箇所、隠し場所になりそうな所に目星をつけておいたから、直前に変更する事も可能だ。
 ファングの隠し方は、彼らとは違って豪快の一言に尽きた。障害物が欲しいと思えば大岩にロープを掛けて力尽くで移動。瓦礫が必要だと思えばバーストアタックで地形を粉砕。冒険者の仕事というよりは、土木工事の現場そのものだ。
「ああ、こうしている間にもどんどん僕の地図が役立たずに‥‥」
 諦めの涙を流すアルフレッドを、マギーが笑いを堪えながら慰める。こうしてファングは、新たな隠し場所と隠し場所らしく見える場所を作っては、アイテムを仕込んで回った。狩猟で磨かれた彼の感覚は、この『仕込み』で大いに発揮された。発見するのは決して簡単では無い筈だが、挑戦者に狩人の嗅覚が備わっていれば、ごく自然に辿り着く事が出来るだろう。
「さ、これで最後です」
 自前で用意した綺麗な小箱に月道チケットを入れた彼は、それを先程アルフレッドが転がり落ちた斜面にそっと置く。
「ふんっ!」
 気合と共に大岩を抱えるや、ゆっくりと寄せ、地面に下ろして安定させた。
「小箱があんなところに!」
 アルフレッドが目を丸くする。シフールの彼でも入り込めない僅かな空間に、潰れもせず挟まった小箱。ファングは注意深く見れば気付く様、岩に印を付ける。もしこのチケットを手に入れる者がいるとすれば、それは大変な苦労をした末の事になるだろう。貴重な時間を浪費してまで手に入れた高価なチケットを、果たして挑戦者達は素直に返せるだろうか。試練をクリアする為に必要な鎧の部品は、隠した当人でさえうっかりすれば見落としてしまう程、巧みに隠されている。誘惑は何倍にもなって彼らを襲うだろう。
「挑戦者間でアイテムの譲渡も可とありますが、獲得した鎧の部品もですか?」
 そうじゃ、と答えたマギーに、ファングは、
「マギーさんは厳しいですね」
 と苦笑した。それにより、より複雑な感情の交錯が生まれる事は必至だ。窮すればより、人の本性は現れ易くなる。課せられたルールを守る、報告をする、誘惑に負けない。当たり前の事ではあるが、追い詰められた時でもそんな風に行動出来る者は、決して多くは無い。

●申の試験場
 申の試験場。ジェンナーロ・ガットゥーゾ(ea6905)がここで課す試験内容は、島の一郭に張り巡らされたロープの内側を敵のアジトと仮定し、そこに囚われた人質役のエヴァリィを危険に晒す事無く助け出せ、とまあこういった趣向だ。
「遠くから見ると平坦に見えるけど、近付いてみると意外にデコボコしてて‥‥ 死角も多いんですね」
 エヴァリィがふうふう言いながら段差を登って来る。ジェンナーロがアジトとして選んだのは、海に面した岩場だった。白く砕ける波、風雨に晒され剥き出しになった岩盤が陽光に煌き、ただ風が鳴るばかり。何とも物悲しい風景だ。
「そういう事さ。殺風景だが、油断をすれば虚を突かれる。ここは熱い駆け引きの渦巻く場所なんだ。悪漢が立て篭もるには、似合いだろ?」
 にっと笑って見せるジェンナーロ。待ち遠しくて仕方ない気持ち丸出しの彼に、エヴァリィがくすりと笑う。
「岩地ゆえ、杭を打ち込むのは無理な様じゃ。岩を渡してロープを張ってみたが、さて‥‥」
 顎を摩りながら、考え込む双武。おかげで試験範囲が歪な形になってしまった上、ロープをピンと張る事が出来ず、非常に『仕切り感』の薄い空間になってしまった。だが、それはそれで、ちょっと面白いかも知れないとも思う。
「そこは、受験者の良識に期待するとしようかの」
 それで見えてくるものもあるじゃろう、と意味深に笑う彼。ここに立て篭もる試験官は3人。挑戦者は4人一組となって攻略にあたる。仕切られたエリアは250m四方とかなり広く、その中の何処に試験官や人質がいて、どんな状況に置かれているのかは知らされない。
「粗方、準備は整った様ですね」
 現れた担当者に、ジェンナーロはざっと内容を説明する。
「なるほど。‥‥ところで挑戦者側の班分けは戦力が均等になるように決めるという事ですが、これは戦力以外は運任せという事ですか? それとも、ある程度考えて組み合わせる? 彼らの裁量が働く余地を残すという方法もありますが」
 前者では即応性が、後者ではリーダシップや戦略性を見る事が出来るでしょう、と語る彼に、ジェンナーロはなるほど、と頷く。そこはもう少し、考えてみてもいいかも知れない。
「後は、3人目の試験官を誰にするか、ですか。ああ、そうだ、指摘のあった魔法の扱いについての問題はどの様に?」
「試験官は、本番が始までに決めておくよ。魔法については、神聖・精霊・闘気の全てを解禁するが、相手に深手を負わせるのは禁止だ。あくまで試験だからな。決められた制限を守れない奴は、いくら強くても役には立たない。失格でいいだろ?」
 これは、今回の全ての試練共通の判断基準となる。
「実力が正しく測れるのであれば、こちらとしても文句はありません」
 では、よろしくお願いします、と頭を下げられ、任せときなと胸を叩くジェンナーロ。エヴァリィは打ち合わせを詰める彼らの話に耳を傾けながら、助けたくなる人質役の研究に励むのだった。