みっしょん弐 すたりおん

■シリーズシナリオ


担当:松原祥一

対応レベル:フリーlv

難易度:難しい

成功報酬:4

参加人数:10人

サポート参加人数:5人

冒険期間:08月10日〜08月15日

リプレイ公開日:2006年09月06日

●オープニング

「不可能な依頼ねぇ‥‥」
 少し考えていた赤い髪の青年はポンと手を叩き、笑顔で答えた。
「俺のナンパを成功させるってのはどうだ? ‥‥って、そこまでいんぽっしぶるなのか俺のナンパは!」
 青年は自分で言って自分で頭を抱えた。愉快な性格のようだ。聞かれないのに今までの失敗談まで語り、傷心で半泣きの体をさらす。
「はぁ‥‥あとはあれだ、「メイドvs執事」の対決なんてどうだ?」
「はぁ?」
 仲間達に思い切り不審人物扱いをされて、青年は黙りこくった。
 依頼人の使いの男は、他愛の無い彼らの話を、何も言わずに最後まで聞いていた。
「‥‥」


 それから三ヶ月ちかくが過ぎた。


 神聖暦一千一年八月、ジャパン、京の都。
 誰もがあの馬鹿騒ぎを忘れかけた頃、使いの男は再び現れる。
「望むなら、不可能依頼はどこにでもある。
 人々が目を背ける世の不条理を直視するのを恐れないならば。割に合わないこと、道理に適わないことを望むならば、それは目の前に在る」
 男は冒険者ギルドにかからなかった依頼を専門に扱う冒険者を求めている。
 くだらな過ぎる依頼、実現不可能な依頼、或いはギルドの性質上受けられない依頼などなど。

「‥‥今度はなんだ?」
 冒険者は聞き返した。男は三ヶ月前にも冒険者の前に現れて、仕事を依頼した。
 危険な仕事だった。
 公式記録には残っていないが、関わった冒険者が一人無惨にも命を落としている。
「まだだ」
「なに?」
「いや、以前の話をやってもらう」
 そう言われても冒険者は覚えていなかった。あれは些細な、与太話だったから。
「‥‥おい、ちょっと待てよ」
 戸惑う冒険者の質問には答えず、使いの男は淡々と用件を終えて踵を返した。
「もしやる気になったら、明後日の晩、京のはずれの炭焼き小屋に集ってくれ」
 不可能依頼はギルドの仕事ではない。
 危険な橋を渡る関係上か、使いの男は必要以上の事は何も話さなかった。
 受けるか受けないか、それは自由である。

 なお、この依頼を受けてあなたが捕まっても殺されても恥かしい目に遭っても当局は一切関知しないのでそのつもりで。

●今回の参加者

 ea0042 デュラン・ハイアット(33歳・♂・ナイト・人間・ビザンチン帝国)
 ea0085 天螺月 律吏(36歳・♀・侍・人間・ジャパン)
 ea0629 天城 烈閃(32歳・♂・志士・人間・ジャパン)
 ea3075 クリムゾン・コスタクルス(27歳・♀・ファイター・人間・イスパニア王国)
 ea5794 レディス・フォレストロード(25歳・♀・神聖騎士・シフール・ノルマン王国)
 eb1645 将門 雅(34歳・♀・忍者・人間・ジャパン)
 eb2483 南雲 紫(39歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 eb2886 所所楽 柚(26歳・♀・陰陽師・人間・ジャパン)
 eb3448 紅 珊瑚(40歳・♀・武道家・ジャイアント・華仙教大国)
 eb5415 ソフィア・アウスレーゼ(25歳・♀・クレリック・エルフ・イギリス王国)

●サポート参加者

ユーディス・レクベル(ea0425)/ ゼルス・ウィンディ(ea1661)/ レリーナ・ライト(ea8019)/ 所所楽 苺(eb1655)/ 将門 司(eb3393

●リプレイ本文

「様々な国の人達が押し寄せるこのジャパンで、異国の作法を身につけて、国際人になろう」
 京都の街の一角に一枚の看板が立てられた。
 習い事の宣伝だろう、京都もそんなものが流行る時代になったかと通行人はさして気にも止めなかったが、騒動の始まりを示すとは誰も思わなかった。

 三日目。
 京都鍛冶町の万屋「将門屋」の女店主は急ぎの仕入れが入ったとかで、兄に手伝って貰い、普段よりも仕事に追われていた。
「材料の方はこれで、なんとかなりそうやねぇ。あとは店舗の問題やけど‥‥」
「阿呆らし、店の名前も出せん仕事引き受けて。貧乏くじやないか」
 と兄が苦々しく言うのを、紫陽花の浴衣を着た女店主は無言で「まあ見ていろ」と微笑する。兄は溜息をついて見せるが、口元は笑っている。
「妹によう似た「算盤」という商人の注文やから」
 そう云って兄が馴染みの商人達に内密に協力を頼んでいる事を女店主=算盤(そろばん)は知っていた。
「ごめんください」
 その忙しい将門屋の店先に、巫女装束の少女が現れた。
「桂花はん」
 算盤は笑顔で巫女を出迎える。ジャパン人だが色白で白髪。算盤より頭一つ小さく華奢な少女は、今年十七と聞くがもっと幼く見えた。
「待ってましたんや。護符は?」
「はい。これに」
 桂花と呼ばれた少女が懐から一枚の札を取り出した。
「メイフライさんから譲って頂きました」
「はー、値がはるものやのに、あの姉さんも太っ腹やね」
 算盤は頷くと、店の事は兄に任せて桂花と出かける支度をした。
 二人でこれからパリに向う。生憎と月道を待つ時間は無いので行き帰りにはこの護符の力を使う。
 目的は、本場欧州の都でメイド服、執事服の買い付けだ。

 すべてはメイドvs執事の究極の対決を実現するために。

「しかし、メイド服ってのはそんなに貴重なものなのかい‥‥いや、なのですの?」
 算盤と桂花がパリに出発したと聞いて赤髪の女武芸者、白河・深緋(しらかわ・こきひ)は首を捻った。
「板につかぬなら、その口調、止めたらどうだ?」
 鳥(トリ)と名乗る馬廻りの青年に真顔で言われ、深緋は憮然と首を振る。
「いいや、続けるね‥‥じゃない、この口調で参りますのことですわ」
「そうか。話を戻すが、貴重なものでは無いらしい」
 桂花の話では、向こうでは奉公人の作業服らしいから入手は楽だろうと言っていた。何故そんなものの為にパリまでと思う所だが、時間効率と確実性を考え抜いた末の結論らしい。
「本格志向ですのことね、気に入りましてよ。メイドさんはろんぐすかーとがいいですわね」
 個人的好みを吐露する深緋。最近異国文化にかぶれた深緋は何か思う所があるらしく、嬉々としてこの依頼を引き受けた。
「ああ、衣装と舞台の事は任せて大丈夫だろう。俺達はその間に、一流の冥土と執事を探さなければならない‥‥」
 鳥の言葉に、深緋は任せろとばかり胸を叩く。
「勿論、完遂してみせましょう! 幾多の修羅場を超えてきた歴戦のつわものを揃えてごらんにいれますわ」
「うむ。一流の執事と冥土となれば、やはり、いかなる敵からも主を守れるくらいの実力者でなければな」
 微妙にずれていたが、誰も気がつかない。
 或いは気付いていて愉しんでいるのか、判断のつかないところだ。
 ともあれ冒険者達の努力により、京都中からメイドと執事候補が集っていた。


 初日。
「ここらで外国人の集る所を知らないか?」
 外套を纏った褐色の異国女性、おそらく偽名と思われるがスズメバチと名乗った女は、街行く人々にそう尋ねて回った。
「外国人ねぇ‥‥冒険者ギルドに行ってみてはどうか」
「有り難うよ。だけどそっちは間に合ってるんだ。他に知らないか?」
 問われて大半の者は首を捻った。
 京都はまだまだ外国人の少ない街だ。昨今開かれてきたとは言え、月道を持つ大都市の中では群を抜いている。
「参ったなぁ。こりゃ意外に骨が折れるぜ」
 頭を掻いてスズメバチはぼやくが、無駄骨を怖れないのが彼女の長所だ。
 聞取り調査に一日足を棒にして、スズメバチは鍛冶屋町の借家に戻った。疲れていたのかすぐ眠りにつく。

「助かったわ」
 翌朝、仲間達に報告に訪れたスズメバチは外国人に詰め寄られて困っていた武芸者の椿を助けた。
「私、外国語は分からないのよ」
 椿はジャパン人には稀な赤髪碧眼の持主だが、外見とは裏腹な刀に執念を持つ女武士だ。
「さっきのイギリス人は、執事募集の話を聞いてやってきたみたいだな」
 冒険者達は手分けしてメイド&執事募集の宣伝を行っている。その効果が早くも現れていた‥‥が。
「あら、それなら帰ることは無かったのに?」
「条件が合わなかったんだろ」
「そう、残念ね‥‥」
 スズメバチと話したイギリス執事は、何か複雑な顔をして首を振り、出て行った。スズメバチはその執事に鳥が言っていた事をそのまま聞いた。『必殺技は持っているか?』と。
「これで何人目かしら? もっと人が集ると思ったんだけど。雇い主も自分が雇っている使用人が京都一だとかそういうのになれば、すてぃたすとか言うやつになると思うし、ね」
 幾ら少ないとは言え、京都にも外国の貿易商人などの住まいはある。そこで働く使用人としてのメイドや執事も存在する。椿は人づてに聞いて、そうした人々に参加を呼びかけていたが、主旨を聞くと彼らは呆れるか怒り出して帰ってしまった。
(ただでさえ期日が短いというのに、斯様な条件を付けて人が集りますかどうか‥‥)
 シフールのメイフライは先行きに不安を覚えていた。
 だが、観察好きの彼女は沈黙を守る。それはスズメバチも同じようで、何となく彼女も違いを感じてはいるものの、面白そうだからと気にしていない。

「仕方あるまい。つまり、そういう事なのだから」
 参加者募集が捗々しく無いと聞いて、金髪碧眼の青年は唇を歪めた。
「メイドと執事の認知度が低い。所詮ついこの間までこの国は鎖国していた。異国文化の知名度など推して知るべしだろう」
 厚顔不遜な態度の男の名前は「デュラン様」。
「デュランサマ? 変わった名だな」
「それではデュラン様さんと呼ばせて頂きますね」
 仲間達のサポートに回っているエルフの鈴蘭が邪気の無い声で答える。
「あー、私は高名な冒険者デュラン・ハイアット氏とは別人ゆえに呼び捨てで構わん。気軽にデュラン様と呼んでくれ」
 誰もツッコまなかった。いや一人、反応した者がいた。
「分かるでぇ。綺羅星の如き英雄達とは知名度も実力も天と地程の差があるからなぁ!」
 拳を握り締めて語るのはコーラルと名乗った女ジャイアント。
「ほほぅ、分かるのか?」
「当たり前や。せやけど冒険を!一心不乱の大冒険を!求める気持ちはおんなじや! 言わば我等は冒険のためならば目的を選ばない、底辺野郎の契りを結んだ者共!」
 熱く語るコーラルにデュラン様はニヤリと笑う。
「ふん、殊更大言を吐く者に冒険の何たるかは分からんよ。よく舌が回る者ほど行動が伴わないものなのだ」
 天に唾するとはこの事か。
 所でデュラン様はメイドと執事の調達は仲間達に任せて、対決の舞台である茶店の手配に動いていた。
「で見つかったのか?」
「私を誰だと思っている。もっとも、我々影の存在が表に出るのは支障があるからな。偶然京都に来ていた私の古い友人である高名な冒険者デュランに茶店の手配を依頼したのだ」
「‥‥‥高名な冒険者って馬鹿ばっかか?」
「何故そこで私を見るのか」
 誰が誰を見たかは秘密だ。

「このデュラン・ハイアットが頭を下げるのだ。その意味を考えて頂きたい」
 脅し文句と宥め賺してデュラン様が借りた店舗に将門屋が食材その他を運び入れる。デュラン様は殆ど全て茶店から借りるつもりだったが、算盤は商売の義理に拘った。
「うちの信用もあるさかい。あとで面倒にならんようにな」
「ふっ、何が起こるか分からんのだから持ち出しは少ないに越した事は無いぞ。まあ良い」
 店舗の準備が整う頃には、冒険者達の宣伝に引き寄せられて、本職とは言えないがメイド、執事候補も集ってきた。
「花嫁修業だって聞いたんでー」
「命懸けで主君をお守りする異国の必殺武士を育てる道場とはここでござるか?」
「楽に冥土へ行けると聞いたんじゃがの?」
 だいぶ誤解があったものの、人数は予想以上だ。
「さすがやね! こないに怪しいネタにこんだけの人集めるやなんて!」
 コーラルは感動した。幾つかの幸運を勘定に入れても、冒険者の高名が人数を集めたのは事実だろう。
「私もお手伝いさせて頂きます」
 集った人々の世話は鈴蘭が引き受ける。仲間達は講師や衣装その他の準備に忙しかったので、彼女の提案は渡りに船だった。

 四日目。
 茶屋の隅で、助っ人の双蛇と突撃が仕入れた大量の布をメイフライとコーラルがエプロンとヘッドドレスに仕上げる。その隣では、にわか冥土と執事を相手に、冒険者達が一流の冥土道、執事道を語っていた。
「私の務めは、和製メイドさんに執事さんをお作りすること!
 鳥さんがおっしゃるには、メイドさんや執事さんは、お仕えする家のお坊ちゃまやお嬢様を命がけで守る、危険とも背中合わせのお仕事だとか。
 この技術が身につけば、世界に羽ばたくスキルをゲットできましてよ」
 木刀をかついだ深緋に、老若男女の受講生達は震え上がった。
「へー、メイドってそうなんか」
 奥まで聞こえた深緋の声に、納得した風にコーラルが何度も頷く。
(そんな訳ないでしょー?)
 メイフライは心中で否定したが面白いので黙っていた。
「そこ!体が甘いっっ‥‥違った、甘いですわ。‥‥ってー! 小太刀はぶんぶん振り回す物んじゃな‥ものじゃりませんことよ♪」
 程なく素振りの音と深緋の奇妙な怒声が聞こえてきたが、茶店の売り上げ勝負でそれが何の役に立つかは謎である。
「えっと、戦場に行くんだっけ?」
 生徒を連れて外出していた椿は茶店から響く叫声に目を丸くした。
「さあ。私には良く分かりませんが、人が思いもよらない視点から見る事で困難を成し遂げる事もあります。それも神の御心に沿うものでしょう」
 開店準備に店の掃除をしていた鈴蘭が穏やかな口調で言った。
「それって一見無関係に見える修行が実は大事な事を伝えていたとか?」
 大事なことを忘れてあらぬ方向に行ってる気がしないでもない。椿はキニシナイ事にして、少ない時間を活用して生徒達に茶道と礼儀作法の基礎を教えた。
「お国柄が違うから、まぁ、本物の礼儀作法とは多少ことなるとは思うけど基本は一緒だし」
 椿は昨今の武士には珍しく本格的な礼儀作法を修めている。間違った場所に来たかと思っていた生徒達は安堵した。
「あら、あなたも参加するの?」
 生徒の中に桂花の姿があった。恥かしげに俯く少女に、椿は微笑を向ける。
「教鞭をとるほどの知識もありませんし‥‥折角ですので冥土さんで参加しようかと。やはり駄目でしょうか?」
 桂花は日頃、読み書きを教えていると聞く。勉強熱心な若い生徒の存在は他の励みにもなるだろう。
「いいんじゃない」
 椿の講義は順調に進んだ。スズメバチが乱入するまでは。
「そろそろあたいの出番だな」
 頃合を見ていたスズメバチは店の裏で何やら土を弄っていたと思うと、突如教室に乱入する。
 茶を点てていた生徒の一人が頭に泥団子を受けてひっくり返る。
「さぁさぁ、どんどん行くぜー!」
 マントを袋代わりに大量の泥団子を持ってきたスズメバチは次を掴んで逃げようと立ち上がったメイドに投げつける。スズメバチは戦士だが、射撃の方が得意だ。泥団子は面白いように生徒達に当り、教室は阿鼻叫喚の大騒ぎとなった。
「逃げるな! 戦え! 鳥さん曰く、一流の冥土であれば賊に攫われた家のお坊ちゃまを単身で助けに行けるぐらいの戦闘力と行動力が必須!」
 騒ぎが収まった時には、生徒の数は半数以下に減っていた。
 半数も残った事が驚きである。
 その間に衣装の準備が一段落したので、次はコーラルとメイフライが講義を行う。
「今まで見てて分かったんやけど、メイドには戦闘力と行動力が必須やね。女中と侍と忍者を足して割らない感じや。そんで、うちが教えるのは女中のとこ、何を隠そううちは家事の達人なんや! 華国人といえば料理が得意なんは世界の常識やね」
 コーラルの講義は料理修行。結局のところ、勝負は茶店の売り上げで決まるので中身(料理)が一番点数が高いとコーラルは踏んだのだ。華国風の水羊羹に挑んだが、寒天はつい最近発明されたばかりの最新料理。難易度が高かったせいか、かなり悲惨な結果を見る。
「まったりとしてしつこい雑味、舌の上を台風のように過ぎて砕け散る異様な生温かさに涙するわい!」
 狂乱したコーラルが見敵必殺と暴れて、再び生徒が減った。ちなみに、真青な顔で店から逃れる生徒達を見て鳥は首を捻ったが、元凶が自分だとは気付かなかった。
 最後の講義はメイフライ。
 程好い人数となった生徒達を前に、正座したシフールは疲れ果てた生徒達にまず茶を振舞う。
「まぁ、色々ありましたので疲れたことでしょう。何が必要か、細かい認識部分は個人で追及して下さい。
 ‥‥さて、単純に言ってしまえばメイドは家政婦、執事は秘書・屋敷の管理といった仕事をする者と言えるでしょうか。しかしどちらも雇い主に【いかに仕えるか】ひいては【いかに尽くすか】が重要となります。
 厳然とした上下関係は存在しますが、そこには人間同士の絆や礼を重んじた節度ある関係が存在し、礼儀作法の根幹となる学ぶべき理念があるのです」
 生徒達は今度は鬼か悪魔が出てくるかと気が気でなかったが、乱入者もなく、意外に最後の講義は終わる。

 五日目。
 冥土vs執事対決当日。
「紳士淑女の皆様。執事と冥土の茶店対決だよ〜。ジャパンではそうそう見る事は出来ない茶店だ。さぁ、ひと夏の思い出に寄ってらっしゃい。見てらっしゃい!」
「さぁさぁよってらっしゃい! ジャパン初上陸のメイド茶屋と執事茶屋だよ! 選りすぐりのメイドや執事が、お客さんをおもてなししてくれるぜー! メイドとか執事って何かって? まぁ入れば分かるさ!」
 大通りで、算盤とスズメバチが客寄せに精を出す。
 さて結果だが。
 冒険者の特別授業を生き残った猛者達は目覚しい接客をみせたが、勝敗が決まる前に乱闘がおきて勝負は流れた。
 余談ながら、その後暫くして京都に変わった茶店がオープンしたという話である。

○登場人物紹介(超極秘事項)
デュラン様‥‥デュラン・ハイアット(ea0042)
算盤‥‥将門雅(eb1645)
鳥‥‥天城烈閃(ea0629)
白河・深緋‥‥天螺月律吏(ea0085)
スズメバチ‥‥クリムゾン・コスタクルス(ea3075)
メイフライ‥‥レディス・フォレストロード(ea5794)
椿‥‥南雲紫(eb2483)
桂花‥‥所所楽柚(eb2886)
コーラル‥‥紅珊瑚(eb3448)
鈴蘭‥‥ソフィア・アウスレーゼ(eb5415)