『謎の温泉教団の温泉宿7』
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■シリーズシナリオ
担当:凪
対応レベル:1〜5lv
難易度:やや難
成功報酬:2 G 10 C
参加人数:12人
サポート参加人数:-人
冒険期間:01月16日〜01月24日
リプレイ公開日:2005年01月24日
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●オープニング
新しい年を迎え、温泉教団の温泉宿も活気に溢れていた。
雪の降り積もった山の中で今日今日とて活気に溢れた黄色い悲鳴が響き渡っている。
相変わらずの説明で申し訳ないが、謎の温泉教団は、八百万の神を信仰する宗教団体で、温泉には神が住んでおり、温泉に入ることが教義と成っている団体である。
温泉に入るための礼儀作法には厳しいがそれ以外はおおむねざっくばらんである。
彼らは温泉寺に住み、檀家の者達も温泉へといざなう。
温泉寺の裏はもちろん温泉である。温泉に入り身体を癒し、心を癒し、平和に生きていこうと言うのが彼らの考え方である。
石灯籠の明かりの中でのんびりと温泉に入るのが彼ら流のやり方だ。
温泉脇には屋台が数軒並んでいる。甘酒や蜜柑酒、干し柿や山芋、苺などが売られている。
冬の味覚の牡蠣鍋やアンコウ鍋を看板に、甘酒を片手に土瓶蒸しを楽しむ人達、山の清流で取れた虹鱒を使った鱒寿司に甘美の声を上げる者達、鯨肉のステーキ丼を笑顔で頬張る人達。野生の黒豚の肉で作った焼き豚(串焼きの様な物)を頬張り満面の笑みをあげる物達、謎の温泉教団の温泉宿は温泉を楽しみながら紅葉と食欲の秋を満喫する人達でいっぱいであった。
無論温泉と女体を楽しむ者達も多い。
うら若き乙女によるマッサージのサービスを堪能することも出来るサービスや、真夜中に女性従業員の入浴を覗くことが出来る覗き部屋なども好評で連日連夜客足の絶えない状況が続いている。
竹林の温泉の中では竹のニオイ香しく温泉を満喫することが出来る。温泉宿としては大繁盛を納めていた。連日連夜の満員御礼に嬉しい悲鳴は鳴りやまなかった。
そして順風満帆。遂に温泉宿の専用の宿屋(別館)が建築され、お客の入りも前とは比べ物にならないほどの入りに成っていた。
「別館を建てて沢山のお客さんが来るように成ったのは良いけど、新年会やらなんやらで人手が足りないわ」
温泉教団おかみの彩花も過労で倒れやっと起きあがったばかりの病み上がり、かといってお客さんを減らす訳にはいかない。檀家の皆さんや信者の皆さんも新年を祝いにこの温泉に足を運んでいるのである。
「よし、冒険者と信者の皆さんに旅館のお手伝いをしてもらいましょう」
彩花はそう言っていそいそと文を纏めると、お使いの女中に持たせて急ぎ山を下りさせた。
「昼間は宿のお手伝い。夜はのんびり温泉を楽しめるっと言う条件なら、お手伝いさんもきてくださいますやろ」
こうして冒険者ギルドに新たな依頼が舞い込んできた。
『新年会でにぎわっている温泉宿を切り盛りしてください』である。
●リプレイ本文
●『謎の温泉教団の温泉宿7』
「新年明けましておめでとうございます」
冒険者達を出迎えたのは他でもない女将さんであった。
まだ病み上がりで調子が悪いようだが、晴れ着に身を包み、三つ指ついて出迎えてくれた。
「さて、それでは、奥の間を用意してありますから、寝泊まりはそちらで、着替えも用意してありますから仕事着に着替えてくださいな」
バタバタとしながら、こうして彼らは新年会の助っ人として仕事を始めることに成った。
●がんばる教団
「いらっしゃいませ〜。温泉教団の温泉宿にようこそ♪」
鷹神紫由莉(eb0524)が女中の格好で接客を始める。っと言っても不慣れな宿屋の接客であるから、お客さんを部屋に連れて行ったり、温泉へ連れて行ったりと仕事は限られてはいるのだが、不慣れな分だけ余分に時間を食っててんてこ舞いになっている。それでも仕事を投げ出さない。やれるだけの事はやっておくのが人情である。
巽弥生(ea0028)がドタバタと大広間を走って行く。右のお客に左のお客にお酌をして接客関係の面で手伝う覚悟の様だ。正月と言うことも有って、信者や湯治のお客様でごった返す温泉宿。そしてハメを外して飲めや唄えの大宴会を切り盛りするのは少々骨が折れるが、彼女は必死で右へ左へ飛び回って接客を続けていた。
「はいはい、お酌ですねぇ」
如月あおい(ea0697)が巽弥生をサポートするように接客に入る。大広間は50人は入れる大宴会場である。何人接客が居ても足りる物ではない。
鳳刹那(ea0299)がその脇をすたたたと通り過ぎていく。厨房から食べ物やお酒を運び、空いた食器を厨房へとまた持ち帰って行くのである。彼女は女中として下働きで働いている。
「優しく抱きしめて欲しい♪ 優しく口づけして欲しい♪ 優しく私を包み込んで欲しい♪」
静かな三味線の音に乗って高町恭華(eb0494)が踊りを踊る。三味線を弾いているのは温泉教団の女性の一人。高町恭華は手作りのジプシー風の踊り子衣装で薄布をひらひらさせながら踊りを踊っている。両手に持った鈴をシャンシャンと鳴らし、三味線の音に合わせながら舞うと言うよりもラテン系の踊りに近い動きで踊りを踊っている。一体何処で憶えたのだろうか。
「失礼します。お酌をしに参りました」
橘命(ea8674)は大宴会場ではなく、一つ一つの部屋を回って料理のお膳を運び、お客にお酌をして回っていた。こういう小さな心配りも大切なのだろう。無論一人で回りきれる物でもないであるが。
「一杯どうですか?」「おかわりはいりますか?」
それでも一人一人をフォローしようと懸命にお酌をして回る橘命。
裏方で力仕事主体にがんばっているのは奉丈遮那(ea0758)。酒樽の移動や、醤油や味噌、砂糖や塩などの移動。布団干しやらなんやらと力仕事を担当している。
「それが終わったら、お風呂の掃除お願いしますね。遮那はん」
彩花の言葉ににっこり微笑み返す奉丈遮那。彼の仕事は永遠と終わらないかもしれない。
「さて、俺も手伝うからとっとと終わらせて温泉でも覗きに行こう」
神山明人(ea5209)がそう言って皿洗いを始めている。寒い1月の皿洗い。結構重労働であるが、彼はそれをモクモクとこなしている。
シルマリア・ギーン(ea8786)は調理場の片隅を借りて、酒のつまみに成るような物をちょこちょこと作っていた。きんぴらゴボウ。大根の煮付け、しかし、チョットした物でも量作るとなるとかなりの重労働。しかも作っても作っても如月あおいが取りに来る。次から次へと運ばれていく。そしてドンドン食器が戻ってくる。戻ってきた食器を神山明人が洗ってシルマリアの所に持ってくる。そして彼女は料理をして小鉢に盛りつける。
永遠とその作業が続くのである。
一方そのころ温泉の方では、野村小鳥(ea0547)がマッサージのサービスを行っていた。
男性客を木で出来た縁台の上に寝そべらせて、その上から優しく官能マッサージである。
極薄の布で作られた三助用の衣装でお客さんの背中を流す野村小鳥。水に濡れた衣装が透けて胸やお尻がうっすらとピンク色に見えているのが色っぽい。
胸が小さい事を気にしてはいるが、それもまたご愛敬である。
「えーとマズ、お風呂の入り方ですが、まず最初に桶で湯をすくい、身体に浴びます」
不破恭華(ea2233)が新人達にお風呂の入り方を指導する。
もちろん全裸の状態での指導である。少々恥ずかしいが、男性客の目線は釘付けである。
「んで、身体の汚れが落ちたら、その後湯船に使って身体を温めてください」
そう言ってお湯に入る不破恭華。お客達もそれに合わせてお湯に入る。
「身体が温まって額に汗が出るようになったら、湯船からあがり、今度は身体と頭を洗う。ここではしっかり汚れを落とすようにしてください」
そう言って湯から上がり、洗い場へとお客を先導する不破恭華。既に男性客は不破恭華のお尻に釘付けの状態である。
「しっかり汚れを落としたら、今度はしっかりをお湯を浴びて身体についている垢やゴミを流し終えてから、もう一度お湯に浸かります」
不破恭華がそう言って湯を浴びて風呂に入る。お客達もそれに釣られて湯に入る。
「そして今度はじっくり身体の芯まで温まるように時間をかけて浸かります。途中熱くて我慢が出来なくなったら時折湯船から上がった身体を冷やしてください。このときマッサージなんかもお勧めです。最後にお湯を丹念に浴びてから上がって終了です」
男性受けが良く一通りの説明をしたところで風呂を後にする不破恭華。
まさか突然全裸で風呂の入り方を指導してくれなどとは頼まれるとは思っても観なかったことである。
やっとこさ、お客を捌ききったのは夜の事。女将さんはそんな疲れたみんなに如月あおい提案のカスタードクリームの入った餅を振る舞った。地鶏の卵と山羊もミルクで作ったカスタードクリームは甘い物を口に運ばない庶民に取ってはとても美味しく感じた。
そして、昼間の疲れを取るために風呂に入る。昼間の疲れで眠ってしまっている者達もいるが、コレを楽しみで手伝いに来ている者達に取っては、温泉は最高のごちそうである。
「あ…でも弥生ちゃんの身体は見ちゃダメだからね」
混浴の温泉の中で野村小鳥が巽弥生の裸を奉丈遮那に観られない様にガードする。
自分の裸は彼に観られているのだが、それは良いのだろうか‥‥。
鳳刹那が寝ながら温泉の中を漂っている。溺れないのかと心配そうに見つめる面々。
不破恭華が彩花に温泉の中で肩を揉まれている。二人ともこうして観るとなかなかの巨乳である。いや、爆乳。魔乳と言っても過言では無いかも知れない。
「ほんま実演指導ご苦労様。あらっ、手が滑っちゃったわ〜」
肩を揉んでいて手がいつの間にやら恭華の胸に回っている。後ろから胸を優しく撫でるようにして揉む彩花の手は何とも気持ちよく至福の感覚である。女としての喜びに目覚めるくらいに。
「それにしても彩花さんも不破さんも胸大きいですよね」
胸を揉まれて気持ちよさそうにしている不破恭華に高町恭華。ちなみに彼女も胸がでかい。でかちちが3人集まって乳の話に花を咲かせている。
無論彩花のの指の動きは、気持ちいいとは言っても、エロチックな方の気持ちいいなのだが。
「今日は‥‥疲れました」
そう言って温泉の縁に寄りかかり静かな吐息を上げているのは橘命。彼女も半分眠っている状態だ。いや、鳳刹那よりはマシだが‥‥。
シルマリア・ギーンがお湯に浸かってすっかり狂化している。彼女は狂化すると女っぽく成ってしまう体質である。そんな彼女の面倒を如月あおいが観ている。
鷹神紫由莉がそんな二人の脇で申し訳なさそうにしながらのんびりと湯をくつろいでいる。
「目のやり場に‥‥困るな‥‥」
神山明人が視線を泳がせている。右には可愛い娘達、左には大きな胸を揉まれて気持ちよさそうな女性‥‥。さらに正面では全裸でぷかぷか浮かんでいる女性までいるのである。何処へ目線を泳がせても、目の毒に成る物ばかりである。
「ん‥‥あっ‥‥あん‥‥それ以上されたら‥‥私‥‥」
不破恭華が黄色くも艶めかしい声を上げている。しかし、彩花の手の動きは止まることはない。それどころか、左手は彼女の胸を揉みながら、右手はするすると温泉のお湯の中に消え、彼女の下腹部へと流れて行く。
「声を出したらみんなにばれちゃうわよ?‥‥不破ちゃんには特別に甘いマッサージをプレゼントしてあげる。昼間沢山お仕事してもらったサービス」
彩花は不破恭華の耳元で優しくつぶやくと、温泉のお湯で見えない事を幸いに彼女の下腹部に重点的にマッサージを繰り返した。彼女が意識を失うまでたっぷりと念入りに。
「われらを花にたとえるならば、人も通わぬ山奥に咲いた紅葉の心意気、これからも温泉教団の為に働きたいと思います」
朝日に温泉教団の繁栄を願う温泉教団教団員の面々。温泉教団の夜明けは近い。