踊る猫耳巫女5
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■シリーズシナリオ
担当:凪
対応レベル:2〜6lv
難易度:普通
成功報酬:1 G 69 C
参加人数:10人
サポート参加人数:-人
冒険期間:03月11日〜03月16日
リプレイ公開日:2005年03月20日
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●オープニング
●猫耳!! 猫耳モード!!
江戸から北東に3日ほど。小さなお山がありまして。猫神様を祭っている祠が有りました。
お山は猫神様に守られている‥‥と、地元の村々の人は、そう口を揃えて言います。
山は村人達に沢山の幸を与えてくれます。木の実、魚、キノコ、薪、そして‥‥。
山の麓には猫神様を信仰する小さな神社が存在しました。そして、そこには一人の美しい巫女が存在しました。
彼女の名は五月(さつき)。猫神様を信仰する猫耳巫女です。
猫神様の声を聞くことが出来る唯一の存在です。
今日も今日とて五月さんは神社で飼っている黒猫のミーコちゃんと御神酒を飲んでほろ酔い気分で猫耳音頭を踊っています。神様から御神託が下るのを待っているのです。
黒猫のミーコちゃんも腰ミノと猫サイズの褌を付けてフリフリ踊っています。
これだけでも村の名物に成るんじゃないかと言うくらいの一芸です。
「猫耳♪ 猫耳モ〜ド♪ 猫耳音頭♪」
御山は雪で白んでいるけど、彼らはお酒を飲んで陽気にぽかぽか。
真っ赤に袴に扇子片手にほろ酔いで踊る巫女様。
そんな一晩の神楽舞(?)の後に静かに巫女様は御神託を村の長老達に卸す。
コレが彼女のお仕事であり、日常なのだ、決してうらやましがっては行けない。
「村の発展を祈願して、第二回お雑煮大会を開きましょう」
●熊だ一番 猫耳モード!!
江戸から北東に3日ほど。小さなお山がありまして。猫神様を祭っている祠が有りました。
お山は猫神様に守られている‥‥と、地元の村々の人は、そう口を揃えて言います。
山は村人達に沢山の幸を与えてくれます。木の実、魚、キノコ、薪、そして‥‥。
山の麓には猫神様を信仰する小さな神社が存在しました。そして、そこには一人の美しい巫女が存在しました。
彼女の名は五月(さつき)。猫神様を信仰する猫耳巫女です。
猫神様の声を聞くことが出来る唯一の存在です。
今日も今日とて五月さんは神社で飼っている黒猫のミーコちゃんと御神酒を飲んでほろ酔い気分で猫耳音頭を踊っています。神様から御神託が下るのを待っているのです。
黒猫のミーコちゃんも腰ミノと猫サイズの褌を付けてフリフリ踊っています。
これだけでも村の名物に成るんじゃないかと言うくらいの一芸です。
「猫耳♪ 猫耳モ〜ド♪ 猫耳音頭♪」
御山は雪で白んでいるけど、彼らはお酒を飲んで陽気にぽかぽか。
真っ赤に袴に扇子片手にほろ酔いで踊る巫女様。
そんな一晩の神楽舞(?)の後に静かに巫女様は御神託を村の長老達に卸す。
コレが彼女のお仕事であり、日常なのだ、決してうらやましがっては行けない。
「村の発展を祈願して、第二回お雑煮大会を開きましょう」
猫耳巫女さまは火鉢内蔵の炬燵に入って今日もぬくぬくの毎日です。
炭団(たどん)と呼ばれる炭をもやして暖まる火鉢の上に布団を乗せたような炬燵。それが巫女様のお気に入りの炬燵です。
雪のまだ残る昨今温かい物が欲しい今日この頃。でも決して私情で依頼をしている訳ではありません。炬燵で美味しいお雑煮を食べたいから依頼をしているわけではありません。
村の発展の為に依頼しているのです。
「今回の課題の条件は2つ、『お山からお雑煮の具材を最低一つは取ってくる事』そして、『お餅が入っていないこと』にします。皆さん張り切ってがんばってください‥‥でも、山は冬眠あけの熊がうろうろしてるんで注意してくださいね」
こうして今回も平和な依頼が送られてきました。
猫耳巫女さまは火鉢内蔵の炬燵に入って今日もぬくぬくの毎日です。
炭団(たどん)と呼ばれる炭をもやして暖まる火鉢の上に布団を乗せたような炬燵。それが巫女様のお気に入りの炬燵です。
雪のまだ残る昨今温かい物が欲しい今日この頃。でも決して私情で依頼をしている訳ではありません。炬燵で美味しいお雑煮を食べたいから依頼をしているわけではありません。
村の発展の為に依頼しているのです。
「前回は甘いお雑煮で大失敗したので、今回のお雑煮の課題はすこしハードルをアップして『お餅の入ってないお雑煮で勝負!!』にします。皆さん張り切ってがんばってください」
こうして今回も平和な依頼が送られてきました。
●今回の参加者
ea1467 暮空 銅鑼衛門(65歳・♂・侍・パラ・ジャパン)
ea2724 嵯峨野 夕紀(30歳・♀・忍者・人間・ジャパン)
ea4475 ジュディス・ティラナ(21歳・♀・ジプシー・パラ・イスパニア王国)
ea6656 ラヴィ・クレセント(28歳・♀・ジプシー・人間・エジプト)
ea7798 アミー・ノーミス(31歳・♀・ジプシー・人間・エジプト)
ea8535 ハロウ・ウィン(14歳・♂・ウィザード・エルフ・フランク王国)
ea8904 藍 月花(26歳・♀・武道家・ハーフエルフ・華仙教大国)
eb0334 太 丹(30歳・♂・武道家・ジャイアント・華仙教大国)
eb0938 ヘリオス・ブラックマン(33歳・♂・ナイト・人間・イギリス王国)
eb0939 レヴィン・グリーン(32歳・♂・ウィザード・人間・ロシア王国)
●リプレイ本文
●踊る猫耳巫女5
「はーい、それでは、第2回〜チキチキ猫鍋もうレースを開催いたしまーす。位置について〜よーいスタート」
お山に朝日が昇る頃。とんでも無い幕開けでとんでも無いイベントがスタートした。
猫鍋(実際に猫が入っている訳ではありません。)の材料を手に入れるため各々が槍を持ち縄を持ち、鎌を持ち、背中に大きなざるを背負って御山へと入っていく。
日没まで帰ってきて、帰ってきた順番に鉄製の大鍋の中に具材を入れる。そして最後に出来上がったお鍋をみんなで元気に分けて食べる。そう言うシステムに成った。
ただし、熊や猪や怪物などが現れるかも知れないので厳重注意である。決して豚鬼とか犬鬼で鍋を作ろうとしてはいけません。
「縁起物の餅を入れないで、それで雑煮と呼べるのかと突っ込みたいところですが‥‥」
最初に戻ってきたのは嵯峨野夕紀(ea2724)。せりとフキノトウ、それに八百屋で買ってきた大根を鍋の中に入れる。かつお節と煮干しで出汁を取ったスープの中に野菜がとっぷりと浮かぶ。
「これ‥‥煮える順番気にしなくて良いのでしょうか?」
後から取ってきた物が遅く煮える物を入れたのでは、ぐちゃぐちゃになってしますのでは無いだろうかという激しい不安があるが、そんなこと気にせず、猫耳巫女様は巨大なおたまでグツグツにゃーにゃー言いながら料理を作って行く。
「おてんとさまのおぼしめし〜っ☆ 今日はおいしいお雑煮を食べるのよ〜っ☆」
元気はつらつに帰ってきたのはジュディス・ティラナ(ea4475)。胸一杯に抱えた山菜を鍋の中にドカリとぶち込む。猫耳巫女様が塩をひとつまみ入れながらまた元気にグツグツにゃーにゃーとかき混ぜる。
「猫耳巫女さん久しぶりっ☆」
ジュディス・ティラナ(ea4475)のシュタっとした挨拶に猫耳巫女様もシュタっと挨拶する。猫のミーコちゃんも後ろ足で立って、右前足をシュタっと立てる。
「今日はおいしいお雑煮を作るのです。お餅無しと言うとんちに打ち勝つ強い力も必要なのです」
とんちなのかと言うツッコミを入れたくなるが、お雑煮はチャクチャクと作られていく。
「若葉屋の褌はジャパン一いいいぃぃぃ!!巫女さんもぜひぜひ江戸にお立ち寄りの際は、若葉屋で古褌を買ってゆかれるとよいでござる。巫女さんの古くなった褌はミーが引きとっていくでござる。巫女さんのモノなら非常に高値がつくでござるよ。」
料理をつまみ食いしながらいつの間にやら戻ってきた暮空銅鑼衛門(ea1467)が鍋の料理をつまみ食い‥‥もとい毒味している。そして何故か古褌屋の宣伝は欠かさない。
「おまたせ〜待望のお肉だよ〜」
数匹のウサギを罠でゲットして、アミー・ノーミス(ea7798)が昼をすこし回った当たりで帰ってきた。
「猫を讃える信仰がじゃぱんにもあるのね〜」
にっこり笑いながら捕まえたウサギを料理人に差し出すアミー。
料理人達は手早く下ごしらえをすると、それを鍋の中に放り込んだ。
「あるっていうか、ジャパンは八百万の神を信仰してるから、いろんな宗教が有ると思うよ? 私はこの村から出たことがないんで知らないけどにゃ♪」
そう言ってウサギ肉を料理する猫耳巫女様。しかしあく取りとかしなくて良いのかしら?
「いったいどんな料理に成るのか楽しみですね」
ハロウ・ウィン(ea8535)がそう言ってにっこりと微笑んだ。
猫耳巫女様も初参加の彼に対して、にっこり微笑んだ。そして思いがけない事件が起こった。
「よう!!」
直立歩行で右手を挙げて、猫のミーコちゃんが彼に話しかけたのである。目を丸くする。ハロウ・ウィン。
「スイマセン。遊びが過ぎました。私の腹話術です」
唐突に種を明かす猫耳巫女様、悪びれもせずせっせか鍋をかき混ぜている。
「あぁでもお肉入ってますね‥‥僕のはお肉抜きにしてください。僕お肉とお魚食べられないので」
ハロウがそう言ってこっそりと猫耳巫女様に耳打ちでお願いすると巫女様はokっとウインクでサインを送った。
武道着に身を包み、颯爽と登場したのは藍月花(ea8904)彼女が巫女様に預けた、こんもり膨らんだバックパックの中には、夢と希望と福袋アイテムが沢山詰まっている。そんなことはさておいて、珍しくもチャイナな女性の彼女が手にしていた食材は‥‥同行したもう2人の男性が運んでいる。
彼女と一緒に戻ってきた太丹(eb0334)とレヴィン・グリーン(eb0939)。なにやら巨大な物を背負っている。茶色くて大きな物を‥‥
「お待たせしました。しとめるのと運ぶのに少々時間がかかりまして」
そう言って出された具材は体長2m程の茶色い熊だった。
「こんな大きいの鍋に入らないよ〜」
いや、ツッコミ所はそこじゃないよと、全員が巫女様に一斉にツッコミを入れる。
「オス!! がんばって倒したっす!!」
太丹が胸を張って元気よく答える。
二人とも返り血と負傷で衣服が赤く染まっている。
「お二人ともお疲れ様でした。私の様な非力な物が同行して申し訳ありません」
レヴィン・グリーンがそう言ってこうべを下げる。二人はにっこり笑ってポンポンと肩を叩く。
「いや、レヴィンさんの魔法はとても役に立ったわ。熊を見つけるのにすごく役立ったもの」
そう言ってにっこり微笑む藍月花。
「お風呂の用意をするので、二人ともご飯の前に入ってくるですにゃ。破れた衣服は繕いしておきますにゃ」
巫女様の粋な計らいで二人はお風呂に入ることになる。無論順番にではあるが‥‥。
「私もお肉を持ってきたんですが‥‥」
そう言ってヘリオス・ブラックマン(eb0938)が持ち帰った物は、子鹿の肉であった。
「ふむ、コレは半分お鍋に入れて半分焼き肉にしよう」
そう言ってにっこり微笑む猫耳巫女様だが、熊肉も9割残ってるので焼き肉には十分過ぎるほどの肉が有り余っている。
「うう…。かなり疲れました…。何か食べたいですけど、それよりも眠りたいです‥‥。寝ます‥‥」
突然ばったり倒れるヘリオス・ブラックマン。取りあえず晩ご飯までには起こしてあげよう。
「またまた、ネコミミ巫女ちゃんといっしょに踊りに来たです‥‥じゃなくて、雑煮を作り来たですピョン」
最後に登場したのはラヴィ・クレセント(ea6656)。どこから持ってきたのか、風呂敷いっぱいの何かを持参していた。
「これならお餅のかわりにもなるピョン」
そう言って彼女が鍋の中にぶち込んだのはお麩の山。
色トリドリの生麩が鍋の中に入り、汁を吸い込みながらグツグツと煮えて行く。
「急にボリューム満点に成りましたにゃ〜」
ボリュームって言うか、赤とか青とか黄色とか色とりどりに成ったという方が正しい。
無難と言えば無難にお肉と山菜でお麩(お肉5割 お麩が4割締めているが)で作られたお鍋(お雑煮)は味噌味に仕立てられ、とても普通に豪華に味わう事が出来た‥‥。
‥‥問題はその量に有ったのだが‥‥。
「さぁ食べ終わるまで返しませんよ〜」
莫大な量の肉を処理するために村人全員と一緒に巫女様の猫神社で鍋をつつく一同。
だがしかし、鍋を食べきるまで、3日間は帰してもらえなかった。
どっとはらい。