悪人正機説  忠

■シリーズシナリオ


担当:小沢田コミアキ

対応レベル:3〜7lv

難易度:普通

成功報酬:2 G 45 C

参加人数:10人

サポート参加人数:-人

冒険期間:07月19日〜07月24日

リプレイ公開日:2005年07月27日

●オープニング

 今日もギルドへは多くの依頼が舞い込んでいる。小鬼退治に護衛依頼。それもそんな依頼の一つだ。
 武蔵国のとある街の傍に住み着いた山鬼が、根城に財宝を隠している。この鬼を退治し、財宝を持ち帰って欲しい。報酬は高額。経験や実績は不問。唯一つの条件は、依頼遂行という『目的』のためには一切の『躊躇のない』冒険者――。


「今回は護衛だ」
 とある商家が舶来の大変高価な品を預かる事となり、その数日間だけギルドから用心棒を募ることとなった。そこへ依頼を請け負った冒険者として赴き、予想される賊の襲撃を撃退する。
「まっとうな仕事だな。賊を仕留めればいいんだな?」
「馬鹿。逆だ。コテンパンにやられてこい」
 商家を襲う賊も依頼主が手配したものだ。つまりは出来レース。護衛の用心棒まで抱きこんでしっかりお値打ち品を頂いてしまおうという腹だ。
「こないだのヤマでヤクザに面が割れちまったヤツもいることだしな。当分は派手な仕事はできねえよ。それに‥‥ヤラレ役は得意なんだろ?」
 依頼人は挑発的に笑う。
 作戦はこうだ。冒険者達はギルドから派遣されたという名目で護衛にあたり、賊にはそれと気づかれぬようにわざと破られて見せる。ギルドを通した依頼が失敗して多額の損失を抱えたとなると、護衛の依頼人も必死になるだろう。万が一にも疑われる要素を残してはならない。賊の数は10人前後。力量と策が必要だ。
「言っとくが、賊には事情を話しちゃいないからな。蔵の品の情報は知らんし、奴らは本気でお前達を殺りに来る。裏まで話しちまったら取り分が少なくなるからな」
 そこが作戦の肝だ。襲撃の混乱に紛れて冒険者で別働隊を動かし、蔵から舶来の品を持ち去ってしまうのだ。賊には暴かれた後の蔵を襲ってもらい、全ての罪を被ってもらおうという訳だ。
「それじゃあ、俺との依頼の交渉は『決裂』だ。しっかり護衛依頼を請けてこいよ?」

●今回の参加者

 ea3813 黒城 鴉丸(33歳・♂・志士・人間・ジャパン)
 ea5388 彼岸 ころり(29歳・♀・志士・人間・ジャパン)
 ea9555 アルティス・エレン(20歳・♀・ウィザード・ハーフエルフ・イギリス王国)
 eb0641 鳴神 破邪斗(40歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 eb1119 林 潤花(30歳・♀・僧侶・ハーフエルフ・華仙教大国)
 eb1160 白 九龍(34歳・♂・武道家・パラ・華仙教大国)
 eb1513 鷲落 大光(39歳・♂・侍・人間・ジャパン)
 eb1540 天山 万齢(43歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 eb2001 クルディア・アジ・ダカーハ(40歳・♂・ナイト・ジャイアント・ビザンチン帝国)
 eb2413 聰 暁竜(40歳・♂・武道家・人間・華仙教大国)

●リプレイ本文

 警護に当たることになった屋敷へはギルドを介して仲間たちが潜入を開始していた。
「屋敷の見回りなどを考えないといけないんで、できれば屋敷の見取り図を貸してもらえぬだろうか?」
 鷲落大光(eb1513)が屋敷の主人へ頼み込んだところ快く引き受けた。主人も大変な値打ち物を人から預かるとあって不手際は許されない。ご丁寧にも使用人を回して一行へ案内をさせた。
「いやー、随分広いお屋敷だね〜」
 彼岸ころり(ea5388)は熱心にメモを取りながら隅々まで歩いて回る。
「これもお仕事の内だからね。何かあった時のために構造を頭に叩き込んどかないと」
 屋敷の間取り、庭の木々の配置、通用口にも注意を払う。冒険者の他にも数名の使用人が警護に当たっているようだ。
「‥‥‥‥‥‥‥‥少々気にかかるな」
 黙って同行していた聰暁竜(eb2413)がそれらを見回して口を開いた。
「この体制では不安が残る。警邏の合理化を図ろう」
「という訳だ。後で警備の組織図も合わせて渡して貰おう」
 小一時間ほどですぐに問題点を指摘して対策を立てるとは随分と頼もしく映ったことだろう。使用人は勢いよく頭を下げた。
「はい、よろしくお願いします先生方!」

「‥‥回を追う毎に、注文が難しくなっていくな。‥‥良く言えば信頼されている、悪く言えば‥‥代わりは幾らでも居る、と言う事か」
 内部工作と平行して外部での準備も整いつつあった。鳴神破邪斗(eb0641)は依頼人から賊の襲撃の詳細を聞きだした帰りだ。例の酒場を出ると通りでは白九龍(eb1160)が彼の帰りを待っていた。
「今度は盗人の真似事か‥‥」
「‥‥結構は明後日かその翌日だそうだ。これで無意味な張り込みをせずに済むか。‥‥流石に現場付近を不審者がうろついているのを見られるのは願い下げだからな」
 蔵にある舶来品が何なのかも訪ねたが依頼人は答えをはぐらかしただけだ。
『なに、見てみりゃ分かるさ。滅多にお目に掛かれない高価な品だ。お楽しみって訳だ』
 含みのある笑みを思い返して鳴神は軽い頭痛を覚える。
「‥‥今回は俺達を信頼していると受け取っておくことにしようか」
「ご苦労だ。では俺はこれから打ち合わせへ行く」
 日が沈めば屋敷の傍の酒場で彼岸から屋敷の構造などの情報を受け取ることになっている。警護に当たった仲間達からは侵入の手引きを受ける。その段取りの打ち合わせだ。これで準備は完了だ。鳴神が頷く。
「‥‥お前の方こそな。後はよろしく頼んだ」
 それに頷き返して応えると白は踵を返して去っていった。
「相変わらず愛想のない男だな。――まあ、腕さえ確かなら構わないが、な」

 そして当日。
「き、きたぁぁぁぁぁ!!」
 彼岸の叫び声で茶番劇の幕が開ける。屋敷中に賊の侵入を伝えると、彼岸は無邪気な顔で仲間を振り返る。
「って、とこでどうかな? 声もイイ感じで震えてたし雰囲気出てたよね。きゃはははは♪」
「負けるのは性に合わねぇんだがねぇ」
 クルディア・アジ・ダカーハ(eb2001)が得物を手に取り、鷲落もそれに続いた。
「彼岸、おぬし、その馬鹿笑いは控えろよ。ボロが出てこの山がお釈迦になるのだけは願い下げだぜ」
「大丈夫だよ〜。腰の引けた気弱な冒険者を演じるからさ〜」
 時期に屋敷も慌しくなる。ここからは気を引き締めて『演技』しなくては。
「やはり来たか! 行くぞ、賊共を返り討ちにしてくれる!!」
 聰が普段よりも強い調子で声を張り上げた。見回りの使用人にも声を掛けると逸早く駆け出す。
「聰の野郎、随分と熱が入ってやがるなぁ? こんなお遊戯に、まったく頼もしいことだぜ」
「でも殺られないように倒(や)られるってのも、ある意味必要なスキルだよねぇ。ま、それはともかくお仕事お仕事♪」
「怪しまれぬように1、2人はぶった斬っても構やしねぇよな」
 鷲落が抜き身の刀を手に懐から出した酒を煽った。いずれも劣らぬ使い手、格下の賊相手にやられて見せるなど馬鹿らしい話でしかないが。
「‥‥‥‥居た! 全員俺に続け!」
 先行した聰が仲間を振り返った。賊は庭から侵入していた。警護の入れ替わる隙を突かれたようだ。
「貴様等‥‥目的は何だ」
 聰の合図で使用人が賊を取り囲んだ。賊の数は事前情報よりやや多い十数人。
「くそ、見つかったか」
「構やしねえ! 殺っちまえ」
 多勢に任せて賊が襲い掛かる。それを冒険者が迎え撃つ。中庭で戦闘が始まった。

 蔵の前にはアルティス・エレン(ea9555)が待機している。
「やられ役が得意ってねぇ‥‥。まぁ、あたし女優じゃん? ああいう役もやらないとさ」
 中庭の連中にエレンを加えた6人が護衛依頼を受けたことになっている。そこへ床下を伝って鳴神が顔を見せた。
「‥‥手筈通りだな。ご苦労だ」
「さっさと鍵を明けるじゃん。使用人達が側に来る可能性があるんだからさ」
 エレンに急かされながら鳴神が仕事道具を取り出した。手早く蔵の鍵を開けると、表へ合図を飛ばす。数呼吸の後、突如として塀に巨大な穴が穿たれる。
「ふふ、やってもいない罪を着せられる賊は気の毒ね」
 向こう側から顔を覗かせたのは林潤花(eb1119)。手にした巻き物をしまうとエレンへ目配せを送る。
「でも裏家業じゃ騙される方が不様なのよね」
「世の中の 善と悪とを比ぶれば 恥ずかしながら悪が勝つ」
 不意に聞こえた芝居がかった声は天山万齢(eb1540)だ。穴から屋敷へと滑り込む。
「神も仏も無えものよ。浜の真砂は尽きるとも 尽きぬ欲の数々を はらす仕事の裏稼業。‥‥へへっ。お釈迦様でも気が付くめぇ」
「あらあら、表で山鬼達が騒いでいるようね。魔物からお宝を強奪するのは正義の味方の特権。今の内に綺麗に頂戴してしまいましょう」
「――ムダ話は後だ。手早く片付けたいものだな」
 最後に白が穴を潜る。黒装束に髪と顔にも炭を塗って迷彩にしている。用心深くも、白はその上から更に黒い布を被って覆面とする。準備は万端だ。それに習って林も布で顔を覆おう。
「あの好戦的な連中に負ける演技なんて出来るのかしら。まあ、私は私の仕事をするだけだけどね」
「護衛班のヤツラも頑張って貰わねーとな。っても、縛ったり眠らせる術やら魔法があるらしいからなぁ。死ぬなよー」
 他人事のように口にすると天山が蔵の引き戸へ手を掛ける。
「その前に」
 林が穴を振り返った。別の巻き物を取り出して魔法を行使すると、一瞬で塀の穴が元通りになる。逃走経路も兼ねた穴はまだ塞ぐ訳には行かない。その上から変わらぬ塀の幻を重ねて見せたのだ。
「へへっ。林の姐さんに任せときゃ頼もしいや。どれ。何パクってもどーせ賊さんに罪を被ってもらうんだ。美味しく頂こうぜ」
「舶来品は、どうやらこの木箱の中のようだな」
 足を踏み入れた白が、奥に丁寧に仕舞われたそれを見つけた。小柄な白の体躯と同じくらいの大きさのものが全部で三つ。
「随分と大きなものだが‥‥」
「よし、開けてみようか」

 中庭で戦いは一方的なものとなった。賊は数に任せて蹴散らしにかかり、応戦する聰も防戦一方に追いやられて攻めあぐねている。
(「なかなかの名優ぶりですね。ククッ、頭の下がることです」)
 黒城鴉丸(ea3813)は抜き身の刀を持ったままで、それを遠巻きに窺っている。
「また金ですか、依頼人も好きですねぇ」
 どこか暢気な風に言うと鵺丸は戦場を見渡す。
「戦ってわざと負けなければならないとは、滑稽な。自慢ではないですが、剣術はそんなに得意ではない、ほどほどに戦えば演技の必要も無いでしょう」
 頃合を見ると鵺丸も賊へ切り込んだ。
「くそ、一人逃げた!」
「逃がすな、追うんだ!」
「しかし、この人数を更に分けては‥」
「構わん、ええぃ! 俺について来い!」
 手数に押し切られて包囲は脆くも崩れた。数名の賊が蔵へと走る。聰は激昂した態を装い数人を引き連れてその後を追った。残った者もこれでそう崩れとなった。刀を振るって立ち回っていた彼岸も今や十手での守りを余儀なくされている。
「しめたぜ、こいつら雑魚ばかりだぜ!」
 賊の一人が鵺丸へ切りかかった。その剣撃を辛うじて受け止めるが、既にその背後へもう一人が回っている。
「っと、そいつぁさせねえぜ」
 それをクルディアが受け止めた。
「これで借りは返したぜ」
「いえいえ、まだ利子分も頂かないといけませんね」
 その二人を倍の数の賊が取り囲む。凄んで見せる賊へ、クルディアはわざとらしく身震いする。
(「やれやれ‥‥チャンバラごっこに付き合うのも飽きてきたぜ」)
 それも別働隊が事を終えるまでの辛抱だ。その頃蔵では。
「これは――」
 白が蓋を開けると、そこには見慣れぬ造形の壷や杯が丁寧に収められている。
「へぇ、こいつぁギヤマンの細工物じゃねえか」
 横から覗き込んだ天山が顎に手を当てて感嘆を漏らした。白が舌打ちする。ガラス細工は繊細だ。これだけの数を運び出すとなると一仕事である。
「あら、白くんも狙ってたのね。私も他にも値打ちものがあればって思ってたんだけど」
 白が不機嫌そうに鼻を鳴らした。鳴神へ視線をやると彼も肩を竦めている。皆考えることは同じだったようだ。
「いいじゃねーか。ちゃっちゃと片付けりゃそんくらいの時間はあるってよぉ」
「惜しいのは確かだが、欲張りは長生きできないからな。目当てのモンだけ頂こう」
 木箱の大きさを考えると、木箱の中身を一つひとつ空けて穴を潜らせねばならない。欲をかいて細工物に傷でも入れれば全ては水疱に帰すというものだ。
「どうにも頭の固ぇ奴が多くて困るぜ。人生短いンだから楽しまねぇと勿体無いってのによォ」
「急いで運び出すわよ。とっととずらかりましょう」
 魔法であけた壁の穴が塞がるまでの短時間で、一行は慎重に品を運び出した。全てを終えると、穴の向こうで林がエレンへ微笑みかけた。
「これで仕事は完了ね。後はよろしく頼んだわよ。‥‥あら、今回は悪役度が高くないわね」
「はん。よく言うじゃん」
 直後、穴が塞がり林の姿が塀の向こうへ消える。庭の方からは戦いの怒号が聞こえてくる。
「蔵だ! 蔵の方へと向かったぞ!」
 一際大きく響くのは聰の声だ。そろそろ賊のお出ましのようだ。
「さて俺は念のため中庭へ向かう」
 鳴神が床下へ滑り込んだ。
「ったく‥‥。鍵も掛けとかないと、マヌケが怪しんだら困るよ。ほれ、しっかりとして欲しいじゃん」
 エレンが施錠して鳴神を送り出すと、聰の声はいよいよ近づいてくる。
「たかが4,5人、何としてでも捕まえろ!」
「まっ、あたしが最後の番人って事になるんだろうね」
 少し骨の折れそうな数だが、これから最後の一芝居だ。庭でも撤退の準備が始まった。彼岸が屋根越しに空を見上げると薄く煙が立ち昇っている。白からの脱出の合図だ。意を決すると、彼岸は自分から刃にぶつかって行った。
「うわぁっ!」
 派手に転げると怯えて見せて後ずさりする。
「はっはー、俺が護っている間はここを通れると思うなよ」
 クルディアはまだ得物を振り回しているが、一人ではそう何人も止めきれない。賊はクルディアの強さを計算に入れると、二手に分かれて蔵へと走った。それを確認すると、クルディアは残った内の一人を一刀両断にした。
「あっ? アンタは自分の命と倉とどっちが大切なんだ? アッチを護っている奴等が戻ってきてあんたの安全だけでも確保できたら反撃開始だろ」
 後は茶番の筋書き通りに消化するだけだ。
「くっ、ここまで来たか。詠唱中に攻撃されたらマズイのに。こんな時に仲間がいないなんて最悪じゃん」
 エレンが蔵の前にたちはだかり、魔法の詠唱中をばっさりと切られて倒れ込む。
「きゃっ!‥‥くぅ。やっぱり駄目か‥‥」
 エレンが倒れたのを目の端に止め、聰も動いた。
(「賊の内、何名かは無事に蔵まで辿り着いたか。――――頃合だな」)
 警備体制の穴を作って賊の侵入を誘ったのも計算なら、一人の賊に気を取られた愚者を演じて賊の襲撃を許したのも目論見どおりだ。全ては手の内。
「追え!追え! 逃がすな、追んだ!」
 蔵へ向かった賊はあてて見過ごして、囮に走った賊を追跡する。後は賊共が蔵の荷を運び出すまで鬼ごっこで遊んでいれば仕事は無事に完了だ。

「いよぅ。お疲れ」
 屋敷の外では天山が着流し姿で騒ぎを見物している。通りからやって来た鷲落へ声を掛けた。逃げ出した賊を追って来た帰りのようだ。その腕からは赤く傷口が覗いている。
「これだけ派手に怪我したように見せれば立派に名誉の負傷だな、まあ護衛に失敗してる時点で名誉なんてねえか‥‥」
 もっとも、自分で浅くなでつけただけのかすり傷だ。だがここまでしておけば商家も疑うまい。鷲落が裏口に手を掛ける。そこから聰と一緒に鵺丸が顔を出した。
「エレンさんがまだのようですね」
「あの馬鹿‥‥蔵の品と一緒に浚われやがった」
 クルディアが言うと、聰の口からふっと笑い声が洩れる。
「心配は無用だろう。‥‥‥‥では、な」
 色仕掛けに掛けては遊女のエレンのことだ。手篭めにするつもりで浚ったのだろうが、逆に弄んで帰ってくることだろう。これで仕事は無事に完了だ。
「っても、ちったぁ役得がねーと、こんな危ねぇ仕事やってらんねーってーの」
 天山はカスリを取れなかったことをまだぼやいているが、過ぎたことは仕方がない。顔を見せた白がその肩を叩いて首を振る。
「そうぼやくな。次は巧くやればいい」
 そう言って踵を返した白がふと掌を開いた。そこには小さな包みが収まっている。ガラス製の櫛の細工を指でなぞり、白はほんの少しだけ微笑を覗かせた。


 その後、官吏に追われた賊はあえなく捕縛される。大半の賊が減刑を求めて罪を認めたが、蔵のギヤマンを盗んだ罪は最後まで否認を続けた。身に覚えがないと白を切り通す賊はほどなく牢に放り込まれることとなる。こうしてギヤマンの行方は闇と消えた。ただ、同時期に行われた鬼退治の依頼で無事に財宝を盗み出したとの記述が残るばかりである。