【Divina Commedia∴Purgatorio】
 |
■シリーズシナリオ
担当:Urodora
対応レベル:11〜lv
難易度:難しい
成功報酬:11 G 76 C
参加人数:10人
サポート参加人数:1人
冒険期間:08月28日〜09月05日
リプレイ公開日:2007年09月05日
|
●オープニング
★Stella
幾通りの問題があっても、全て解くことはできない。
だが、全て解けないからと、手をこまねき何もせず傍観する。
それは、誰にでもできる。
選ぶこと。
選択は意思の結実であり、自らの歩みを決めることを求める。
●煉獄
冒険者ギルドにやって来たリュミエールは、窓口に立つと少し困った表情を浮べ、少し迷ったあと言った。
「依頼がある」
その前に、彼女に起きた出来事を簡単説明しておこう。
先日の調査によって、例の箱はキエフより持ち去られたという確信を得たリュミエール。
彼女を悩ます出来事が起きた。
調査を終えて暫く経ったころ、一通の手紙が届いた。差出人は無い。
だが、愚者のカードを象った絵が添えられているとこからみて
「これは、盗まれたのがバレたかな」
封を開けて、読む文面の感想は
「あらら・・・・・・相当怒ってらっしゃるようですわね」
その出来事の結果、彼女は冒険者ギルドに足を運び、今に至る。
「じゃ、依頼について話すよ」
リュミエールは、話を始めた。
Divina Commedia
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●目的
少し複雑です。
愚者の騎士からの指示による依頼です。
依頼自体はリュミエールからのものですが、箱を盗まれたことを知った愚者が箱を取り返すまで待つ間、交換条件として指示したものです。
よって、受けたくなければ受けずに、全力で倒しに行っても構いません、呼び出せば騎士は応じます。
そのさいは、戦うことがリュミエールからの依頼となります。
ただし、戦う選択を選び負けた場合、所持しているアイテム全てと命を失う。
そのくらいの覚悟で戦ってください。
依頼の目的となることは、4つです。
全ての目的を達成することも可能ですが、現実的ではありません。
いくつ選ぶのかは、皆さんの判断しだいでしょう。
選択数によるペナルティは特にありませんので、一つだけに集中しても構いません。
■概要
1、「調査」
すでに、誘拐犯については撲滅の依頼が出ていますが
この依頼は、その誘拐犯に誘拐された人達の行方について調べること
が目的となります。
2、「探索」
前回を引き継ぐといえるものです。前回の結果から、キエフより西に箱が移動した事は
判明しています。得た情報を元に西に進むのか?
あえてキエフで情報を集めるのか、それは調査する人の意思です。
3、「退治」
こちらは、ある開拓村に現れたデビルを退治するものです。
そのデビルは、どうやら羽の生えた獣のようです。
4、「諜報」
俗に狼の騎士と呼ばれている。
ヴォルニ領主の近衛騎士団の動きについて調べます。
●情報
1、 キエフから三日弱の開拓村で起きた誘拐事件についての調査です。
調査の方法は色々あると思いますので、自由に調べてください。
2、 これについては、前回得た情報を参考にしてください。
3、 徒歩で二日程度の開拓村です。これまで出てきた場所とは無関係です。
愚者の情報によると、ある日二人の人物が村を訪ねてきました。
一人はこの暑いの黒ずくめ。
もう一人は、どこか冷たい感じのする青年だったそうです。
彼らは、村の様子を聞くと立ち去りました。
その後、すぐにデビルと蛮族の集団により村が襲撃され、一度はなんとか撃退しました。
しかし、次があった場合、守りきるのは難しいので向って警戒、場合によっては退治しろ、という事
です。
率いていたのは、翼の生えた獣のようなデビルとも聞きます。
4、 朱色の鎧と狼の旗が目印、ヴォルニ領主の近衛騎士団の動向調査です。
現在、彼らは本領より一日程度東にある砦に駐留しています。
砦といっても街と同じなので、出入りすることは普通に可能です。
愚者は、彼らがこれからどこに向かうのか、知りたいようです。
●用意したほうが良いもの
選んだ目的によると思います。
●関連事項
日数は片道徒歩で
1、三日弱
2、場所と状況による
3と4、二日程度
となります。
●その他
※登場人物
○リュミエール・テッセン
眼帯とポニーテールがトレードマークの女学者さん。
言語学のエキスパートです。かなりガサツ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●リプレイ本文
●目的1 誘拐犯
この目的を直接的に選んだものはいないため、後に譲る。
●目的2 箱を追って
「参加者」
シェリル・オレアリス(eb4803)
雑然とした空気、荒くれものどもが集まる酒場にやってきた、女。
見かけ五十路に届くかどうかのエルフ、ちらり、ちらりと向けられた目はその女の容姿よりも胸元に目をやった。
そんな視線なども気にもせず、シェリルは目的を果たすために単刀直入に聞いた。
「箱はどこなの?」
箱。
愚者のもつ魔剣の封印を司るそれは、どうやら何者かの手によって西に運ばれたらしい。だが、西といっても広い、それとなく盗んだものの影を感じつつも、確定するための情報を得ることは彼女にもまだ叶わない。
そこで出会った男。
「箱ね、箱なら、ほら」
おどけた様子で、アウトローのような格好をした男は、黒屑が積もった木箱を指さした。
それを見たシェリルは、にこりともせず、何事か唱える。
すると、破壊の力が一瞬にして箱を砕き消し去り、男は沈黙した。
「もう一度聞くわね。箱は、どこかしら?」
男は落ち着きもなく、シェリルと目を合わせない。どうやら、この男は何かを知っていると感じたシェリルは、さらに呪を唱え。
箱の在りかとは言わないが、類似する情報を手に入れた。
●目的3 黒い羽
「参加者」
シシルフィアリス・ウィゼア(ea2970)
ジェシュファ・フォース・ロッズ(eb2292)
所所楽柳(eb2918)
レイブン・シュルト(eb5584)
アーデルハイト・シュトラウス(eb5856)
ロイ・ファクト(eb5887)
エリヴィラ・アルトゥール(eb6853)
村へ出発する前、リュミエールが珍しく赤い眼帯をつけて見送りにでた。
「やれやれ、依頼料はあっち持ちとはいえ、疲れるぜ」
そんな彼女に声をかけたのは柳だ。
「嬢は筆跡で感情が読めたりするかな?」
その柳の問いにリュミエールは。
「ごめん、そっちは俺の分野ではないんだ」
その答えの後、リュミエールはシェリルに付き添うことになる。
さて、村に到着してささやかではあるが寄り添っているようにも見えるロイとエリヴィラを見て、シシル、アーデルハイト、柳達はなんともいえない表情で眺めている。
「なんというか、愛というものが足りないね」
「そうかしら、あの二人はいつもあんな感じだったような気がするわ」
柳の主張にアーデルハイトは興味がなさそうに答えた。
シシルは何も言わず、ロイがエリヴィラを押し倒す妄想をしているらしい。
その脳内を映像化することは、ここでは不可能だ。
ジェシファは、ぎこちない二人を見て、理解ができないようだし、レイブンは分かってはいるがあえて突っ込む必要もないことを知っている。
その後、とある疑問について調べた一部のメンバーは、その答えを得る。
「旅団ですか」
シシルの発した旅団。その言葉の意味を知る者は知っているし、知らない者は知らない。問題は旅団がここをなぜ守った、ということになるが、その答えは意外なところから得られた。
『訪れた者への手紙』
愚者からの送られたと思われる手紙をまとめると、このような内容のようだった。
村を襲う理由は、それほど複雑なことではない。私の旧友といって良いのかはもう分からないが、その男がデビルに生贄として捧げるためだ。
その目的を阻止するために、一度は手の物を派遣したが、生憎今回は送る余裕がない。 お前たちならば、デビル程度たやすく撃退をするだろう、期待している。
「そっけないね」
柳が言った。
「ともかく、期待はされているようだな」
ロイは、どこか鋭い目つきでその文面を見る。エリヴィラは、ロイの態度をどこか不安げな面持ちで見守る。
どうやら、訪れた二人の人物の目的は、至極単純なもののようだ。
彼らがデビル手の物であることは、愚者の手紙からして明らかだと思われる。
推測にするに、片方はデビルが変身したもので、もう片方はその付き人かもしれない。
となるとデビルがいつ襲ってくるか、そのデビルがカークリノラースであるかが焦点になりそうだった。
月夜。
夜の闇に忍び寄るものは、翼の羽ばたきをともなって訪れる。
村の周囲を障害物で囲っていたが、相手はそれを見る力技、数で押さえにきた。
刃を抜き、舞うような足裁きで斬を回避した女は、どこか冷たい微笑みを浮かべたあと言った。
「貴方では無理ね、死にたくないならどきなさい」
傍らは乙女の友である一角の獣が地を蹄で蹴る。彼女、アーデルハイトの忠告を聞かなかった蛮族の男は、暫時、血に海に倒れると息を引き取る。
嵐のような氷雪は二重奏を奏で、先陣を切った蛮族を蹴散らした。だがそこに翼あるものはいない。
シシルとジェシュファの魔法の前に、蛮族の足は止まり大多数は倒れたが、核である獣は・・・・・・ここにいた。
構えた刀が音もなく空を切る、技による旋のあと、大上段から強烈な斬撃が振り下ろされる。
ロイとエリヴィラの続けざまの剣は的を捕らえたかのように見えたが、黒い障壁に阻まれる。
「無駄だ、無駄、無駄、無駄」
あざ笑うかのようにそれは言葉を発した後、背後より剣を振るうレイブンの瞳に視点を合わせる。
焦点をぼやけた、レイブンの前に敵とおぼしき物体がみえる。振るった剣はロイを指した。
「相撃つがいい、下賎な生物め」
羽ばたきが天に昇りはじめる、その姿を見た柳は胸に添えた炎笛を振るい、叩き飛ぶ。
不意を突かれたデビルへ、シシルが飛ばした水の呪が撃つ、ジェシュファの魔法は抵抗されたようだ。
地に落ちたデビルは、怒りに叫び声をあげる。
地上では、レイブンが正気に戻っていたが、体勢を立て直すので精一杯で、切られたロイも同じく振り向く程度だ。
唯一エリヴィラが果敢に突進し、切りつけた。
切った剣先は、デビルの視界を襲う。
噴出したデビルは、さらに怒りの叫び声あげ言う。
「許さんぞ貴様ら」
「負け犬の遠吠えなんて聞きたくない、くやしいならかかってきなさいよ」
エリヴィラは、微笑み挑発するように言うのだった。
●目的4 潜入
「参加者」
ルカ・インテリジェンス(eb5195)
マクシーム・ボスホロフ(eb7876)
同じく月夜、月のないころ。
キエフから西に二日ほど進んだところにある、キエフとヴォルニの境界に立つ小さな砦。砦といっても、小さな街の中に軍が駐留しているだけのそこに、ルカとマクシームはいた。
この直前マクシームは、この近辺で起きていると思われる誘拐犯についての情報をもとに騎士との面談を求めたのだが・・・・・・。
「そのような事実はない、帰りたまえ」
「しかし、ギルドで依頼が」
「いいがかりをつけるのかね、ないというからにはない」
その態度にマクシームはかえって怪しさを感じたが、ここで追求したところで立場を危うくするだけである。
いったん彼はその場から退き、騎士だけではなく周辺で情報を集めることにした。
「それにしても何やら砦内が物々しいですな、随分大勢の騎士の方々が配備されておるようですが」
人のよさそうな警備兵をみつけたマクシームは、そう声をかけた。
「んだね、どうやらこれからどっかにいくみたいだよ」
「それはそれは、いったいどこに行くのですかな」
マクシームの問いに警備兵は。
「俺のように下っ端は知らないよ、あの騎士団は領主様の近衛だからねえ」
と、答えるのだった。
そのあとも情報を探したマクシームだったが、騎士団の動向についてはめぼしいものは手にはいらない。
ただし。
「まあ、直接的とはいえないけれど、砦の布陣は分かったので、合格点をもらえそうかな」
ルカと合流したマクシームはそう切り出した。
「落第すれすれだけど、合格。とにかく、やっぱりここは潜入するしかないようね」
「そのようだ、私はサポートに回るとしよう、地図は描いておいた」
「後ろは任せたわよ」
「了解、努力しよう」
そして、ルカは砦の内部に潜入する。
●探索
「ってことは、やっぱりヴォルニあたりにあるんだろうな」
リュミエールはシェリルの話を聞いて言った。
「そうね、それが自然かしら」
「前から思っていたのだけれど、愚者とヴォルニ領は何の関係があるのだろう」
リュミエールは、ふと浮んだ疑問を口にした。
「眼帯さんは何か知らないの?」
「うーん。元々俺はデビルをナントカするのが目的だったからね、悪魔の門もデビルがいると文献で見て行ったのだけど、そしたら、デビルもいたようなのだけど剣があった」
「確か魔剣だったかしら」
「そうそう、魔剣使って何をするつもりなんだろうね。あの律儀な愚者さんは」
リュミエールの手には愚者から送られた金貨が数枚、鈍く光っていた。
●イグニッション
柳の燃え盛る炎は、影を撃った。
羽ばたいた獣は天に昇ると大きく一声吠える。
「下種が、このままですむと思うなよ」
体力の限界を感じだが、デビル・カークリノラースは羽ばたき己の眼下にいる者へ吐き捨てるように言った。止めをさすべく詠唱を始めようとしたウィザードたちはすでに自らの精神力が尽きたことを知りつつある。
いまだ蛮族の数は十を数え、デビルを守るかのように前衛に突撃してきた。
さらにデビルは、最後の力を振り絞るように黒炎の壁を作り出し。
「・・・・・・戦略的撤退だ」
「口だけは減らんな」
「左は任せた」
ロイとレイブンは黒炎を回り込んで切りつけようとしたが、すでに空に昇ったそれに刃は届かない。
さらに、投擲する準備をしたロイの手をエリヴィラはそっと抑えると首を振った。
「今は、みんなの傷を治すほうが大事だよ」
確かにジェシュファやシシルたちは疲労困憊であり、軽い傷を負っている、レイブンはかなり手ひどいダメージだ、村で治療するのが良いだろう。
「分かった、戻ろう」
二人の様子を見届けたアーデルハイトは、軽く肩をすくめた後ローラントに跨ると村へ駆けて行った。
●潜入
見張りをやり過ごしたルカは、どうやら資料室と思しき場所にたどり着いていた。
「騎士団の動向っと、そんなものがここにあるのかしらね」
探して見たが、食料の帳簿やらばかりのようだ。
「これじゃないわね、面倒だな。そう、そこらの雑魚を眠らせて記憶をみたほうが早いじゃない」
ルカは軽く手を叩いた。みつかったさいの危険と天秤にかけ、今はやめたようだ。
その時。
「ルカさん、そろそろ夜が明ける」
マクシームの声がする。
「もう、何かないかな」
ルカの視線にとまったのは。
「食料輸送ね・・・・・・。こんなに大量に運ぶってことは、当然それに伴って」
ルカの手には、ヴォルニの中心ヴォルニフよりさらに西に進んだ区域への食料輸送の指示書が握られていた。
●まとめ
それでは、これまでの得た情報をシシルの手記から最後にまとめておく。
『悪魔の門』
愚者の騎士が手に入れた魔剣の安置されていた場所、同時にそれはデビルを封印していた。
魔剣の効果は未知数だが、強力。愚者が何のためにそれを求めたかはいまだ不明です。
『愚者の騎士』
蒼い鎧の騎士、鉄仮面ではないが、面頬を下げているため素顔はよく分からない。
声の感じからして、それほど若くはないかも。二刀流。
『風の旅団』
愚者の配下である、イレーネの指揮する忍者を主とした傭兵団。イレーネは愚者ラヴ? 妹か姉に似た顔の人がいる。
『メティオス卿』
愚者の騎士と懇意の白のクレリック、元はヴォルニ領の要職につくものだった?
どうやら、情報を統合すると、前領主の子息と関係しているみたい。
『狼の騎士』
朱色の鎧、ヴォルニ領主の近衛騎士団。率いる将の名はバルタザールというドワーフらしい。
以上
続