【灯 心の灯火】 灯りを守れ

■シリーズシナリオ


担当:夢村円

対応レベル:4〜8lv

難易度:難しい

成功報酬:2 G 88 C

参加人数:8人

サポート参加人数:-人

冒険期間:02月03日〜02月13日

リプレイ公開日:2005年02月09日

●オープニング

 その日、北の聖母亭は一人の客を迎えた。
「お嬢さん、大事な話があるんだが、ちょっといいかい?」
 誰であろうと聖母亭の扉を開けばそれはお客。レティシアは笑顔で出迎えた。
「ランドルドさん、いらっしゃい」
 ランドルドと呼ばれた男も笑顔で答える。
 だが、その表情はレティシアの笑顔が天使の笑顔だとすれば暗い、どす黒い悪魔のそれだった。
「お嬢さん、実は‥‥大事な話があるんだ。二人が亡くなってもう一月になるしそろそろ、話してもいい頃かと思ってね」
「? なんでしょう?」
 首を傾げた彼女の前に、一枚の羊皮紙が差し出された。レティシアは目を擦った。それにはこう書いてあったのだ。
『借用書』と。
「借用書? これは一体?」
 突然の話に目を瞬かせるレティシアにランドルドはまるで同情するかのような優しいそぶりと口調で、ゆっくりと語りだした。
「この宿を増築する話があったんだと聞いているかい? ほら、そっちの庭のほうに酒場と食堂を増築すると兄さんが言ってな、その為の資金をワシが貸したんだよ」
 これがその借用書だ、と彼は言った。兄のサインもほら、ここに。と指差して。
「その金は既に渡してあった。だが、どうやら、その金を持ったまま二人は殺されたらしいな。金目当ての泥棒のせいだったのかもしれん。可哀想に‥‥」
 振るえて言葉も出ないレティシアに、追い討ちをかけるようにランドルドの言葉が響いた。
「あんたの手元には金は無いかもしれん、だが、あんたの兄さんに貸した金は、貸した金だ。返してもらうよ。この宿を売ってでも‥‥」
「そ・そんな‥‥」
 兄の借金、それが盗まれた、どれを取っても初耳だったが、何よりも彼女には宿屋を手放さなければならないかもしれない。それが‥‥ショックだった。
「いいかい。期限は3月末。それまでに金が用意できないときは‥‥ここを立ち退いてもらうよ」
「お願いです。もう少し時間を下さい。まだ、私はこの宿を始めたばかりでそんなお金は‥‥」
 縋りつくようなレティシアの言葉、目に浮かべた涙に心を動かされる、そんな男ではランドルドは無かった。
「ダメだ。ワシも商売でな。それがイヤなら金を作ることだ。100G 利子はとりあえずまけておいてやろう。いいな」
 立ち上がったランドルドにはもう優しいそぶりや目線などは、もう無い。
 冷徹な高利貸しの目でレティシアを見つめ、宿の中を値踏みするように見つめる。
 その時だった。
「う‥‥う‥‥な、何だお前は!」
 いきなりランドルドは後ずさった。手に持った杖で空中の何かを払う。
「よせ! 近づくな!! 止めろ!!」
「兄さん?」
「くそ! まだゴーストがおったのか! いいか、借金は借金だ! 必ず返してもらうからな、忘れるな!」
 BANN!
 ランドルドはそれだけ言うと逃げるように飛び出して行った。
 いや、実際に逃げて行ったのだろう。
 空中に浮かぶ存在はレティシアには薄い影にしか見えない。
 それが、誰かは解っている。
「兄さん、ありがとう‥‥でも、私はこれから‥‥どうしたらいいの‥‥」
 答えは、誰からも返らなかった。

「と、言うわけでな。それ以来レティシアはすっかりふさぎ込んじまったんだ。身体の調子も良くないらしい」
 旅の商人は何度目かのギルドを訪れそう告げた。
「後一月かそこいらで100Gを稼ぎ出すなんて無理だと、俺は思うしあいつも解ってると思う。でも、宿屋を休むわけにはいかない、と今日も一人で仕事をしてるんだ」
 常連客が金を貸してやることが出来ないわけでも無い。無いが、それをレティシアは拒んでいるという。
『ギリギリまで頑張ってみます。きっと、神と両親と、兄さんが助けてくれますから‥‥』
「神が、何でも助けてくれるっていうんなら世の中は簡単なんだがな」
 あれから、ランドルドの手のものが時々、嫌がらせに来る。セイラムの街でまた幽霊の噂も広がり始めた。
 今、常連客たちにできるのは彼女の心を助けてくれる仲間を呼んでやることだけだ。
 そうして彼はここに立っている。
「あいつを、そしてあの宿を助けてやってくれ。頼む」
 冒険者はその依頼を黙って聞いていた。

「私は、守りたい。母さんと兄さんが守り、そして眠るこの宿を‥‥」


 さて、その頃キャメロットの冒険者ギルドの前に一人の男が立った。
「ここが、冒険者ギルドか‥‥」
 ドンドンドン!
 割れるような音が扉を叩いている‥‥。

●今回の参加者

 ea0763 天那岐 蒼司(30歳・♂・武道家・人間・華仙教大国)
 ea1390 リース・マナトゥース(28歳・♀・神聖騎士・人間・イギリス王国)
 ea2765 ヴァージニア・レヴィン(21歳・♀・バード・エルフ・イギリス王国)
 ea3441 リト・フェリーユ(20歳・♀・ウィザード・エルフ・ノルマン王国)
 ea3731 ジェームス・モンド(56歳・♂・神聖騎士・人間・イギリス王国)
 ea4818 ステラマリス・ディエクエス(36歳・♀・クレリック・人間・神聖ローマ帝国)
 ea5235 ファーラ・コーウィン(49歳・♀・ファイター・人間・ノルマン王国)
 ea5556 フィーナ・ウィンスレット(22歳・♀・ウィザード・エルフ・イギリス王国)

●リプレイ本文

 今日も北の聖母亭に明かりが灯る。
 人を安らがせる灯火が‥‥。

「いつもお世話になってばかりですみません」
 そう言ってレティシアは頭を下げた。既に着替えて仕事を始める冒険者達は、苦笑する。
「そんなこと気にする事はありませんよ」
「そうだ。無理はするなよ、レティシア‥‥あンたが倒れでもしたら、皆が心配する‥‥」
 リース・マナトゥース(ea1390)は優しく手を取り、天那岐蒼司(ea0763)はレティシアの頭を撫でる。
 家族のような冒険者達にレティシアは頷いた。
「ほら、シチュー煮えたぞ。運んでくれ」
 厨房からかかるジェームス・モンド(ea3731)の声にフィーナ・ウィンスレット(ea5556)も配膳を手伝う。
 着いた早々忙しくて、話したい事は後回しになりそうだった
 トントン!
 お客が来たようだ。優しいノックにレティシアは扉を開けた。
「お帰りなさい。北の聖母亭へようこそ‥‥!」
「こ、こんにちは‥‥」
 よろめき入ってきた女性に皆は目を瞬かせた。駆け寄ったレティシアに彼女は抱きついている。
「どうしたんです? 一体?」
「お腹すいた。何か‥‥食べさせて」
 がくっ。崩れ落ちた身体を蒼司は抱きとめて椅子へ運んだ。ヴァージニア・レヴィン(ea2765)は竪琴の手を止めリト・フェリーユ(ea3441)も厨房へ駆け込んだ。
 やがて運ばれたシチューを彼女は喉へ流し込んでいた。無言で。
「どうしたんです?」
 と問いかけかけた時、また扉が開いた。若い冒険者達が大勢入ってくる。
 どうやら彼女と顔見知り?
 そう思った時フィーナはその中に一人、見知った顔を見つけた。
(「あっ!」)
 目配せする友は、仲間を紹介し挨拶する。そして‥‥彼らは自分達の目的を正直に告げたのだった。
「ランドルド氏よりゴーストの件を依頼されて参りました」
 と。
 宿を止めさせろとランドルドが依頼したと知りレティシアの顔は暗く翳る。それに追い討ちをかけたのは一人の若者の言葉だった。
「貴女は本当にこの宿を続けていくのですか? 一人でもやっていけるのですか?」
 声音厳しく、声も鋭い。
「おい!」
 追い詰めるような言葉にジェームスは庇おうと手を伸ばすが、それを制したのはレティシア自身だった。
「はい。今は皆さんに甘えてばかりですけど、私はここで灯し続けたいんです。宿の灯りを‥‥」
 毅然とした目で微笑むその姿はもう、立派に宿の女主人で冒険者達に止める言葉は無かった。
 そして‥‥返ってきた返事は
「僕達も手伝うよ。信じてくれるかい?」
 笑顔と差し出された手だった。
「はい、ありがとう‥‥ございます」
 手を握り合い、涙を流すレティシアの肩をステラマリス・ディエクエス(ea4818)は母親のように優しく抱きしめた。
 その姿を冒険者達はそれぞれの思いを抱いて見つめていた。

 新たなる冒険者の登場後、ヴァージニアは仲間達を前に言った。
「はっきり言うわ。実は私の友達もランドルドの依頼を受けているの」
「さっきの人も私の知り合いです。信用して良い方ですから」
 そう言ったのはフィーナで、二人は友からの情報、レティシアを修道院へ返せ、そしてある物を探せと言われている事を改めて告げる。
「やはり、何かあるからここを欲しがっているんだな」
 ジェームスの意見に全員が同意見だ。
「鍵、でしょうか? やはり」
「でも、あれは普通の鍵だったぞ」
 気になってジェームスは一度借りて調べてみたのだ、でも特に細工は見つからなかった。
「私が見た鍵と同じなのでしょうか‥‥」
 リト以外の者が見ていないからそれについては頷けない。でも借金の事も含めて心配は多い。
「私達がお金を出す、と言っても受取らないのでしょうね」
「とにかく、借金の事は行ったファーラさんが戻ってきてから考えましょう。まずはレティシアを休ませて、あの人達と一緒に『変わったもの』を捜す。私達の全力で」
 フィーナの言葉に仲間達は立ち上がる。ここを守りたい。その気持ちを抱いて。

「だから、それほどの借金が本当にあったのか、確認させて下さいませ」
 彼女の勢いにランドルドの部下もたじたじだった。
 奥に通された女戦士の前に腹を突き出した男が現れたのはかなり経ってからだ。
「アンタは何者だね? 突然」
 彼に女戦士は精一杯の礼を取る。
「失礼いたします。私ファーラ・コーウィン(ea5235)と申します。レティシアの後見人のようなものです」
「ほお‥‥」
 ランドルドの頬に薄笑いが浮かぶ。嫌な男と感じながらも彼女は冷静にランドルドに目的を告げた。
「本当に100Gもの借金があるか確認したいのですが、借用書を見せて頂けないでしょうか?」
「お疑いになられるのかな? 私を?」
「いえ、別にそういうわけでは‥‥」
 ある、とは言えず手を降るファーラにランドルドはまあいいでしょう。と書類を棚から引き出した。
 借用書にはレティシアの兄の名前が書いてはあるが‥‥本人の物であるとも無いとも断じ得なかった。
 一度見せて貰ったサインと比較するには知識が足りない。
「何か、ご不明の点でもおありで?」
 早く帰れ、という笑顔にファーラは無理を悟ってその場を立った。あれは偽物、その直感を感じながら‥‥。

 昼下がりのホールにヴァージニアの優しい調べが流れる。
 柔らかい優しい音色だ。心を洗うような‥‥。
 さっきまで彼女とリースは借金を自分達でお金を出し合ってなんとかしよう、とレティシアを説得していた。
 だが、彼女は頑としてそれを聞こうとはしなかった。
「これ以上、ご迷惑はかけられません」
(「本当に、もう頑固なんだから‥‥」)
 ならせめて、と彼女は竪琴を弾いた。彼女の為に、宿屋の人々の為に。
 この歌が少しでも安らぎになりますように‥‥。
 いつの間にかテーブルで疲れて眠ってしまったレティシアに、ステラマリスとリースはそっと毛布をかけた。

「さて、と‥‥」
 フィーナは腕を捲くって庭に出る。ステラマリスと冒険者も一緒だ。
「‥‥丁寧に手入れされているねえ」
 兎好きの魔法使いの言葉に皆は頷いた。
 暇な時間ランドルドの捜している『変わった物』をまずは探してみる事にしたのだ。
 鍵に仕掛けがないなら『それ』はきっと鍵で開ける物の筈。さらにフィーナは
「お母様が預かっていらしたのなら彼女のテリトリーにあると思います」
 そうアドバイスして母親の動線をレティシアに確認した。毎日のように花壇を手入れしていたと彼女は言う。
 自室には無かった、厨房は人目につきすぎる。
 ならば‥‥。というわけだ。
 広い庭の一角には手入れされていた小さな花壇があった。端には何故か十字架が立てられていて。
(「どうしてかしら」)
 フィーナとステラマリスは首を傾げた。まあ母上はクレリックだったのだからそれほど不思議ではないか‥‥
 そんな事を考えながら花壇を調べていた彼女達はある場所を指し、声を上げる冒険者に気付いた
「ねえ、そこのレンガ変じゃないかい?」
「えっ?」
 そこに全員が目を送った。花壇を取り巻く干しレンガ。その一つが土で汚れているが確かに違っている。
「なんでしょう。一体?」
 ステラマリスはそれを手に取った。服の端で擦ってみると‥‥
「レンガじゃない。これ銀じゃないですか?」
 変色しているが‥‥確かに。彼女達は目を合わせ、頷いた。
「「「「皆に見せてみよう!」」」」

「これが、変わった物か?」
 おそらくと頷く仲間の中、レティシアさえもこれを始めて見た。という顔をしていた。
 綺麗に拭うとそれは美しい細工の銀の塊になった。
 縦横斜めに返してみると‥‥鍵穴が二つ。つまりは箱だ。
「これは多分、二つに鍵を同時に回さないと開かないですね」
 学問の知識でフィーナが告げた言葉をリトは噛み締めていた。
「二つの鍵‥‥一つはレティシアさんの、そしてもう一つは‥‥」
 思い出すある場所で見たある鍵。まさか‥‥
 ドンドンドン!!
 音が聞こえる。客ではない。扉を壊さんばかりの愛の無い音だ。
 レティシアが一歩前に出て、扉に手を触れると‥‥
「キャア!」
 開くのを待たず扉が開き、押し倒されるように彼女は後ろに転んだ。
 同時になだれ込んでくる男達。
「誰だ!」
 蒼司はレティシアを背に庇うが男達は声を荒げ、椅子を蹴り凄んで見せる。
「俺達はランドルド様の使いよ」
「借金の利子を貰いに来たんだよ。溜まってる利子、100Gをな」
 話が違う。レティシアの顔色が変わった。利子が100G?
「そんな、利子はまけると‥‥」
 力の無い言葉に男達はにやり笑う。
「さあ、そんな話は知らねえな。無ければ金目の物を頂いていくさ」
「お! いいもんがある!」
「止めろ!」
 机の銀の箱に男達が気付く。手を伸ばしかけたゴロツキにジェームスが剣を抜きかけた時‥‥『彼』が現れた。
「な、なんだ。こいつは!」
 ぶん!
 無意味に剣で攻撃を続ける男よりも冒険者達は『彼』を見つめた。
「‥‥これがゴースト」
 前と変わらぬ悲しい目で、それでも妹を守ろうと『彼』は剣を持つ男に向けて手を伸ばす。
「待って!」
 妹の静止に一瞬『彼』は動きを止めた。その時だ。
 ビュン!
 薄三日月の刃が部屋の外から襲う。『彼』を狙って。
『グッ‥‥』
「何?」
 フィーナは外を見た。ウインドスラッシュ。風の刃は正確に『彼』を狙い打っていた。
 一瞬動きを止めた後『彼』は外へと飛び出して行く。
 冒険者達も半瞬遅れて外へと駆け出した。そこに術者に向かい手を伸ばす『彼』の姿が‥‥
「う・うわ! 止めろ!」
 そんな静止の言葉は怒りに我を忘れたゴーストに聞こえよう筈も無い。
 ゴースト、いやレイスの指先は術者から冷たい力で命を奪いかけていた。
「お、俺は‥‥」
 彼は抵抗を試みているが力が、手が力を失いかけているこのままでは危ない。
「止めて下さい。彼は冒険者。私達の仲間なのです」
 ヴァージニアは友の言葉を聞き、レティシアに呼びかけた。
「レティ! 彼を守って。幽霊は例え貴女の為とはいえ人を襲えば退治しなければいけなくなるわ!」
 言葉と同時にレティシアは駆け寄った、倒れた魔法使いを庇うように寄り添い兄を見つめる。
「止めて。これ以上‥‥誰も苦しめたくない。兄さん!」
『レティシア‥‥』
『聞こえる? レティシアは私達が守るから、信じて‥‥』
 テレパシーの声が彼に聞こえたかどうかは解らない。ただ『彼』の手が攻撃してくる事はもう無かった。
「良かった‥‥」
 見詰め合う兄妹に彼らは声をかけなかった。見守っていた。だから、油断も生まれる。
「く、くそっ!」
 男の一人がテーブルの上のそれを掴んだ事に気付くのに一瞬遅れたのだ。
「しまった!」
 逃げる男をリトの呪文が、ジェームスと蒼司が追いかけようとする。だが‥‥それより早く
 キュン!
「往生際が悪いよ」
 氷の棺が外へ飛び出した男を捕らえる。魔法をかけた少年もまた冒険者だった。
「皆揃ったみたいだね。ねえ、悪巧みといかないかい?」
 ランドルド側の情報を持ってきたと彼は笑う。
 頷き合うと魔法使いを抱き上げ、男達を縛り彼らは聖母亭の中へと戻る。
 いつの間にか『彼』は姿を消していた‥‥。

「あの証文は多分、偽物よ」
「僕らが、あいつらを‥‥」
「じゃあ、偽物の鍵を」
 彼らの会話は夜遅くまで続いていた。

 翌日、厨房ではファーラのお料理教室真っ最中。
「ねえ、100G、正々堂々稼ぎませんか? 常連さんに協力して貰って小さなお祭りみたいなのをやるの。出店とか要らなくなった物を売ったりとか」
「それは面白そうね」
 穏やかな女性達の笑顔と共に流れる静かな時。昨日の夜とは大違いだ。
 暗い気分も少し紛れる。
「私達もできるかぎりお手伝いしますから‥‥無理はしないで下さいね」
 リースの言葉にフィーナもリトも、ステラマリスも頷いた。
 それを見守る男達と竪琴の音色も優しい。
「はい、ありがとうございます」
 磨かれた銀の箱がカウンターの上で静かに光っている。

 だがその時、冒険者の誰もが、レティシアでさえも感じていた。
 灯りを消そうと近づいてくる闇の気配を‥‥。