玄武の章
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■シリーズシナリオ
担当:ゆうきつかさ
対応レベル:12〜18lv
難易度:難しい
成功報酬:6 G 65 C
参加人数:12人
サポート参加人数:-人
冒険期間:06月21日〜06月26日
リプレイ公開日:2006年06月29日
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●オープニング
●九千坊邸
「東に青龍‥‥、南に朱雀‥‥、西に白虎‥‥、北に玄武‥‥、そして中央麒麟。すべての首領がここに集い、12の欠片が揃っている‥‥。お前達をここに呼んだのは他でもない。わしらを狙う輩達の存在だ。奴らの目的は12の欠片‥‥。いや、正確にはアレじゃろうな」
のんびりとお茶をすすりながら、九千坊が新鮮なキュウリをポリッと食べる。
何者かによって五輪祭が妨害されていると言う話を聞き、わざわざ長崎からやって来たのだが、その頃からプツリと襲撃がなくなったため、今までの出来事から敵の目的を考えてみる事にした。
「‥‥アレか」
河童忍軍に伝わる秘宝の存在が脳裏を過ぎり、ゴルゴが疲れた様子で溜息をつく。
「‥‥なるほど。そういう事ね」
納得した様子で頭を抱え、朱雀が悔しそうに壁を叩く。
石版の欠片は全部で17枚。
‥‥12支と四神(+麒麟)。
全ての欠片が揃った時、何かが起こるといわれている。
「敵の目的は私達のアジトを探る事‥‥。つまり5枚の欠片を手に入れるため、わざと目立つように襲撃を仕掛け、わたくし達の手下がアジトに報告に行く機会を待っていたというわけね?」
敵の襲撃ポイントをひとつずつ地図に記していき、白虎が首領のアジトがある場所に置物を置く。
五輪祭でのミスが続き多くの麒麟衆が処分された事を考えると、敵側にある程度の情報が漏れていた可能性が高い。
「つーか、お前等だけで話を進めるんじゃねぇ! 悪いが俺のところはほとんど襲撃なんてなかったぞ。‥‥やっぱりアレじゃねぇか? 信頼度の違いって奴さ。俺は誰からも好かれているからな♪」
一番襲撃の多かったゴルゴを顔を見つめ、玄武が勝ち誇った様子で胸を張る。
「‥‥残念だが、それは違う。お前の場合は隙だらけだったから、すぐにアジトの場所が分かっただけだ」
呆れた様子で溜息をつきながら、ゴルゴがボソリと呟いた。
「うぐっ‥‥。そ、そ、そんな事はねぇぞ‥‥多分」
ゴルゴに痛い所を突かれたため、玄武がガックリと肩を落とす。
「とにかくじゃ‥‥、わしらのアジトが分かってしまった以上、奴等が襲撃してくるのもすぐじゃろ。五輪祭の勝者が決まった以上、儀式を早める必要がありそうじゃな」
険しい表情を浮かべながら、九千坊がキュウリをかじる。
今までの五輪祭では各首領が九千坊に勝つ事が出来なかったため、総首領が交代する事はなかったが、今回はそういうわけにも行きそうにない。
「‥‥馬鹿らしい。こんな時に欠片を掛けて戦うのか?」
九千坊の考えに賛同する事が出来ないのか、玄武が愚痴をこぼして欠片を置く。
‥‥卯、酉、亥の欠片。
玄武衆が手に入れた勝利の証。
「正確には敵を誘き寄せるだろ?」
九千坊の真意を悟り、ゴルゴがフンと鼻で鳴らして欠片を置いた。
‥‥子と辰の欠片。
ゴルゴにとっては納得の行かない数である。
「それじゃ、あたしも本気を出そうかねぇ。いつまでも子猫ちゃんじゃいられないし‥‥」
含みのある笑みを浮かべ、朱雀が欠片を置いていく。
‥‥寅と申の欠片。
この欠片を見るたび、朱雀は悔しさで胸がいっぱいになる。
「‥‥手加減はしませんよ」
瞳をキラリと輝かせ、白虎が欠片を置いた。
丑、巳、午、羊、戌の欠片。
彼女が最も総首領に近い立場にいる。
「まずは玄武の欠片を手に入れる事じゃ。玄武の試練はみっつある。亀の甲羅を背負って頂上を目指す亀の試練。毒蛇に噛まれて解毒剤を懸けて戦う蛇の試練、首領を相手に戦う玄武の試練となっている。玄武衆が欠片を手に入れる事が出来なかったとしても解散するような事はないが、不名誉な事じゃから頑張るように伝えてくれ」
そう言って九千坊が立ち上がる。
新しいキュウリを取りに行くために‥‥。
●リプレイ本文
●亀の試練
「わしが玄武衆の武僧、錬金であーーーる‥‥。いやー、このフレーズも、随分と久しぶりじゃな。今度の試練は総首領を決めるためのものか。我らが首領、玄武の為に一肌脱ごうぞ!」
苦笑いを浮かべながら、錬金(ea4568)が玄武と固い握手をかわす。
玄武のアジトは山の中腹にある掘っ立て小屋なのだが、それは単なるカモフラージュで本当のアジトは蟻の巣状に張り巡らせた地下にある。
「おおっ、よく来てくれたなっ! つーか、アジトに来るのは初めてだっけか? 俺が河童忍軍の首領になれるように応援してくれよなっ!」
満面の笑みを浮かべながら、玄武が金の背中を叩く。
最近、いい事でもあったのか、やけに上機嫌である。
「しかし‥‥、こんな方法で次の総首領を決めてしまっても、河童忍軍はホントに良いのか? ‥‥ほら、よくいるじゃろ? キャラとしては面白いが、こいつにだけはリーダをやらせちゃいかん、と言う奴が‥‥。一歩間違うと河童忍軍が河童コスプレ忍軍に早変わりじゃぞ」
何処か遠くを見つめながら、金が大きな溜息をつく。
「確かにそういう事ってあるよなぁ‥‥って、俺かよっ!」
一瞬、納得した表情を浮かべた後、玄武が慌てた様子でツッコミを入れる。
玄武としては紙芝居にありがちなヒーロー物の忍者をイメージしているのだが、ほとんどの部下達には理解が得られていない。
「何やら難しい情勢のようですが、京都で巫女としての修行を積んだこの身、朱雀衆の勝利を祈願して、一曲舞わせて頂きますぞ」
朱雀衆の士気を高めるため、ルミリア・ザナックス(ea5298)が神楽舞を踊る。
河童忍軍が謎の集団に狙われている事もあり、河童忍者達の表情は暗い。
「暗い気持ちを振り払うためにも、五輪祭を成功させなくてはなりませんね」
6番とか書かれた甲羅を背負い、南天流香(ea2476)が気合を入れた。
今回の試練は甲羅を背負って山頂まで登る事が出来れば勝ちなので、玄武衆でなくても勝ち目はある。
「‥‥そろそろ時間のようですね。皆さん、恨みっこなしですからね」
麒麟衆の審判によって引かれた線の前に立ち、音無藤丸(ea7755)が流香と同じ番号の書かれた甲羅を背負う。
甲羅は番号ごとに重さが違うだけなので、同じ番号の甲羅がいくつもある。
「はっはっはっはー。わしと言えば甲羅、甲羅と言えばわしじゃ! 昔、試練失敗の罰として重い甲羅を背負っておったのは伊達ではないぞおおおおおっ!」
スッポン鍋とマムシ酒を飲んで気合を入れ、金が試練開始の合図とともに、5番の甲羅を背負って山を登っていく。
山頂までの道のりは険しく、身体能力が高くなければ、途中で脱落してしまう。
「そんな事をしても時間が掛かるだけですわ」
リトルフライを使って飛び上がり、流香が頂上を目指して飛んでいく。
それと同時に何処からか弓矢が飛び、流香が鎖分銅を使って攻撃を避ける。
「こ、これは敵の攻撃っ!? でも、何処からっ!?」
疾走の術を使って流香に追いつき、藤丸が分身の術を使ってわざと攻撃を喰らう。
「今が試練中である事を忘れるなっ! 敵の相手は仲間達がしてくれるっ!」
藤丸達が敵の相手をしているうちに、ルミリアがオーラエリベイションを使ってピンクのオーラを漂わせる。
「し、しまった!? 今からじゃ、間に合わないっ!?」
敵の放った弓矢を弾いているうちに最下位になってしまったため、藤丸がハッとした表情を浮かべて山を登る。
玄武達のおかげで敵からの攻撃は無くなったが、いまからルミリア達に追いつくのは難しい。
「白虎さんのためにも負けるわけには行かないんですっ!」
ライトニングアーマーを使って藤丸に攻撃を仕掛け、流香が再びリトルフライを発動させる。
藤丸は分身の術を使って流香の攻撃をかわし、雄叫びを上げて疾走の術を発動させた。
「ぬおおおおおおおおおっ! こ、このままでは追いつかれてしまうっ!? 全力でダッシュじゃああああああっ!」
驚いた様子で血反吐を吐きながら、金が飛び跳ねるようにして山を登っていく。
山頂にある玄武旗を掴み取れば勝ちになるため、最後まで気の抜けない状況である事は間違いない。
「こ、ここで負けるわけには行かないのだっ! ファイトぉーーいっぱぁああああつ!!」
河童のハナや太助の声援に腕を突き上げて応え、ルミリアが金を踏み台にして玄武旗をガシィッと掴む。
勝者の証である玄武の旗を‥‥。
●蛇の試練
「‥‥よもや、再びこの地を踏むとは思ってもいませんでしたが‥‥。とにかく、ここに踏み込んだ以上は、ルミリアさんや朱雀女史の為、そしてごるびー達の為にレンタルでない劇場を手に入れる為にも正々堂々と頑張らねば‥‥」
自分自身に言い聞かせるようにしながら、三笠明信(ea1628)が気合を入れる。
蛇の試練は洞窟の中に放たれた蛇に噛まれて我慢し続ける試練で、いつまでも我慢していると途中で死んでしまう。
「‥‥今まで、散った仲間の為にも、この勝利を皆(えろがっぱーず)に捧げます」
次々と散っていったえろがっぱーずの面子を思い浮かべ、ルーラス・エルミナス(ea0282)が拳をギュッと握り締める。
普段から玄武がえろがっぱーずと関わりを持っているため、彼がリーダーだと思い込んでいるらしい。
「みんな、気合が入っているわね‥‥。わたくし達も頑張らないとね」
フリルのついたパラソルの下でのんびりと紅茶を飲みながら、白虎が参加者達を見つめてニコリと笑う。
「ご、ごめんなさいです〜。あの、その、ごめんなさい」
その言葉に何か深い意味があると思ったのか、南天桃(ea6195)がペコリと頭を下げる。
「あっ、そういう意味じゃないの。えっと‥‥、気にしなくていいのよ」
ハッとした表情を浮かべ、白虎が慌てて桃を慰めた。
「まあまあ、そんなに熱くなっても、毒の回りが早くなるだけでござるぞ。拙者の作った料理を食べて、少し落ち着くでござる」
苦笑いを浮かべながら、沖鷹又三郎(ea5927)が特製の料理を配っていく。
今回の料理は胡瓜のピクルスで、上物のワインを添えている。
「いえ、やるからには侍の意地があります。‥‥命懸けでやらせてもらいます」
呼吸を落ち着かせて瞑想を行う事で精神を集中させ、明信が右腕を差し出して蛇に自分の腕を噛み付かせた。
次の瞬間、明信の右腕に激痛が走り、彼の悲鳴が洞窟全体に響く。
「うぐっ‥‥、これは効くでござるなぁ。まさかアンチドートが禁止だったとは‥‥。まぁ、根性を試す試練で魔法が禁止されているのも当然かも知れぬが‥‥ぐああああ」
蛇に噛まれるまでの間は麒麟衆が監視していたため、又三郎が神聖魔法を使えず悲鳴を上げる。
右腕から回った蛇の毒は徐々に又三郎の腕を蝕んでいき、彼の右腕をどす黒く変色させていく。
「が、頑張らなきゃ‥‥! この程度の毒で‥‥きゃああああ!」
予想以上に毒の回りが早かったため、桃が悲鳴を上げて右腕を掴む。
蛇の毒は身体を激しく動かすたびに回りやすくなるため、ずっと我慢している事しか桃達には出来ない。
「まだだ、まだ負けんっ! まだ、俺は、彼らの目指すゴールに立っていない。立て、立つんだああああ」
右腕を突き上げるようにして雄叫びを上げ、ルーラスが必死になって激痛に耐える。
既に蛇の毒はルーラスの右肩にまで達しており、全身から噴き出した汗が止まらない。
「も、もう駄目っ!」
今にも泣きそうな表情を浮かべ、桃が解毒剤の入った壷を掴む。
試練には脱落してしまったが、このまま命を失うよりはマシである。
「こ、このままでは死んでしまうでござる‥‥。せ、せめて胡瓜だけでも使えれば‥‥」
試練の前に没収された胡瓜を見つめ、又三郎が悔しそうな表情を浮かべて壷を掴む。
胡瓜を使用する事が出来れば、右腕の代わりに噛ませるつもりでいたが、それほど玄武の試練は甘くなかった。
「まとりょーしかさん、愛すべきペット達、そして、勇敢に散った、えろがっぱーずのみんな‥‥。俺に力をおおおおおおおおおおおおおおおお!」
毒のせいで朦朧とする意識の中、ルーラスが雄叫びをあげてぱたりと倒れる。
どうやら雄叫びを上げたせいで、一気に毒が回ったらしい。
「か、勝った‥‥。や、やりましたよ‥‥ルミリアさん‥‥」
心配して駆け寄ってきたルミリアに気づき、明信が笑顔を浮かべて眠りについた。
●玄武の試練
「青龍衆は俺と新入りの二人だけかよ。‥‥流石に無理があるぞ、ゴルゴの旦那」
疲れた様子で溜息をつきながら、龍深城我斬(ea0031)が愚痴をこぼす。
玄武の試練は掘っ立て小屋のまわりで行われる事になったのだが、三日月の仮面を被れば玄武に化ける事が出来るため、その中に敵が紛れ込んでいても分かり難い。
「‥‥青龍衆は少数精鋭だ。人数が多けりゃいいってわけじゃない」
クールな表情を浮かべながら、ゴルゴが我斬の背後に立つ。
相変わらず気配を消すのが上手いため、背後に立つまで気づかなかった。
「あら? それって、わたくし達の事かしら?」
含みのある笑みを浮かべながら、白虎が瞳をキラリと輝かせる。
ふたりの間にはバチバチと火花が散っており、今にも殺し合いが始まりそうな雰囲気だ。
「おいおい、こんな所で喧嘩するのは止してくれ。ただでさえ妙な敵が現れたせいでピリピリとしているんだから‥‥」
険悪なムードが辺りに漂ってきたため、南天輝(ea2557)が爽やかに笑う。
敵の目的は各首領の暗殺なので、同士討ちなどすれば敵の思う壺である。
「ふふっ‥‥、そうね。ほとんどの欠片を集めた事で、白虎衆の勝利は決まっているもの‥‥。それが答えよ、青龍さん」
勝ち誇った様子で笑みを浮かべ、白虎がパタパタと扇子を扇ぐ。
ゴルゴは不機嫌そうな表情を浮かべているが、白虎と戦うつもりがないのか、そのまま舌打ちしたあと姿を消した。
「まったく‥‥、ふたりとも血の気が多いねぇ〜。まぁ、玄ちゃんも別の意味で元気なようだけど♪」
冗談まじりに微笑みながら、山浦とき和(ea3809)が玄武と腕を組む。
玄武は恥ずかしそうにしていたが、まんざらでもないようだ。
「‥‥そろそろ試練を始めようじゃないか。影武者達も準備が出来たようだしな」
玄武と同じような仮面を被った影武者が現れたため、デュラン・ハイアット(ea0042)がニヤリと笑う。
彼の横には何故か朱雀が立っているが、一緒に戦うと言うわけではないらしい。
「随分と気合が入っているな。何か策があるようだが‥‥」
苦笑いを浮かべながら、輝がデュランの肩を叩く。
デュランは何も答えようとしないが、この様子では確実に玄武を捕らえる方法があるのだろう。
「まぁ、楽しみにしておけ。きっと‥‥、面白いものが見れるぞ」
ズラリと並んだ玄武を見つめ、デュランが怪しくニヤリと笑う。
それと同時に麒麟衆の審判が右手を上げ、試練の開始を宣言する。
「お前が何を考えているのか分からないが、俺には影武者を見分ける術は無い。行け、トロ石っ! 俺以外は誰でも構わんから甘えまくってこいっ!」
すぐさまトロ石を嗾け、我斬が玄武達の逃げ道を塞ぐ。
しかし、玄武はトロ石の出現にも動揺せず、地面を蹴って木に登る。
「ふっ‥‥、やはりな。だが、これを見ても冷静でいられるかな? おい、玄武っ! これを見ろっ!」
次の瞬間、デュランが朱雀の背後に回り、彼女の服を思いっきり肌蹴させた。
「‥‥んなっ!? な、な、何するんだい、こん畜生っ! あたいに恥を掻かせて、無傷でいられるとでも思ったのかい? 亀甲縛りにした上で三角木馬の刑だよっ!」
上半身を露出したままデュランを蹴り上げ、朱雀が烈火の如く怒り出す。
しかし、玄武達は全く動揺せず、生暖かい目でデュランを見つめている。
「残念だが玄武は貧乳好きだ。それは奥‥‥、い、いや、火を見るよりも明らかだろう。どうやら俺も本気を出すしかないようだな」
ドーピングしたドリンクを一気に飲み干し、我斬が玄武を捕獲するため動き出す。
薬が効き過ぎているせいか、うわ言のように『み、見える』と呟いているが、実際は見当違いなところに投網を放り投げている。
「どうやら薬をすりかえられていたようだな。それが誰の仕業か分からないが、この中に敵が潜んでいるのは間違いないっ!」
玄武の甲羅めがけてソニックブームを撃ち込み、輝が影武者を倒していく。
輝が倒した影武者の中には河童忍軍でない者も倒れており、ドサクサに紛れて玄武を暗殺しようとした事が分かる。
「みんな、甘いねぇ‥‥。そんなんじゃ、玄ちゃんを見つける事なんて不可能だよっ! 実はねぇ‥‥、試練が始まる前に印をつけておいたんだよ。本物の玄ちゃんには‥‥。ほら、そこだっ!」
自分の背後に立っていた玄武にソニックブームを放ち、とき和がマウントポジションを決めた。
「な、何で俺だって分かったんだっ!? この日のために徹夜で練習したんだぞっ! いくら、お前だって俺が分かるわけがねぇっ!」
納得のいかない表情を浮かべ、玄武がブツブツと文句を言う。
本物と間違うようにわざと癖まで真似させていたため、とき和でも見分けがつかないと思っていたらしい。
「やっぱりねっ! 私は何でもお見通しって事さ。よぉ〜く、身体を見てみなよ。あたしのキスマークがあるだろ? それはねぇ、特注品だから、ちょっとやそっとじゃ消えないのさっ!」
勝ち誇った様子で胸を張り、とき和がえっへんと胸を張る。
これには玄武も気がつかなかったのか、悔しそうに地面を叩く。
こうして玄武の試練は終了し、総合点数を合計した結果、朱雀衆が勝利するのであった。
●亀の試練
ルミリア(朱雀衆)10
金(玄武衆) 5
流香(白虎衆) 1
藤丸(青龍衆) 0
●蛇の試練
明信(朱雀衆) 10
又三郎(白虎衆) 5
桃(白虎衆) 1
ルーラス(玄武衆) 0
●玄武の試練
とき和(玄武衆) 10
輝(白虎衆) 5
我斬(青龍衆) 1
デュラン(朱雀衆) 0
●総合結果
朱雀衆 20
玄武衆 15
白虎衆 7
青龍衆 2