2皿目「冬はやっぱり冷やし中華だね!」
※文中に出てくるこのようなリンクは、クリックすると注釈に飛ぶことができます。
お待たせしました! webリプレイ第2話、いよいよキャラクター作成が終わり、シナリオ本編が始まります。
というか始まるはずなんですけれど、相変わらずカオス! このGMは、お話を進めることができるのでしょうか?
■復習のお時間
富永:ひゃーもー!
大高:どうしたんですか? いきなり。
富永:何だか、キャラクター作成だけでバテた気がしますです。
中恵:これからじゃないですかー。
さいとう:そうですよ、ガンバ! (^_^;)
河嶋:リプレイにしやすいキャラクターにしましたので!(笑)
富永:ですよね〜。エナジー補給して張りきります!(お菓子をもぐもぐ)
河嶋:前回は、キャラクターの自己紹介まで進んだんですよね。
富永:ですです。そしてゲームマスター(GM)はワタクシです。キャラクター作成までは、ルール上は準備フェイズ(p52)にあたります。今は導入フェイズ(p53)に入っております。
PL一同:はーい。
富永→GM:導入フェイズでは、PCの紹介や、事件のいきさつを説明したりします。皆さんは、高等部3年26組のクラスメートという設定でしたね。ちょっとキャラクターをおさらいしましょう。
名前 | 鈴子(りんこ) | PL | 中恵光城 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
国籍 | 日本 | 性別 | 女性 | 年齢 | 16才 | |
ジョブ | 鬼道忍軍 | 経緯 | 野心 | |||
好き | お金、あんこ | |||||
嫌い | リンゴ、野蛮な存在 | |||||
学力 | 12/4 | 青春力 | 8/2 | 政治力 | 16/5 | |
副能力 | 〔帝王力〕1 | 生命力 | 13 | アウル | 4 | |
スキル | 【戦闘訓練】【生存訓練】【影手裏剣】【分身の術】【遁甲の術】【クラブ(帝王部)】【委員会(あずき委員会)】 | 携行品 | 【基本武器】【苦無】【苦無】【レザーブレスレット】【後輩】【お酒】【タリスマン】 | |||
本名は秘密の忍び。没落した名家の血筋で、再興のために帝王部とあずき委員会にいそしむ。 |
名前 | 加糖ちよ子 (かとう ちよこ) | PL | さいとう よしえ | |||
---|---|---|---|---|---|---|
国籍 | 日本 | 性別 | 女性 | 年齢 | 18才 | |
ジョブ | ディバインナイト | 経緯 | 好奇 | |||
好き | 甘いもの、お料理 | |||||
嫌い | 食べ物を粗末にする人、食べ物を粗末にすること | |||||
学力 | 10/3 | 青春力 | 14/4 | 政治力 | 8/2 | |
副能力 | 〔レシピ力〕1 | 生命力 | 25 | アウル | 2 | |
スキル | 【生存訓練】【生存訓練】【聖火】【シールド】【タウント】【クラブ(レシピ部)】【バンド】 | 携行品 | 【基本武器】【レイピア】【メタルシールド】【レザーブレスレット】【焼きそばパン】【携帯音楽プレイヤー】 | |||
料理好きでほんわかだけど、食べ物を粗末にすると容赦なし! 鉄壁のチョコディバインナイト。 |
名前 | 草薙恋慈朗 (くさなぎ れんじろう) | PL | 大高直樹 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
国籍 | 日本 | 性別 | 男性 | 年齢 | 17才 | |
ジョブ | アストラルヴァンガード | 経緯 | 修行 | |||
好き | スイーツ、美少女 | |||||
嫌い | こわい人、辛いもの | |||||
学力 | 8/2 | 青春力 | 10/3 | 政治力 | 16/5 | |
副能力 | 〔アイドル力〕1 | 生命力 | 15 | アウル | 3 | |
スキル | 【戦闘訓練】【生存訓練】【ライトヒール】【アウルの衣】【異界認識】【特別講義】【クラブ(アイドル研究会)】 | 携行品 | 【基本武器】【ワンド】【レザーグローブ】【シルバーリング】【後輩】【タリスマン】【ポーション】 | |||
アシスト大好きアストラルヴァンガード。誰にでも「先輩」をつける絶対後輩キャラ。イケメンもどき。 |
名前 | 宇宙山グレイ (そらやま ぐれい) | PL | 河嶋陶一朗 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
国籍 | エリア51 | 性別 | 男性 | 年齢 | 15才 | |
ジョブ | ダアト | 経緯 | 事故 | |||
好き | 牛、空 | |||||
嫌い | 犬、黒服 | |||||
学力 | 14/4 | 青春力 | 10/3 | 政治力 | 10/3 | |
副能力 | なし | 生命力 | 10 | アウル | 5 | |
スキル | 【魔力開発】【魔力開発】【緊急障壁】【ポイズンミスト】【意思疎通】【特別講義】【特別講義】 | 携行品 | 【基本武器】【ワンド】【スクロール】【シルバーリング】【阻霊符】【タバコ】【ポーション】 | |||
エリア51という宇宙の山から留学して来たダアト。地球人の仲間たちを暖かく見守っている。 |
GM:ワタクシの理解では、こんな感じかなーと。
中恵→鈴子:はい、私はそんな感じの忍者キャラです。秘密をさぐる者は容赦しません。あと【影手裏剣】を愛用しますよ。
河嶋→グレイ:説明に異議あり! 「我々も地球人である」
GM:そうでした。ごめんなさい宇宙色(そらいろ)さん。
グレイ:宇宙山です(笑)。ラヴクラフトじゃないんですから。
大高→恋慈朗:俺のことは、いつでもアシストに呼んでくださいね!
さいとう→ちよ子:あたしの【基本武器】は、おたま型です。チョコレートやお料理が好きな普通の女子ですよ〜 (*^^*)
GM:いやいや、分かりませんよ。チョコレートは、かのアステカ族も好物でしたからね!(笑)
恋慈朗:アステカ? いきなり強そうなイメージになった!
鈴子:普段はほんわかだけど、怒らせるとすごいのかも。
ちよ子:ええ〜(笑)。ま〜、ガシガシ来なさい! p(^_^)q
鈴子:守ってもらいながら、【影手裏剣】をどんどん投げるよ!(笑)
ちよ子:あずき型の手裏剣なのかな? (・・?)
鈴子:そういう時もあるかも(笑)。
恋慈朗:あとですね、俺は【後輩】を持っているので、調達も得意ですよ。必要なら言ってください!
一同:後輩!?
鈴子:(シリアス声で)「お前……! 後輩がいたのか?」(笑)
ちよ子:(切ない声で)「そんな……嘘でしょ?!」(笑)
恋慈朗:うれしい反応なんですけど食いつきすぎですよ! アイテムで【後輩】がいるんです。こればっかりはルール的に【後輩】としか呼びようがないっす。
ちよ子:アイテムかあ〜 (*^o^*)(笑)。
鈴子:後輩君の名前は?
恋慈朗:あ、まだ決めてませんでした。
GM:せっかく姓名リスト(p16-17)があるんですから、サイコロでちゃちゃっと決めちゃいましょう!
恋慈朗:ではいきます! (コロコロ)苗字は、風見。(コロコロ)名前は、マシュー。……【後輩】の風見マシューが誕生いたしました!(笑)
ちよ子:「マシュー君、ちよ子です! よろしく〜!」 ☆(人ゝω・)
GM:(マシューに扮して)「よろしくお願いします」 ( ´ ▽ ` )ノ
恋慈朗:お使いとかが必要なら、何でもマシュー先輩に頼んでくださいね!
GM:え、マシュー君は後輩でしょ?
恋慈朗:ルール的には【後輩】です。しかし、俺は久遠ヶ原学園の生徒であれば、誰に対しても「先輩」をつけて呼ぶ男!(キリッ)
ちよ子:ややこしいよ〜! ヾ(*`Д´*)ノ (笑)
恋慈朗:ルールとキャラクター設定の両方を活かすために頑張ってます!
グレイ:設定事故の香りがする(笑)。
恋慈朗:ははは、初期アイテム決定表(p43)で11が出ないといいなと思ったんですけどねー。出ちゃった(てへ)。
鈴子:そういえばマシュー君は何年生?
恋慈朗:うーんと、初等部6年生あたりにしましょう。
鈴子:ショタ部!?
恋慈朗:しょ・と・う・ぶ、です!(笑)
ちよ子:ショタ部ってことは〜、副能力は「ショタ力」になるのかな? (・・?)
GM:ショタ部……それは、いかなる相手であろうと、部外者を年上扱いするという部活動。まさに、恋慈朗のためにあると言っても過言ではない。
恋慈朗:俺はアイドル研究会です! みんなやめて! 滑舌を責めないで!(笑)
鈴子、ちよ子、GM:ごめんなさーい。
グレイ:ときどき滑舌の練習をするといいかもよ。「せっしゃおやかたともうすは……」
恋慈朗:ええと、セッシャ=オヤカタ=……。
GM:練習は休憩時間にお願いしまーす(笑)。このままだとレンジよりもマシュー君がキャラ立ちしちゃうので話を進めましょう。
■仲良し? それとも
GM:PCをおさらいしたところで、お互いのことをどれくらい知っているのかを決めましょう。皆さんは3年26組のクラスメートですから、お互いについては、よく知っていることにしましょうか?
恋慈朗:最近入学したので、クラスのことはよく知りません。でもアイドル研究会の活動はバリバリやってるので、かわいい先輩たちには詳しいですよ!(チラッチラッ)
グレイ:こっちを見ないでくれたまえ。
恋慈朗:グレイ先輩は見てません(きっぱり)。
ちよ子:あたしは好奇心旺盛なので、レンジ君とはもう知り合いってことでいいですか〜? (^_−)−☆
恋慈朗:いやったあー! 願ったりです! ちよ子先輩と鈴子先輩のことは、もちろんアイドル研究会で知りました!
GM:前回の自己紹介からすると、クラスメートなのに気づいてなかったそうで?
恋慈朗:そうなんです。ドジっ子属性な男子ということでご理解ください!
グレイ:ドジっ子に謝れ(笑)。
GM:そういえばグレイ君は、見た目のわりには一番真面目に学園生活をしてそうですよね。
グレイ:見た目の通りに真面目です。我々にとって恋慈朗は未知の存在。鈴子とちよ子は、よく知っています。
恋慈朗:グレイ先輩はアイドルではないと思うので(笑)。グレイ先輩のことはほとんど知らないっす。
ちよ子:誰とでも仲良くするし、知りたがりま〜す (^o^)/
鈴子:私は友達を増やしたくない派なので、ちよちゃん以外とは付き合いがありません。
恋慈朗:ツンから始まるのも願ったりです(笑)。
■お昼ご飯に集合!
GM:PCの関係がだいたい分かりました。次に、皆さんのPCが事件に関わることになったいきさつを説明しましょう。ここからは、導入フェイズになります。
PL一同:はーい。
GM:前回ちょっと話したように、今回のテーマは「食べ物」です! 久遠ヶ原学園の食べ物といえば、巨大な学生食堂が欠かせません。その重要な場所で、学園の「食」や、学生の生命を脅かす事件が起きるのです。皆さんは学園生活を送りつつ、うまく事件を解決してください。
ちよ子:わくわく o(^▽^)o どんな事件が起きるんでしょ〜か?
GM:えーとですね……って危なかったぁー!!(汗) 言いそうになったじゃないですか!(笑)
グレイ:惜しい!(笑)
ちよ子:やっぱり、聞いちゃったら面白くないですよね〜 (^_^;)
GM:ピンチをくぐり抜けた所で続けます。やがて明らかになるでしょうが、事件には天魔が関わっているようです。天魔の妨害に成功すれば、ひとまず事件は解決となります。
PL一同:はーい。
GM:今は、2013年1月19日の日曜日とします。事件のきっかけは、お昼ご飯からになります。
ちよ子:ご・は・ん〜! この時間のために生きてます♪(笑) 鈴ちゃんを誘っていいですか? 一緒にお昼を食べたいな☆
鈴子:うーん、性格的には、ぼっち飯が好きなんですけど、どうしようかな。
ちよ子:鈴ちゃんが隠そうとすればするほど気になるう〜 (●´ω`●)(笑)
鈴子:えー、雑談苦手なキャラクターなんですけどー!(笑)
GM:ちよ子が笑顔で間合いを詰めれば、すかさず鈴子が引いてかわす! 格闘ゲームのような動き!
グレイ:キャッキャしてるちよ子と、ツンな鈴子が歩いてるわけだな。
恋慈朗:そろそろ出番! 二人が歩いている所に混ざります。「せんぱーいッ、こんにちは!」ってな感じで乱入。
ちよ子:じゃあ挨拶します。「レンジ君だ! ごきげんよう〜♪」
恋慈朗:うっひょー素敵な声! 「ちよ子先輩、鈴子先輩、こんにちはッ!」
鈴子:ごめんなさい(笑)。
恋慈朗:ぎゃー、挨拶だけなのに何か断られたぁー!?
鈴子:先に謝っちゃいましたけど、 キャラクターの設定があるので、恋慈朗には冷たくしてもいいですか?
恋慈朗:あ、そういうことでしたか(安堵)。どうぞどうぞ! むしろおいしいです!
鈴子:それじゃあ、周りに人が少ない方が好きなので、恋慈朗にイラっとします(笑)。「誰だ、お前?」
恋慈朗:「ええぇっ!? そんなぁ(涙)。クラスメートの恋慈朗ですよ!」
鈴子:「……そうだったな。こんにちは草薙」
グレイ:ちょっとデレました?
鈴子:いえいえまだまだ(笑)。名家の出身なので、礼儀正しいのです。誰だか分かれば挨拶はしますよー。
恋慈朗:とりあえずホッとします。「思い出してもらえてよかった!」
鈴子:恋慈朗は、最近入学したという設定だったので、それを拾ってみたつもりでした。
恋慈朗:ありがとうございます先輩!
ちよ子:「ねえねえ、リンちゃんやレンジ君、お昼ご飯はどうしようか〜? (⌒▽⌒)」
鈴子:やっぱり学食でしょうかねー?
GM:公式の学食には、4種類のレギュラーメニューがあります。それとは別に、定食があったり、購買でいろいろ売っています。アイテムにも食べ物がありますよね。
ちよ子:そうそう! あたしは【焼きそばパン】を持ってますよ〜 o(^▽^)o
鈴子:私は、キャラクターを作った時に【お酒】をゲットしちゃった(笑)。
グレイ:アイテムの食べ物は、なるべく温存した方がいいと思いまーす。
鈴子&ちよ子:ですよねー。
グレイ:では、我々も登場……そろそろ登場してもいいですかー?(笑)
GM:どうぞ! 三人が話していると、頭上からグレイが金属製の物体に乗ってフヨンフヨンと……
グレイ:そういう飛び方はしません(笑)。もっと何かこう、ダアトっぽく出たいです。
GM:それでは、光の粒子がヒュイーンと空気中に集まって来て人型になり、グレイの姿になる感じでどうでしょ?
グレイ:ありがとうございます。出現!
ちよ子:「グレイ君だ! ごきげんよう〜!」
鈴子:「こんにちは宇宙山」
恋慈朗:この人が、噂のグレイ先輩か。「こんにちはグレイ先輩ッ!」
グレイ:では、皆に呼びかけます。
GM:呼びかけ?
グレイ:「(聞こえ…るか……諸君……我々は…君たちの…脳内に……直接…語りかけている……)」
一同:おいぃぃぃぃぃぃいーー!?(笑)
グレイ:「(おかしい……返事が…ない…だと……?)」
鈴子:あのお、これ、聞こえちゃっていいんですか?(汗)
GM:そうですねえ……では、聞こえていいですよ。グレイの言葉は、すべて念話として扱います。口を動かさなくても言葉が伝わるという以外は、普通の会話と同じようにしてください。
グレイ:素晴らしい。設定拾ってもらえた!
ちよ子:わ〜便利! (^_^;)
GM:そのかわり、聞こえにくそうな状況になったら、行為判定をしてもらいましょう。
グレイ:く! かえって不便になる予感がする(笑)。
鈴子:うーん、こういうキャラ立てもアリなんですね。参考になります。
ちよ子:TRPGって、遊んでいるうちに設定がどんどん増えるんですね〜 φ(。_。*)
グレイ:ではあらためて、皆の心の中に挨拶をします。「(諸君、こんにちは)」
鈴子、ちよ子、恋慈朗:こんにちは〜(笑)。
GM:まあそんなわけで、お昼どきに顔を合わせた皆さんでございます。
ちよ子:じゃあもう一回! 「鈴ちゃんと一緒にご飯〜☆」
鈴子:ちよちゃんから逃げられそうもないので、諦めて一緒に行きます(笑)。それじゃあ甘い物が食べたいな。具体的には、あずきが入っている何か!
GM:あずきを求めたり、牛を求めたりしつつ、皆さんは学食の立ち並ぶスペースへ行きます。……するとですね、皆さんは、ある変化に気がつきます。
恋慈朗:(ナレーション調で)「なんとそこには、奇怪な牛の死骸が!」
グレイ:我々は何もしてないぞー?
GM:聞いてください(笑)。変化というのは、新しいお店のことです。いつもの学食のそばに、巨大なフードコートが開店しています。で、フードコートに学生たちが殺到して賑わっているんですね。
ちよ子:☆新しい☆フードコート☆! 好奇心旺盛なあたしとしては、試さずにはいられません〜! ♪((O(*・ω・*)O))♪
鈴子:どんなお店があるんですか?
GM:フードコートには、全部で5つのチェーン店が入っています。紹介しましょう!
(1)牛丼専門店:「牛ぎゅう」
(2)カレー専門店:「一晩カレー」
(3)中華食べ放題:「繁珍楼(はんちんろう)」
(4)そばうどんスタンド:「天山うどん」
(5)パティスリー:「ミルキィハウス」
鈴子&ちよ子:ほうほう!
鈴子:戦いが多い学園のイメージだったので、心が洗われるね!(笑)
ちよ子:撃退士だって、楽しいこともなくっちゃね〜 (((o(*゚▽゚*)o)))
鈴子:あずきがおいしいお店は、どれかな?
ちよ子:パティスリーなら、和スイーツがあるんじゃないかな? あとは中華食べ放題! きっとゴマ団子があるよ。ヽ(゚▽゚*)乂(*゚▽゚)ノ
恋慈朗:ちよ子先輩が、水を得た魚のようだ(笑)。ゴマ団子にも惹かれるけど、俺はカレーかなあ。
グレイ:誰も聞いてくれないので宣言しておこう。「(我々は牛丼専門店を要求する)」(笑)。
ちよ子:やっぱり好みがバラバラですね。どうしようかな〜☆
鈴子:私は、ちよちゃんと同じ店に行きます。
恋慈朗:いいですよ! じゃあ俺は、グレイ先輩と牛丼を食って来ようかな。……あっ! これはデート(p58)じゃありませんからね!
ちよ子&鈴子:分かってます(笑)。
■初の行為判定!
GM:フードコートの一帯を歩くと、宣伝合戦が活発で、いろんな看板が並んでいます。フードコート以外の購買や屋台なども、影響を受けて一緒に盛りあがってますね。
ちよ子:いいですね〜お祭りみたい! (≧∇≦) 迷っちゃう〜
GM:というわけで、ここで皆さんにちょっとした行為判定をしてもらいます!
ちよ子:(@_@) え
鈴子:ついに来た! どんな判定ですか?
GM:皆さんが歩いている辺りには、実は、変わった看板があります。今回の判定では、それに気がつくかどうかを決めます。
鈴子、ちよ子:どきどき。
GM:では、行為判定のやり方を説明しますね。次の順番で進めます(p49)。
(1)使用する能力値を選ぶ:ルールで決まっていない場合は、状況に応じて決める。
(2)達成値の算出:2D6を振り、出た目に能力値の判定値を合計する。6のゾロ目だと大成功。1のゾロ目だと大失敗。
(3)達成値と成功度表を比べる:達成値から、成功度を算出する。
GM:今回の判定は、達成値10、すなわち成功度1で成功になります。
PL一同:了解です!
GM:まず、使用する能力値を決めましょう。〔学力〕〔青春力〕〔政治力〕のどれでもよいですよ。
鈴子:どれでもよいなら、一番高い〔政治力〕を使います!
ちよ子:あたしは〔青春力〕で!
グレイ:我々はもちろん〔学力〕である。
恋慈朗:(ガタッ)俺の出番ですね! お節介焼きの恋慈朗がアシストだぜッ!! ……と言いたいところですけど、《アウル》を使わないといけないから、もったいないな。
GM:日常フェイズのイベントシーン(p55)なら、参加すると《アウル》が獲得できます。でも、まだ導入フェイズで、この判定はイベントシーン扱いではないので、《アウル》はもらえません。
恋慈朗:ですよね〜。普通に〔政治力〕で判定をします! さてどのサイコロを使おうかなあ〜。
GM:では、皆さんサイコロ2個を振ってください。ルールでは2D6と呼びます。2D6の目に判定値を足して、合計が10以上なら成功です。PCごとに見ると、こうなります。
鈴子:〔政治力〕の判定値は5。2D6で5以上なら成功。
ちよ子:〔青春力〕の判定値は4。2D6で6以上なら成功。
恋慈朗:〔政治力〕の判定値は5。2D6で5以上なら成功。
グレイ:〔学力〕の判定値は4。2D6で6以上なら成功。
鈴子:わかりました。判定値は、内申の一番右にある数字ですよね。
ちよ子:いきまーす! (>人<;) よいしょ(コロコロ)……5と3が出たから8! 〔青春力〕の判定値4を足して達成値が12になるから、成功〜〜! \(^o^)/
グレイ:では我々も(コロコロ)9が出たので、〔学力〕の判定値4を足して達成値が13。成功である。
GM:ここまでは順調ですね……そろそろ期待してます(笑)。
鈴子:うう、なんか緊張。……えいっ!(コロコロ)3と4だから7! 判定値5を足して達成値は12で成功! よかった〜♪
恋慈朗:よし。アシストが必要な人がいないので(笑)、安心して俺も振りまーす(コロコロ)よっしゃ5! 達成値10で成功! 俺が一番ギリギリだった。
GM:おめでとうございます! 全員成功ですね。お昼ご飯を食べようとうろうろしていた皆さんは、こういう看板を目にします。
「新店舗オープンフェア開催中!」
「リニューアル割引実施中!」
「食べ放題メニューにフカヒレ登場!」
「大盛り無料、かき揚げと卵サービス!」
「ウィンターセール! ケーキ70%OFF」
「冷やし中華はじめました」
グレイ:ちょっと! 最後!(笑)
ちよ子:間違い探しみたいなのが入ってる! ていうかそんなの食べたら体が冷えちゃうよ〜! ((((;゚Д゚)))
鈴子:今は、1月なんですよね?
GM:はい、冬でございまーす。
恋慈朗:こんな寒空の下で、冷やし中華の看板を出しているのは、どういうトンチk……ユニークな店なんですか?
GM:それがですね……学園が設立された時から営業している「久遠亭」だったのです。
PL一同:ナ、ナンダッテーーー!?
■学食クライシス
GM:「冷やし中華はじめました」の看板を出しているのは、フードコートのそばにある久遠亭の店長さんです。元気のない様子ですね。
鈴子:何か事件でもあったのかな?
恋慈朗:我慢大会とかですかね?
GM:では、達成値13で一番高かったグレイが最初に見つけたことにしましょう。
グレイ:うーん。我々は牛ラバーなので、そもそも冷やし中華はそそられないなあ。
恋慈朗:「せんぱーい、せめてあったかいものにしましょうよー」(笑)。
ちよ子:好奇心がわくので、あたしは話しかけたいです!
鈴子:あずきのスイーツ〜(笑)。
ちよ子:あ、食べてからでもいっか!☆ o(`ω´ )o
GM:(しまった……みんな食べたい物のことしか考えてない!)
グレイ:でもまあ、せっかく成功した機会を使わないともったいないので、店長の心に語りかけよう。「(店長殿に質問である。この看板はどういう意図なのだ?)」
GM:(ありがとう! GMに優しいひと!)では、グレイに呼びかけられた店長は、パッと明るい顔になりますよ。「いらっしゃい!」
恋慈朗:やっべ、勘違いされた(笑)。
グレイ:「(いや、冷やし中華を食べるつもりはない。純粋に知的好奇心で聞いているだけである)」
GM:すると店長は、がっくりうなだれますねー。「やっぱり、今の時期はダメかねえ……」
鈴子:今の時期っていうか、むしろ食べる時期の方が短いでしょ!(笑)
ちよ子:店長さんのお名前は、なんていうんですか〜?
GM:よくぞ聞いてくれました!(笑) 店長は、特銛(とくもり)さんと言います。ちよ子と鈴子は久遠亭で食べたことがあり、特銛さんを知っていることにしましょう。
恋慈朗:トクモリ(=特盛)! すごくいい人な気がしてきた!(笑)
GM:好みが偏っているグレイや、入学したての恋慈朗は食べたことがないかもしれません。でも、今まで久遠ヶ原学園の食を支えてきたお店で、店長さんも代々人気があるようですよ。
ちよ子:よい食べ物屋さんは仲間! あたしも興味あります〜 o(^▽^)o 鈴ちゃん、ちょっと寄っていい?
鈴子:ちょっとならー。
GM:特銛さんは、あなた方に事情を話します。「実は最近、売り上げが落ちていてねえ。閉店を考えているんだ」
グレイ:「(それは気の毒だが、しかし、このメニューでは当然かもしれんな。)」と語りかけます。
GM:うわあ、グレイの精神攻撃が!(笑)
鈴子:同じことを考えてました。心が通じた!(笑)
GM:特銛さんが答えます。「冷やし中華は、たまたま今日はじめようと思ったんだよ! 昨日までは頑張って普通のメニューを出していたんだけど、さっぱりでね……それで店じまいをする前に、せめてサービスをしようと思ったんだ」
グレイ:「(それはサービスなのだろうか……?)」
ちよ子:同感!(笑) 「真冬に冷やし中華じゃ、サービスに見えませんよ〜!」 (T_T)
鈴子:特銛さんに聞きます。「そもそも、どうして売り上げが落ちたのだ?」
GM:(特銛さんに扮して)「新しいフードコートの方に、すっかりお客さんが移っちゃってねえ。おかげでうちはガラガラなんだよ」
ちよ子:そうなんだ! (◎_◎;) ごめん、あたしたちも行くところです〜(笑)。
鈴子:フードコートにあるお店は、牛丼、カレー、中華、そばうどん、スイーツだったよね?
恋慈朗:どれも学生に人気がありそうだもんなあ。
GM:ここで特銛さんは、あなた方に相談をしてきます。「頼む! 私にかわってメニューを考えてくれないか? 私は、手元にある食材では冷やし中華くらいしか浮かばなかったんだ」
ちよ子:「いいですよ〜!」 d(^_^o)
鈴子:早っ!
恋慈朗:「マジすか先輩?」(笑)
ちよ子:「だって、ここで引き受けなかったら、レシピ部の名が泣くよ!」 ( ̄^ ̄)
鈴子:確かに、キャラクターの設定には合ってるね!
ちよ子:でしょ〜でしょ〜☆
恋慈朗:俺は、先輩たちがやるなら、もちろん手伝いますけどー。
GM:(特銛さんに扮して)「本当かい!? ありがとう! 恩に着るよ!」
恋慈朗:「うまいメニューを考えたら、食券とかもらえませんか?」(笑)
グレイ:「(レンジに賛成である。『タダほど高い牛はない』ということわざもあるではないか)」
GM:(特銛さんに扮して)「分かったよ。うまくメニューを考えたら、君たちのお代を1年間無料にするよ!」
ちよ子:ヤッター!
鈴子:ボソッとつぶやきます。「失敗すると、冷やし中華が1年間無料になったりするのだろうか……」(笑)
ちよ子:そうならないように頑張るよ! (゚v´●)⌒☆
恋慈朗:チョコレートを使ったメニューになったりするんですか?
ちよ子:チョコレートは調味料に使うし、アリだね! (^∇^)
グレイ:「(牛を使ったメニューでもいいぞ)」(笑)。
鈴子:「今回の依頼は、あずきの素晴らしさを学園に広める絶好のチャンスである! あずき以外には考えられんな!」(笑)
GM:そんなこんなで、皆さんは久遠亭の店長である特銛さんに頼まれて、新メニューを考えることになりました。明日の月曜日から挑戦してもらいます。
■誰が好き?
GM:では導入フェイズの最後に、《感情値》を決めましょう。《感情値》は、他のキャラクターにどれくらい強い気持ちを持っているかを表します。皆さん、誰か一人を選んで好意を1点持ってください。
鈴子:もちろん、ちよちゃんにします♪
ちよ子:ありがと〜! あたしも鈴ちゃんにするよ〜 (((o(*゚▽゚*)o)))
恋慈朗:俺は、ちよ子先輩にしてみます! この人なら、俺みたいな転校生にも優しいはず(笑)。
グレイ:我々は、秘密が多そうな鈴子に関心を持つことにしよう。
GM:どうしても決めるのに悩んだら、サイコロで決めたりしてもいいですよ?
PL一同:悩んでません(笑)。
GM:わかりました。それでは導入フェイズは終了です。明日の月曜日から、いよいよ日常フェイズ! 授業が始まりますよ。
PL一同:はーい!
4人は久遠亭を救えるのでしょうか? 新しい学食のメニューを制するのは
チョコレートか? あずきか? それとも牛か!?
そして、天魔はまだ出てこなかったけれど、どうなってるのか? 次回もご期待ください!
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注釈
*注釈0:そして、←の『*注釈番号』のリンクをクリックすると、読んでいたところまで戻ることができます。*注釈1:この時のセッションでは、各種セッション向きのお菓子の他、大泉学園の「パティスリー カミタニ」のケーキなどがありました。おいしかった。
*注釈2:プレイヤーとは異なる参加者。エリュシオンTRPGでのGMについては、p116以降を参照。
*注釈3:鬼道忍軍のスキルでもある。《アウル》の力で影を凝縮した棒手裏剣。p39。
*注釈4:グレイは、自分のことを「我々」と呼ぶ。
*注釈5:クトゥルフ神話でおなじみの作家であるH・P・ラヴクラフトには、『宇宙からの色』という短編がある。怖い。
*注釈6:アステカ族は、チョコレートを飲んだり、カカオ豆を貨幣として用いたという。チョコレートとアステカ族の関係については、『チョコレートの歴史』(ソフィー・D・コウ/マイケル・D・コウ著、河出書房新社)に詳しい。テーマとは別に、前書きが泣ける本。
*注釈7:〔政治力〕が2点上昇する。p106。
*注釈8:アイテムを獲得する行動。p57。
*注釈9:そこに表があると、つい振ってみたくなるのが人情である。
*注釈10:こんな風に、NPCの名前に困ったら姓名リストで決めてしまうと便利である。
*注釈11:相手が採用したくない設定を押し込むのは控えましょう。
*注釈12:歌舞伎十八番の一つ、『外郎売』(ういろううり)から。外郎という薬を売る口上が有名で、発声や滑舌の練習としても使われる。しばらく上演されていなかったが、大正から昭和にかけて復活し、現在では野口達二の脚本で上演されている。復活のいきさつは、『歌舞伎十八番』(十二代目 市川團十郎著・服部幸雄解説/河出書房新社)に詳しい。歌舞伎十八番といえば、『毛抜』には忍者が登場する。
*注釈13:一瞬、スルーしようか迷ってからの意を決したツッコミ。
*注釈14:導入フェイズでは、シナリオの背景を描写、説明する。詳しくはp53を参照。
*注釈15:しかし、このピンチは今回のセッションでは一番の小物であった。
*注釈16:古来より伝わる一人用の弁当。山で食べるダイダラボッチ飯などが有名。
*注釈17:この時、プレイヤーの眼鏡が光った。
*注釈18:設定とは言え、いきなり言われたらショックである。
*注釈19:PCのセリフは悲しそうだが、氷のような鈴子の声を聞いてプレイヤー自身はもちろんうれしい。
*注釈20:下々の者の顔を覚えるのは苦手だったりするのかもしれない。
*注釈21:言葉づかいから、ゲームの設定が現実を侵食しつつあるような気がする。TRPGではまれによくある。
*注釈22:久遠ヶ原学園の学食の設定については、p77も参照。
*注釈23:アイテム。キャラクター一人を選び、《生命力》を2D6点回復する。p106。
*注釈24:アイテム。《アウル》が1点回復し、眠りの変調を受ける。p106。
*注釈25:ふと思い立って、「清酒 小豆洗い」で検索をしたら、本当にそういうお酒が出てきた。世界は広大である。
*注釈26:グレイはジョブを忘れられやすい。
*注釈27:しばしば「設定が生える」とも表現される現象。プレイヤー同士の会話やサイコロによって設定は増えていく。
*注釈28:さりげなくまとめて進めているが、どんなわけなのかさっぱり。
*注釈29:なんで牛? と思ったら、「キャトルミューティレーション」という言葉を調べてみよう!
*注釈30:アシストは、他のキャラクターの判定を助ける行動。詳しくはp50。
*注釈31:今回の行為判定は、失敗してもシナリオの本筋には影響がないようになっている。導入フェイズにはイベントシーンはないので、特に初めてのプレイヤーがいる点を考慮して、重要な判定を入れていない。
*注釈32:サイコロの読み方や、表の見方は、p9を参照。
*注釈33:ややこしいが、サイコロを振っているのは1人です。
*注釈34:冷やし中華部や我慢部などの活動かもしれない。久遠ヶ原学園だから何でもあり得る。
*注釈35:どら焼き、たい焼き、あんまん、きんつばなどなど。想像していると夢が膨らみ、お腹は空きます。
*注釈36:特銛さんは初代店長ではない。久遠ヶ原学園は、敷地内で天魔との戦闘も珍しくないため、飲食店の職場環境もいろいろハードらしい。
*注釈37:冷やし中華しか思いつかなかったあたりに、特銛さんのピンチっぷりがうかがえる。
*注釈38:エリア51には、そういうことわざがあるらしい。
*注釈39:Twitterに書き込むという意味ではない。
*注釈40:カレーに入れたりしてもおいしいですよね。
*注釈41:特銛さんの頼みが、p53の導入フェイズの「依頼」にあたる。
*注釈42:《感情値》の説明はp43、導入フェイズでの《感情値》の決め方はp53を参照。
*注釈43:やっと学生生活ぽくなりそうです!(フラグ)