AFO NEWS!
ここでは、ジ・アースやアトランティスで行われているイベント事やお知らせをNPCたちが紹介しています。
毎回2人のNPCが皆様のお相手をするのですが・・・・・まれにゲストが乱入する事も?!

現在第7回掲載中!
テーマは「次元を越える巨大な壁 〜アトランティスからの帰還?〜」
(06月05日公開)
カイン・グレイス(ウィルの国冒険者ギルド総監)

 ウィルの国の冒険者ギルド総監を務める男性。
 ウィルの国一番の騎士エルム・クリークの友人で、騎士学校の教師を務めていたこともある。
 普段はものぐさだが、その洞察力と政治手腕は油断できない。
ミハイル・ジョーンズ(ジ・アース出身の冒険者)

 ジ・アースからはるばるアトランティスへとやってきた研究者。
 通称「教授」と呼ばれる、元気なじいさん。
 研究も一段落した現在、ジ・アースへ戻る方法を探して、各地の遺跡を探索中。

 世界に、突如として現れた巨大な壁。各地でその破壊と、調査が行われている。
 ウィルの国の冒険者ギルドにも、関連した依頼がいくつか舞い込んでいた。
 それについてカインが確認をしているところで響く声。
「これで教授がジ・アースに帰ったら‥‥あの研究室も発掘品も、地位も名誉も私のもの‥‥うふふっ‥‥」
 その声にカインは眉をひそめると、声の主と話していた受付係員を呼び、何か伝える。
 やがて、カインに呼び出されてミハイル教授がやってきた‥‥。


 わざわざ申し訳ありません、教授。
 少し、お聞きしたいことがあるのですが。
 なんぢゃね、カイン君。
 まもなく、遺跡調査へ出発する予定で、準備に忙しいのじゃ。
 手短に頼めるかのう?
 ええ。できうる限り早くします。
 最近出現した謎の壁。他の国にも出現しているようなのですが、どうお考えです?
 ‥‥壁を破壊すると、教授が天界に戻れるといった噂を耳にしまして。
 ‥‥さすがに耳が早いのう。
 それについては証拠はなく、推論だけになってしまうのぢゃが‥‥。
 わしがウィンドヘルムで見たヴィジョンと今までの研究からの推論も入っていると承知して聞いてくれ。
 よろしいですよ。
 聞いたところでは、教授は、壁の中にアルテイラが封印されている‥‥
 そう、ご依頼で言ってらっしゃったようですね。

 うむ。古来より、月道を司る精霊といわれるアルテイラ。
 今回の壁に封印されているのはそれらしい。ヴィジョンはそう語っておる。
 それもただの精霊ではない、特別な力を持つものぢゃ。
 それゆえに、開くのはただの月道ではなく、世界の境界を越えるものであると‥‥。
 ただ、それが本当だとして、突然天界人に戻られてしまって、増加しているカオスの魔物絡みの依頼を果たせる者が減ってしまっては困りますね。
 ふーむ‥‥。ただ、地球人とやらは、元々月道を通ってきたわけではないしのう。
 特別な月道を通ったものが故郷に戻るための月道。そう、わしはみておる。
 それに最近こっちにやってきた天界人の噂だと、ジ・アースにも壁があるそうじゃからの。
 そうすると教授のいらした天界ジ・アース出身者に限定、ですか。
 そちらだけでも戻る者が、権利があるからゴーレムを持ち帰るなどと言われると困りますね‥‥。
 それに魔物に対抗できるアイテムを多数持っているのも冒険者なので、持ち主と一緒にそれも減ると考えると頭が痛いですよ。
 ジ・アースではアトランティスから来たと確証をもって言えるものはほとんどない。
 こちらではジ・アースの品物は幾つか確認されておるというのにのう。
 精霊の加護が強い故に、月道を通らぬ品物が多々あるのかもしれぬな。
 そういえば天界人は、もともと身につけていたものしか持ってきませんでしたしね。
 ならばゴーレムは無理‥‥国に仕える者としては安堵しました。
 しかし、それが正しいとしよう。
 そうすると、わしがジ・アースから持ってきたこのウインドヘルムや他の物も持ち帰れんとなる。
 ‥‥精霊に返すべきじゃろうか。
 ああ、何も持ち帰れないとアルテイラが言うのであれば、荷物は冒険者ギルドでお預かりしますよ。
 そうした魔力を帯びたものは、出来るだけこちらに、残していただきたいというのが本音です。
 それでわしがいなくなったら、ギルドで使うつもりじゃな。
 本当に魔物への対抗手段が必要なら、アルテイラが考えてくれよう。
 ‥‥おっと、わしは出発する時間じゃ。戻ったら、壁の様子を聞かせてくれい。では!
 ご無事のお戻りをお待ちしております。
 ‥‥そういえば聞き忘れましたが、あの壁は、なぜできたのでしょうか?
 精霊が封印されているということは、もしかしてカオスが関わっているのでしょうか‥‥?

カインが振り返ると、既に教授は旅立った後だった。

‥‥ジ・アースから来た者が夢見る、故郷への帰還。
その可能性が今、巨大な壁となって立ちはだかっている‥‥。

――――FIN